AI契約データベース「Contract One」、新機能で契約書が戦略的資料に Sansan
働き方を変えるDXサービスを提供するSansan株式会社は、AI契約データベース「Contract One(コントラクトワン)」に、新機能「契約ダッシュボード」を実装したことを発表した。契約件数が増加している取引先や、反対に減少している取引先の特定が速やかにできるようになり、戦略的な営業の意思決定をサポートする。
データに基づいた営業戦略の実現
契約書は取引の有無や金額など、取引条件が正確に記録された信頼性の高い情報源でもある。かつ、契約書に記された取引条件は網羅的で、入力ミスや記録漏れの影響を受けない。一方、商談や案件の記録は担当者の手入力に依存することが多い。こうしたことから同社は「契約書は営業戦略を支える経営資源となる」と解説している。
しかし実際には、契約書は担当顧客の更新期日の確認など、限定的にしか活用されていないのが実情だ。そこで今回、同社は新機能「契約ダッシュボード」を実装するに至った。
参考:Sansan、「企業の契約実態調査」を実施~ 約6割が契約違反を経験・見聞きし、損失額は平均511万円。違反の要因は「社内での情報共有不足」~(Sansan株式会社)
企業ごとの契約状況を把握 戦略的な意思決定の後押しに
同社の発表によると、新機能「契約ダッシュボード」では契約を締結している企業の一覧が表示される。さらに、契約書の総数や「契約中」「契約終了」といった契約状況別の契約書数、法人番号を確認できるという。
また企業名をクリックすると、該当企業と締結している契約書を親契約・子契約など、階層構造で表示できる詳細画面に遷移。特定の企業に関する契約状況を網羅的かつ効率的に把握できる。
社名の表記揺れや変更があっても、同一の企業として契約書を集約できる「名寄せ」の仕組みにより、企業単位での契約管理を実現。契約終了日や自動更新の有無といった情報を高精度にデータ化することで、契約状況を正確に判定。状況別の契約書数を信頼性の高いデータとして可視化できる。
出典元:AI契約データベース「Contract One」が新機能「契約ダッシュボード」を実装(Sansan株式会社)
まとめ
同社は今後、より詳細な企業情報の追加や、ユーザーが必要な管理項目を柔軟に設定できる機能など、機能を拡充させていく予定だと発表している。貴重な経営資源である契約書が、より有効に活用できるようになりそうだ。
契約書の情報を戦略的に活用できているか否かの確認も含めて、本機能の詳細を検証・検討したい。














