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AXに取り組む企業5割超、「業務効率化」が主目的 パーソルイノベーション調査

2025.10.16

パーソルイノベーション株式会社 Reskilling Camp Company(本社:東京都港区、Reskilling Camp Company代表:柿内秀賢)が展開する、リスキリング支援サービス『Reskilling Camp(リスキリング キャンプ)』は、今回初めて「AX(AIトランスフォーメーション)」の取り組みに関する調査を実施した。AX(AIトランスフォーメーション)とは、人工知能(AI)を活用してビジネスモデル、業務プロセス、製品・サービスを包括的に変革し、組織全体の競争力を向上させる取り組みを指す。本調査では取り組みの状況や課題について明らかにした。

調査概要

調査手法:インターネットリサーチ Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査対象:全国の企業にお勤めの方
調査期間:2025年8月4日(月)~2025年8月11日(月)
対象人数:660人
出典元:リスキリング支援サービス『Reskilling Camp』 企業におけるAX(AIトランスフォーメーション)の実態調査 第1回を発表(パーソルイノベーション株式会社『Reskilling Camp』)

AXに取り組んでいる企業は56.9% 目的は「業務効率の向上」がトップに

AXに取り組んでいる企業は56.9% 目的は「業務効率の向上」がトップに

本調査ではまずはじめに、所属企業において「直近1年の間で、AXに取り組んでいますか︖」と質問。56.9%と半数以上が「はい」と回答した。「はい」の回答割合を企業規模別でみると「大企業:73.8%」が「中小/スタートアップ:47.0%」を大きく上回っていることがわかる。業種別では「製造業:74.8%」「通信情報サービス業:45.2%」「その他:56.1%」と、製造業の取り組み状況が高いことが明らかになった。

AXの目的については「業務効率の向上(58.4%)」「顧客体験の向上(48.8%)」「新たな価値の創出(47.9%)」が上位を占めた。

企業規模別の集計では、大企業は「業務効率の向上(68.2%)」「顧客体験の向上(49.3%)」「新たな価値の創出(46.4%)」。対して、中小/スタートアップ企業は「新たな価値の創出(49.6%)」「顧客体験の向上(48.4%)」「業務効率の向上(44.4%)」と、順位に違いがみられた。

実行した施策は「情報収集・分析」が最多

実行した施策は「情報収集・分析」が最多

続いて、所属企業が実行したAXの施策について質問。「情報収集・分析(43.3%)」「ビジネス文書作成・校正(41.4%)」「業務の自動化(41.1%)」が上位を占めた。

企業規模別の集計では、大企業は「情報収集・分析(46.4%)」「議事録作成(46.0%)」「業務の自動化(44.1%)」の順に。中小/スタートアップ企業では「ビジネス文書作成・校正(37.8%)」「情報収集・分析(37.7%)」「業務の自動化(37.1%)」となった。

また、所属企業で活用しているAIツールは「生成AI・チャットボット(57.3%)」「リサーチ特化型エージェント(46.3%)」「カスタムAIエージェント(RAG)(38.9%)」という結果だった。

AX推進の最優先課題は「人材不足」と「スキル不足」

AX推進の最優先課題は「人材不足」と「スキル不足」

次に所属企業でのAX施策の推進への課題について質問。その結果「人材不足(54.0%)」「スキル不足(47.4%)」が突出して高い回答割合を示した。

AX人材の育成については、8割以上の企業が取り組んでいることが判明。具体的には「経営層からのメッセージ発信(46.3%)」「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供(42.3%)」「社内ルールの公開・説明会の実施(40.6%)」といった取り組みが目立った。中小/スタートアップでは「プロンプトの共有や研修の実施(34.2%)」もTOP3にランクインしている。

また業種別では、製造業はTOP3が「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供(44.3%)」「経営層からのメッセージ発信(43.3%)」「社内ルールの公開・説明会の実施(41.2%)」という結果に。対して、通信情報サービスでは「社内ルールの公開・説明会の実施(44.3%)」「使用方法の研修プログラムやトレーニングの提供(42.9%)」「プロンプトの共有や研修の実施(35.7%)」と、用途の違いも明確になった。

まとめ

5割超の企業がAXに取り組んでいる実態が明らかになり、その注目度の高さがうかがえる。目的もさまざまで、今後さらに広がっていく可能性は高いとみていいだろう。一方で、人材不足やスキル不足を課題視する企業も多く、8割を超える企業でAX人材の育成に関する取り組みが実施されている。

同社はAXの取り組みをさらに進めていくために 「企業が経営課題や現場のニーズに応じた具体的な施策を講じ、組織全体で学習や実践機会を共有することが不可欠である」との考えを示した。取り組み状況の見直しや、施策の検討の参考にしたい。