「上司の性別で組織は変わる」約7割 Job総研調査
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関「Job総研」は、385人の社会人男女を対象に「2025年 上司に関する意識調査」を実施した。本調査では”上司”と聞いて思い浮かぶ性別と上司の性別を意識することがあるか、そして上司の性別によって組織は変わるかについて男女別に調査している。
調査概要
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年10月22日~10月27日
有効回答数:385人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研『2025年 上司に関する意識調査』を実施しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
約7割が「上司と聞いて最初に思い浮かぶ性別」は「男性」と回答
本調査では、回答者全体の385人に”上司”と聞いて最初に思い浮かぶ性別を質問。「男性を想起する派(69.6%)」が約7割となった。次いで「性別を気にしなかった(25.2%)」が続き「女性を想起する派」はわずか5.2%という結果に。なお「男性を想起する派」の男女別では、男性が76.3%、女性が55.5%となり「性別を意識しなかった派」は、女性が38.1%で多数だった。
また、普段上司の性別を意識することがあるかをたずねた項目では「意識する派」が41.8%だったという。「上司の性別を意識する派」の男女別では、女性が43.7%、男性が41.5%となったこともわかっている。
上司の性別によって組織は変わる?
続いて本調査では、回答者全体の385人に、上司の性別によって組織は変わるか質問。その結果「変わると思う派(71.9%)」が大半を占めたという。
さらに本調査では、上司の性別によって組織が変わると回答した277人にその項目をたずねた。「コミュニケーションの丁寧さ(37.2%)」「感情の出し方(32.9%)」「発言のしやすさ(32.5%)」といった回答が目立った。なお、男性側の意見では「コミュニケーションの丁寧さ(23.3%)」「職場の心理的安全性(19.3%)」「発言のしやすさ(18.1%)」が上位に並んだ。一方で女性側の意見では「感情の出し方」「発言のしやすさ」が37.3%で最多に。次いで「コミュニケーションの丁寧さ(35.3%)」「仕事のやり方・方針(30.9%)」が続く結果となった。
まとめ
同社は本調査結果を受けて「女性総理大臣の誕生といった社会的変化は、はたらく人々の意識や期待にも影響を与え、心理的安全性やコミュニケーションの在り方に対する注目を高めていると考えられる」と分析している。
株式会社帝国データバンクが2025年7月に実施した調査では、女性管理職の割合平均は11.1%(前年比0.2pt増)で、小幅の上昇ながらも過去最高に達していることが報告された。しかし、政府目標の「女性管理職30%」にはほど遠く、課題も依然として多く残っているといえそうだ。
女性の活躍推進に向けた取り組みについて、改めて見直す機会としていただきたい。
参照:女性登用に対する企業の意識調査(2025年)(株式会社帝国データバンク)














