上司の約6割「部下に嫉妬したことある」 Job総研調査
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、385人の社会人男女を対象に「2025年 上司と部下の意識調査」を実施した。本調査は、部下に嫉妬した経験やその内容、上司部下間の価値観の違いによって生じる課題とその原因、そして上司部下双方が今後関係値を深めたい意向を持つかなどを調査したもの。
調査概要
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年10月22日〜10月27日
有効回答数:385人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研『2025年 上司と部下の意識調査』を実施しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
若手世代の優遇を過半数が実感 上司の約6割が部下に嫉妬
本調査では回答者全体の385人に、職場で若手世代の優遇を感じるか質問。その結果「感じる派」が52.7%で過半数を占めたことがわかった。優遇を感じる項目としては「給与(44.6%)」「チャレンジの機会(30.4%)」「昇進スピード(26.5%)」が多く挙げられている。
また、本調査では現在部下がいる166人に部下に嫉妬した経験の有無をたずねたところ「ある派」が59.6%と約6割を占めた。嫉妬の内容をたずねた項目では「人事評価の結果(27.3%)」「はたらき方(22.2%)」「学歴(19.2%)」が上位に並んだ。
「上司」「部下」双方に価値観の違いによる課題感
現在、部下がいる166人に聞いた「部下との価値観の違いから生じる課題」については「感じる派」が73.0%となった。一方の部下に聞いた「上司との価値観の違いから生じる課題」は「感じる派」が62.6%。部下の方が課題感を覚えている割合がやや低い傾向がみられたものの、双方に課題感があることがわかった。
上司が感じている課題としては「キャリア観の違い(30.6%)」「業務の進め方の違い(24.0%)」「部下との信頼関係不足(23.1%)」が目立った。一方で、部下は「業務の進め方の違い(43.0%)」「キャリア観の違い(32.2%)」「はたらき方の違い(28.5%)」との回答が上位を占めた。
また、価値観の違いによる課題が生じる原因について、上司側は「個人の性格や考え方の違い(33.9%)」が最多に。次いで「はたらき方への考え方の違い(24.8%)」「年代・世代による価値観の違い(20.7%)」が続いている。部下側も「個人の性格や考え方の違い(43.0%)」が最多となり、次いで「経験や役職の差(40.2%)」「年代・世代による価値観の違い(30.4%)」が続く結果となった。
まとめ
本調査では、価値観の違いによる課題として上司・部下のどちらもが「業務の進め方の違い」を上位に挙げている。このすれ違いが、生産性の低下を招く可能性も否定できない。同時に上司・部下ともに「関係値を深めたい」と考える人が、過半数を占めることも報告されている。
世代や性格によって異なるそれぞれの価値観の違いを踏まえながら、関係性を構築できれば成熟したコミュニケーションも実現できる。本調査結果からは、企業側が従業員の世代間ギャップを埋める機会を設けるといった施策が有効であることがうかがえる。ぜひ、参考にしたい。














