働く女性の意識「性別格差を感じる」20年で20%増 キャリアデザインセンター調査
株式会社キャリアデザインセンター(本社:東京都港区、代表取締役社長兼会長:多田弘實)が運営する、女性の転職に特化した転職サイト『女の転職type』は、働く女性306名を対象に「働く意識」についてアンケートを実施。働く女性の意識や環境が20年前からどのくらい変化したのかを調査した。
※本調査結果は20年前に行われた調査を参考に設問を設定しています。そのため、本記事にて一部、時代にそぐわない表現を引用している箇所があることをご了承ください。
調査概要
調査内容:第117回「働く意識、20年前と今」/データで知る「女性と仕事」
調査期間:2025年10月6日~10月16日
有効回答数:306名
調査対象:女の転職type会員
調査方法: Web上でのアンケート
出典元:働く意識、20年前と今(株式会社キャリアデザインセンター)
「理想の年収」20年前から大幅に増加
本調査ではまずはじめに質問した昨年の年収は「200~300万円未満:30.1%」が最多となった。20年前の最多も「200~300万円未満:22.3%」だった、その割合は7.7pt増加している。
続いて理想の年収をたずねる項目では「400〜500万円未満:36.6%」が最多に。20年前の1位「400〜500万円未満:17.0%」も同じ金額だが、割合としては2倍以上に。300万円以上を希望する人の割合を見ても、20年前の33.9%から65.4%へと大幅に上昇した。
本調査ではパートナーを持った場合の役割分担への意識についても質問。「家事・育児ともにパートナーと分担する」と考える人が、20年前(41.0%)から30pt近く増加し、反対に「自分は家事・育児を中心にし、仕事は家計の補助程度」は、20年前(37.3%)から20pt近く減少した。
「性別格差を感じる人」は20%増
さらに、職場で性別による格差を感じたことがあるかを質問。その結果、2025年は「ある:91.2%」「ない:8.8%」となり、20年前(「ある:70.1%」「ない:29.9%」)と比較して「ある」が20%近く増加している。
2025年の調査では具体的な格差として「子育てのハンデ:63.1%」「家事のハンデ:61.3%」「昇進・昇格:57.7%」を挙げる人が多く、20年前は「給与・ボーナス:63.1%」「昇進・昇格:60.0%」「家事のハンデ:56.1%」だった。
なお、20年前と比較して大幅に減少した回答は「採用:20年前 37.8%→2025年 29.0%」「配属:20年前 34.8%→2025年 23.7%」「福利厚生:20年前 20.5%→2025年 9.7%」となっている。
まとめ
本調査結果からは、この20年で女性の仕事への意識にさまざまな変化が起きていることがうかがえる。特に年収に関する項目については、300万円以上を希望する人が倍近くに増加。女性活躍推進や、男女間賃金格差解消への取り組みといった、社会全体の変化も大きく影響していると推察される。
一方で、性別による格差を感じる人の割合も大幅に増加していることからも、女性の活躍推進には依然として大きな課題があるといえるだろう。女性が感じている格差の解消は、女性の働きやすさ向上に欠かせないポイントとなるはずだ。施策や制度設計の参考にしたい。














