現在の年収「自己評価額より低い」6割 Job総研調査
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、352人の社会人男女を対象に「2025年 転職と年収に関する実態調査」を実施。現年収に対する自己評価と転職で期待する年収上昇額、また転職の目的や直近の転職による年収変化、そして転職直後の年収額や転職の成功と失敗の定義などを調査した。
調査概要
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20〜50代
調査期間:2025年11月26日〜12月1日
有効回答数:352人
調査方法:インターネット調査
現年収に対する自己評価「低い」が6割超
本調査ではまずはじめに、現年収の自己評価について質問。その結果「自己評価より低い派」が 63.4%で過半数を占めた。また、現在の年収額と自己評価額をそれぞれ聞くと現在の年収額の平均は598.9万円、中央値と最頻値は500.0万円。自己評価額の平均は677.6万円、中央値と最頻値は600万円となり、平均値において78.7万円のギャップがあることがわかった。
さらに、「年収を上げるために社内での昇進昇給と転職、どちらを選ぶか」と質問。その結果「転職を選ぶ派(83.3%)」が大多数を占め、転職後に期待する年収アップ額としては、平均額は144.1万円、中央値と最頻値は100.0万円となった。
今後転職する際の目的については「年収を上げる(46.9%)」「希望に合った仕事内容にする(41.8%)」といった声が上位を占めた。
転職後に年収が上がった人は6割超 成功・失敗の定義は?
転職を経験した262⼈の、直近の転職での年収変化としては「上がった派(62.2%)」「下がった派(26.0%)」「変わらなかった(11.8%)」という結果に。6割超が転職で年収がアップしている。
年収アップの平均額は89.8万円、中央値と最頻値は50.0万円。「下がった派」の下落額については平均額168.7万円、中央値が82.5万円、最頻値が40.0万円だったという。
また、転職で成功したと思う定義については「年収が上がる(42.9%)」「はたらき方の自由度が高まる(34.1%)」が多かった。反対に、転職で失敗したと思う定義については「年収が下がる/期待より低い(32.1%)」「業務がフィットしない(29.0%)」といった声が多く寄せられた。
まとめ
多くの人が自身の現在の年収と自己評価とにズレを感じていることが明らかになった。今後の転職の目的にも「年収アップ」が最も多く挙げられており、このギャップが転職意向を高める要因のひとつになっていることがうかがえる。
離職防止の視点からは、従業員が現在の年収にどの程度満足しているか、自己評価と実際の年収額のギャップを埋めることが重要といえるだろう。













