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2026年自社業界の企業の倒産「増える」予測55.3% TSR調査

2025.12.24

株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、12月1日~8日にアンケート調査を実施し、2026年の自社業界の倒産見通しや自社の業績予想、債務の状況を明らかにした。

調査概要

調査期間:2025年12月1日~8日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
有効回答:6635社
出典元:2026年予測 自社業界の倒産が「増える」55.3% 「増収」見通しは減少、4社に1社が「過剰債務」を訴える(株式会社東京商工リサーチ)
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義

2026年の自社業界の倒産動向「増える」予想が55.3%

2026年の自社業界の倒産動向「増える」予想が55.3%

TSRによると、2026年に自社業界の倒産が「増える」と予測する企業は55.3%だった。前年の同時期に実施した2025年の倒産見通しと比較すると、1年間で7.7pt低下した。「増える」と回答した企業が多い業種(中分類、回答母数10以上)としては「印刷・同関連業(88.0%)」が最多に。一方で「減る」と回答した業種では、旅行業や家事サービス業などが含まれる「その他の生活関連サービス業(13.8%)」が最も多かった。

続いて2026年の業績見通しをたずねる項目では「(売上)横ばい(利益)横ばい(27.6%)」との回答が最多に。以下「増収増益(18.2%)」「減収減益(13.4%)」が続いている。2024年12月調査では、それぞれ23.8%、20.0%、13.6%だったことも報告された。また、増減収では「増収(増収増益+増収横ばい+増収減益):36.6%」「(売上)横ばい:42.0%」「減収:21.3%」となり、増減益では「増益(増収増益+横ばい増益+減収増益):27.0%」「(利益)横ばい:44.8%」「減益:28.1%」だった。

さらにTSRは、業種別(中分類、回答母数10以上)の売上・利益動向についても報告。「増収」トップは、自動車保険を中心に値上げが相次ぐ「保険業(60.0%)」で「減収」トップは制作会社などの「映像・音声・文字情報制作業(37.5%)」と報告されている。利益面では「増益」トップは「自動車整備業(41.4%)」で「減益」トップは「学校教育(47.6%)」となった。負債比率や有利子負債比率など定量数値に限定せず、債務の過剰感については 「コロナ前から過剰感(9.2%)」「コロナ後に過剰感(15.5%)」と、合計24.7%が「過剰債務」と回答している。

まとめ

4社に1社が過剰債務を訴える中、自社業界の倒産が増えると予測する企業が5割を超えた、本調査。前年同時期の調査結果と比較すると、見通しは良化している。しかし業種間での差も大きく、増加を見込む企業が8割を超える業種もみられた。国内景気の動向と併せて引き続き注視したい。