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2026年1月、下請法20年ぶりの改正も中小企業では対応に遅れ TSR調査

2026.01.05

株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は12月1日~8日、取適法に関するアンケート調査を実施した。2026年1月1日「中小受託取引適正化法(取適法)」が新しく施行され、下請法が約20年ぶりに改正される。長引く物価高で、中小企業の価格転嫁を定着させることが念頭にある本改正。しかし、中小企業を中心に対応の遅れがみられていることが可視化された。

調査概要

調査期間:2025年12月1~8日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:6339社
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義
出典元:「取適法」が1月に施行、20年ぶり下請法が改正 2割が法改正を「知らない」、中小企業に対応遅れも(株式会社東京商工リサーチ)

下請法改正「知らなかった」が2割

下請法改正「知らなかった」が2割

本調査ではまずはじめに、今回の下請法改正の認識について質問。その結果「知っており、影響を精査済み(42.8%/6339社中、2717社)」は4割にとどまった。「知っていたが、影響は精査していない(36.8%/2333社)」「知らなかった(20.3%/1289社)」と、対応の遅れがうかがえる回答が多く挙がった。

企業の規模別では「知っており、影響を精査済み」は「大企業:68.2%(507社中、346社)」「中小企業:40.6%(5832社中、2371社)」と、30pt近い差がみられた。一方で「知っていたが、影響は精査していない」は大企業でも23.8%(121社)が回答。対応が進んでいない大企業も一部あるようだ。「知らなかった」は「大企業:7.89%(40社)」に対し「中小企業:21.4%(1249社)」と、3倍近い開きとなった。

なお、産業別で「知っており、影響を精査済み」と回答した企業の構成比が最も高かったのは「製造業:53.5%(1572社中、842社)」。次いで「運輸業:49.7%(231社中、115社)」「卸売業:48.6%(1120社中、545社)」が続いている。「知らなかった」が高かったのは「農・林・漁・鉱業:35.1%(54社中、19社)」「不動産業:34.2%(251社中、86社)」「サービス業他:31.8%(1342社中、428社)」「小売業:31.6%(338社中、107社)」で、消費者に近い産業で認識が低い傾向があるようだ。

まとめ

下請法の改正は約20年ぶりとなるが、その内容や影響について企業の理解が十分に進んでいない可能性が示唆された。特に中小企業でその傾向が強く、施行直前であるにも関わらず、影響の精査まで終えている中小企業は約4割にとどまっている。

中小企業の価格転嫁を定着させることを念頭に施行される「中小受託取引適正化法(取適法)」。だが、中小企業の対応が進まなければ、施行後に混乱が生じる可能性もあるだろう。正しい理解を深め、必要な対応の準備を急ぎたい。

参考:2026年1月から下請法が「取適法」に!委託取引のルールが大きく変わります(政府広報オンライン)