カスハラ経験者「心理的ストレス反応」強い傾向 パソナセーフティネット調査
株式会社パソナセーフティネット(本社:東京都、代表取締役:新村達也)は、株式会社ベターオプションズ(代表取締役:宮中大介氏)に分析の協力を得て、労働者を対象とした大規模調査データを用いた「カスタマーハラスメントの経験率および心理的ストレス反応との関連」を業種別に分析。本調査は、カスタマーハラスメントを単なる現場対応上の問題としてではなく、労働者のメンタルヘルスに影響を及ぼす職場課題として捉え、その実態を業種構造や業務特性の違いから明らかにすることを目的としたもの。
調査概要
対象者:2025年5月~同年10月にかけて、パソナセーフティネットが提供した(新)職業性ストレス簡易調査票によるストレスチェックを受検した251団体に所属する78513名
カスタマーハラスメント経験の評価方法:ストレスチェックの追加設問として下記設問を実施しカスタマーハラスメント経験を評価
Q:あなたは過去6か月間にカスタマーハラスメントを経験したことはありますか?(カスタマーハラスメントとは、顧客、取引先、利用者からの暴言、脅迫、暴力、性的な言動、正当な理由のない商品交換・金銭補償・謝罪の要求等を指します。)
A:はい⇒経験あり/いいえ⇒経験なし
心理的ストレス反応の評価方法:(新)職業性ストレス簡易調査票における不安感、疲労感、イライラ感等の心理的ストレス反応を評価する設問の合計点/設問数の高さによって評価
出典元:カスタマーハラスメント経験率と心理的ストレス反応の業種別分析(速報)(株式会社パソナセーフティネット)
カスハラ経験率が高い業種「医療・福祉」
本調査では、カスタマーハラスメントの経験率について、顧客、取引先、利用者との接点の頻度や対応内容が異なる複数の業種を比較。その結果、最も高い割合を示したのは「医療・福祉(13.3%)」で、ついで「農業・林業(12.0%)」「卸売・小売業(11.4%)」が続いている。最も低いのは「電気・ガス・熱供給・水道業(2.2%)」で、全体では7.9%であった。
なお、本調査では、直近6か月以内の暴言、脅迫、暴力、性的な言動、正当な理由のない商品交換・金銭補償・謝罪の要求等といった「明らかなカスタマーハラスメント」に限定して質問している。盗撮や無断での撮影、SNSへの労働者の個人情報の投稿といったその他のカスタマーハラスメントになり得る行為を含めると経験率はさらに高くなる可能性があると、同社は解説している。
カスハラを受けた経験は、心理的ストレス反応に影響
続いて本調査では、カスタマーハラスメントを受けた経験の有無に分け、心理的ストレス反応の強さを分析。その結果、カスタマーハラスメントを経験した労働者の方が、心理的ストレス反応が強い傾向がみられた。
まとめ
2026年10月に施行される「改正労働施策総合推進法」により、カスタマーハラスメント等事業主におけるハラスメント防止対策が強化される。事業主は相談体制の整備や発生後の対応・抑止のための措置などの取り組みが求められる。
本調査では業種による発生率の違いや、カスハラを受けた経験が心理的ストレスを高めることなどが明らかになった。従業員のメンタルヘルスを保つためにも、カスハラを防ぐ取り組みや、発生後の従業員に対するケアなどを適切に行なっていきたい。
参考:令和7年の労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)等の一部改正について(厚生労働省)











