「ブランド戦略」未策定企業は6割超 タナベコンサルティンググループ調査
株式会社タナベコンサルティング(本社:東京都千代田区・大阪市淀川区、代表取締役社長:若松孝彦)は、全国の企業経営者、役員、経営幹部、経営企画部責任者、ブランディング・マーケティング責任者や担当者などを対象に「2025年度 ブランディングに関するアンケート」を実施した。
調査概要
調査方法:インターネットによる回答
調査期間:2025年10月14日~11月7日
調査エリア:全国
有効回答数:300件
出典元:株式会社タナベコンサルティンググループ
※各図表の構成比(%)は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合がある
「戦略なき活動」が6割超 「現状把握」未実施も約半数
本調査によると、「ブランド戦略」を策定している企業は約4割にとどまり、6割超が戦略がないまま活動を推進していることが明らかになった。同時に「ブランド戦略」を策定している企業のうち、約4割が「進行に遅れが生じている」または「停止している」と回答。「ブランド戦略」を推進することの難しさがうかがえる。
また、ブランド管轄部署として最も割合が高かったのは「経営企画部門(25.3%)」。ブランドを経営戦略と関連付けて扱っている企業が、一定数存在していることがわかった。一方で「特に管轄部署はない(23.7%)」も比較的高い割合となり、ブランドマネジメント体制が整備されていない企業も少なくない。専任部署を設置している企業は、3.7%にとどまっている。
そうした中、ブランドの現状把握(調査・分析)については「定期的に実施している(20.3%)」「不定期に実施している(24.3%)」を合わせても44.6%しか実施していない実態が明らかに。「実施したことがない(45.7%)」と回答した企業の方が高い割合となった。なお、ブランド戦略を策定している企業の進行状況について「順調に進行している」と回答した企業は57.3%。「遅れが生じている(36.8%)」「停止している(6.0%)」と、約4割は戦略推進に課題を抱えているようだ。
「インナーブランディング」が経営に与える影響は?
続いて本調査では、「インナーブランディング(企業理念など従業員の共感や行動を促す活動)」が経営に与える影響について質問。その結果「企業文化の強化(56.0%)」が最多となった。続いて「社員の生産性向上」や「離職率の低下」といった"組織パフォーマンス"に関わる項目も高い水準にあり、文化面と人材面の双方に影響が広がっている構造が見られた。
一方で、「インナーブランディング」の具体的な取り組みについて尋ねる項目では実施していない(27.3%)」との声も一定数寄せられ、前年の23.4%から4pt近く増加したことも判明。実際の施策としては「PMVV(パーパス・ミッション・ビジョン・バリュー)の策定(39.3%)」「社内報・イントラネットでの情報発信(34.3%)」「社員向けイベント・表彰制度の導入(30.7%)」が上位に挙がっている。しかし、取り組み度合いに企業間で差がある実態が明らかになった。
なお、今後取り組むべきテーマとしては「コーポレートブランディング全般(47.7%)」「インナー(社内向け)への浸透(39.7%)」「アウター(社外向け)への訴求(36.0%)」といった声が多く挙がった。
まとめ
ブランド戦略策定やインナーブランディングの重要性は認識しながらも、実際の取り組みにはさまざまな課題がある現状がうかがえる調査結果となった。体制の整備状況を見直すことが最優先ともいえそうだ。
同社は総括として 「ブランド戦略と体制を整え、推進の土台をつくる」「社外発信の重点領域を整理し、企業価値を一貫して伝える」「組織パフォーマンス向上につながるインナーブランディングを継続する」という3点を挙げている。自社に不足している点がないか、本調査結果を参考に見直したい。












