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「イノベーション活動」35.9%の企業が実施も10年前より3.5pt低下 TDB調査

2026.02.04

株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、企業のイノベーション活動に対する見解について調査を実施した。なお、本調査はTDB景気動向調査2025年12月調査と、ともに行ったもの。TDBによるイノベーション活動に関する調査は、2015年8月実施に次いで2回目。

調査概要

調査期間:2025年12月16日~2026年1月5日
調査対象:全国2万4274社
有効回答企業数:1万662社(回答率43.9%)。
出典元:イノベーション活動に対する企業の意識調査(2025年)(株式会社帝国データバンク)

「イノベーション活動」実施企業は35.9%、10年前より低下

「イノベーション活動」実施企業は35.9%、10年前より低下

TDBはまずはじめに過去3年間(2023~2025年)に、自社でイノベーション活動を実施したかを質問。その結果、企業の35.9%が何らかの形で実施していたことが判明した。しかし、その割合は10年前(39.4%)と比べて3.5pt低下している。

さらに、イノベーション活動の実施割合を規模別にみると「大企業:47.8%」が半数近くに達していた一方で「小規模企業:26.3%」は3割未満にとどまった。業界別では、「製造」「サービス」が4割台で高く、「運輸・倉庫」「不動産」「小売」などで低かったことも報告された。なお、最も高い「製造」と最も低い「運輸・倉庫」を比較すると、イノベーションの実施割合には18.0ptの差がみられている。

またTDBは、過去3年間(2023~2025年)のイノベーション活動についてタイプ別に実施状況を質問。その結果「プロセス・イノベーション:19.8%」が最も多くの企業で実施されていた。

イノベーションの効果と阻害要因

イノベーションの効果と阻害要因

次にTDBは、イノベーション活動を実施した企業3832社に対して、イノベーションによりどのような効果があったかを質問。その結果「業務のデジタル化が進んだ(36.8%)」と「商品・サービスのラインナップが拡充した(32.5%)」がいずれも3割台で上位に挙がった。次いで「商品・サービスの質が向上した(22.7%)」「売り上げが増加した(21.7%)」が2割台で続いている。

とりわけプロダクト・イノベーションを実施した企業では「商品・サービスのラインナップが拡充した」が5割を超えた。自社の提供する商品やサービスが充実した、と考える企業が多かったという。また、プロセス・イノベーションを実施した企業では「業務のデジタル化が進んだ(49.8%)」が、全体を13.0pt上回ったことも判明している。さらに、組織イノベーションにおいても42.8%にのぼり、業務工程や組織に対するイノベーションを進めることでデジタル化を促進している様子がみられている。

一方で、イノベーションの阻害要因としては「能力のある従業員の不足(37.5%)」「自社の専門部署の不足(26.0%)」「イノベーションにかかるコストの高さ(21.0%)」などが上位に挙げられた。

まとめ

競争力の向上において必須とも言えるイノベーション活動。しかしながら、その実施割合は10年前と比べて低下している。特に小規模企業では取り組むことへの困難が、依然として課題となっているようだ。

2025年度は第6期科学技術・イノベーション基本計画の最終年度であり、現在、第7期基本計画の策定が進められている。政府の動向にも注目しつつ、自社におけるイノベーション活動の推進に取り組む上での課題の抽出や対策に取り組みたい。

参考:科学技術・イノベーション基本計画(内閣府)