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政策金利引き上げ、約6割の企業が「1年は現状維持」を希望 TSR調査

2026.02.24

株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、1月30日~2月6日に企業アンケートを実施し、金利引き上げによる企業活動への影響を明らかにした。

調査概要

調査期間:2026年1月30日~2月6日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
有効回答:5170社
出典元:政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に(株式会社東京商工リサーチ)
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義
※前回調査は2025年2月17日公表

最多は「すでに上昇」で5割超

最多は「すでに上昇」で5割超

本調査ではまずはじめに「Q1. 日銀は昨年12月に短期金利の誘導目標を0.75%程度に引き上げました。資金調達の借入金利は今後どのように変化すると思いますか? 昨年2月の水準と比較して回答ください(択一回答)」と質問。その結果、最も多かったのは「すでに上昇している(52.0%)」だった。

次いで「2026年6月末までに上昇(25.7%)」「2026年7~12月のあいだに上昇(11.0%)」が続いた。「すでに上昇」もしくは「今年(2026年)中に上昇」と回答した企業は合計88.8%に達している。

なお「すでに上昇」もしくは「今後(2026年、2027年以降)上昇する」と回答した企業の業種別(業種中分類、回答母数10以上)集計では、「繊維・衣服等卸売業」や「飲料・たばこ・飼料製造業」など4業種で100.0%となることがわかった。

金利引き上げを「言及された」企業が大半

金利引き上げを「言及された」企業が大半

続いて「Q2.今後(概ね向こう半年)の資金調達の借入金利について、メインバンクより、どのような説明がありましたか? 1年以内に受けた説明を基にご回答ください(択一回答)」と質問。その結果「今後の金利の話はしていない(39.9%)」が最多となり、次いで「金利引き上げをはっきり伝えられた(32.6%)」「金利引き上げの可能性を示唆された(26.1%)」が続いた。

メインバンクと金利の話をした企業を分母にすると、金利引き上げを言及された企業は97.8%に達する計算となる。

「引き上げ」を言及された企業を業種別(業種中分類、回答母数10以上)にみると「各種商品小売業(90.0%)」が最も多い。

「向こう1年は現状維持」を望む声が多数

「向こう1年は現状維持」を望む声が多数

次に「Q3.メインバンクから今後の資金調達の借入金利について、既存の利率より0.1%、0.3%、0.5%、1.0%の上昇を打診されたと仮定した場合、貴社はどのように対応しますか?(択一回答)」と質問。「受け入れる」と回答した企業は、上昇幅が0.1%では83.5%、0.3%では57.0%、0.5%は34.4%、1.0%は19.2%と上昇幅が増加するほど、割合が低下した。

また「Q4.今後の短期金利について、貴社の経営への影響を鑑みた場合、どのような推移が望ましいですか?(択一回答)」との質問には「向こう1年は現状維持(59.6%)」と回答する企業が最も多い結果になっている。

なお「Q5.日銀による短期金利の誘導目標の引き上げは、貴社にどのような影響を与えますか?影響の大きいものを3つまで選択ください(複数回答)」との質問には、デメリットへの言及が多く寄せらている。最も多かったのは「借入金利の上昇に伴う、損益悪化(57.1%)」で、次いで「借入金利の上昇に伴う、資金繰り悪化(35.4%)」「借入金の上昇に伴う、設備投資の削減・中止(24.8%)」が続いた。

まとめ

断続的な利上げが、多くの企業の資金調達に影響をもたらしていることが明らかになった。しかし、現状維持を望む声は多いものの、メインバンクからの打診について「受け入れる」という声も決して少なくない。借入金利の上昇を織り込んでいる企業が多いことが推察される。その一方でTSRは 「受け入れ受容度が低い企業では、倒産や廃業に向かうことも予想される」と指摘する。今後の動向に注目したい。