AI時代の管理職「管理」から「意思決定・人材育成」へ AXIS調査
アクシスコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表者:伊藤文隆)は、全国の企業に所属する20~60代の管理職・リーダー639名を対象に「AI時代の管理職・マネジメントに関する実態調査」を実施した。調査の結果、AIの普及によって管理職に求められる役割は、業務や進捗の管理から意思決定・人材育成・組織変革へ移っていくと回答した人は6割を超えた。また、今後重要性が高まる能力では「意思決定力」が最多となり、AIによる業務効率化に加え、管理職の役割や能力の変化が意識されている実態が明らかになった。
調査概要
調査名:AI時代の管理職・マネジメントに関する実態調査
調査期間:2026年9月18日~9月19日
調査対象:全国の20~60代の就業者のうち、課長級以上で1名以上の部下をマネジメントしている人
スクリーニング調査回答者数:13201名
本調査回収数:660名
有効回答数:639名(男性550名、女性89名)
調査方法:インターネット調査
調査ツール:Fastask(株式会社ジャストシステム)
出典元:アクシスコンサルティング株式会社
※設問により集計対象者数が異なる。構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある。また、複数回答の設問では構成比の合計が100%を超える場合がある。
AIで「負担が減った」管理業務は資料作成が最多
本調査では、AI活用によって以前より負担が減った管理業務について質問。「会議資料・報告資料の作成(43.5%)」「情報収集・要約(41.2%)」「議事録作成(36.8%)」という結果になった。
管掌する組織・チームでAIを日常的に活用している、一部のメンバーが活用している、または活用を検討・試行している管理職・リーダー437名のうち、57.2%がAI活用によって自身の役割が「大きく変化した」「ある程度変化した」と回答した。
AIによって負担が減った管理業務の数別に見ると、役割の変化を感じている割合は、負担が減った業務が1種類の層で51.6%、2種類の層で58.9%、3種類以上の層で73.9%となった。負担が減った業務の数が多い層ほど、役割の変化を感じる割合が高い結果となっている。ただし、これは両者の関連を示すものであり、因果関係を示すものではない。
AI活用で重要性が高まった仕事は「方針提示」や「部下との対話」
AI活用によって以前より重要性が高まった仕事としては「方針・ビジョンの提示(34.8%)」が最多に。次いで「部下との対話・1on1(29.5%)」「意思決定・優先順位づけ(25.6%)」「人材育成・評価(20.8%)」という結果に。
さらに、AI活用によって生まれた時間・余力を今後どの仕事により多く使うべきかたずねたところ「戦略・方針の検討(40.0%)」が最多だった。次いで「新規事業・企画(32.3%)」「部下との対話・育成(30.4%)」「意思決定(28.1%)」が続いている。
管理職に求められる役割の変化と重要能力
また本調査では、AIの普及によって、管理職に求められる役割が業務・進捗の管理から意思決定・人材育成・組織変革へ移っていくと思うかを質問。「強くそう思う(13.9%)」「ややそう思う(47.7%)」の合計が61.6%に上った。
AI時代の管理職・リーダーに今後特に重要性が高まる能力としては「意思決定力(37.7%)」が最多だった。次いで「ビジョンを示す力(29.0%)」「人材育成・コーチング力(27.1%)」「課題設定力(22.7%)」「AI活用力(20.8%)」が上位に挙げられている。回答者の間では、AI時代の管理職に求められる能力として、人や組織を導く力も重視されていることがうかがえる。
まとめ
AIによって資料作成や情報収集などの負担が減る一方、管理職の役割は意思決定や人材育成、組織変革へ移っていくと考える回答者が6割を超えた。さらに、AI活用で生まれた時間の使い道として戦略・方針の検討が最多となり、重要性が高まる能力でも意思決定力が1位となっている。これらの結果からは、業務の効率化と管理職の役割の変化が、同時に意識されていることが読み取れる。
企業としてはAIツールの導入や操作研修だけでなく、管理職が効率化によって生まれた時間をどのような業務に振り向けるかも重要な検討事項となる。方針を示す力や意思決定力、人材育成・コーチング力など、調査で重要性が高いとされた能力を踏まえ、管理職研修や育成施策の内容を見直し、AIの活用と人・組織を導く力の向上を両立させたい。












