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クラウドPBXの保留転送や電話会議も可能なサービス・ツールの選び方

2024.04.24

従来のPBX(Private Branch Exchange:電話交換機)をクラウド化することで、IP電話や携帯電話、PCを利用したソフトフォンなどの多様な端末でビジネスフォンのような内線・転送機能を利用できるクラウドPBX。テレワーク下でもビジネス用番号で発着信ができるだけでなく、社員間通話の内線化および通話料の削減、複数拠点での電話会議も可能だ。

コロナ禍によってテレワークが推進される中で、社内外のコミュニケーションにはどこの会社でも課題を感じている昨今。クラウドPBXは会話がしやすい環境を整えてくれる有効なツールといえるだろう。

そこで本記事では、クラウドPBXの導入のメリットや主要サービス、導入時の注意点などをご紹介する。テレワーク対応やコスト削減の一貫としてぜひ導入を検討して欲しい。

目次

●クラウドPBX導入のメリット
●クラウドPBXとIP-PBXの違い
●クラウドPBXの導入・活用方法
●クラウドPBXサービスを導入する際の注意点
●クラウドPBXの選定ポイント
●クラウドPBXの製品比較。資料を一括ダウンロード

クラウドPBX導入のメリット

まずはクラウドPBXを導入するメリット4つを説明する。

ビジネスフォンの機能をそのままでコストダウンができる
1つ目は、ビジネスフォンで利用していた内線通話や転送、保留などの機能はそのままにコスト削減が図れる点だ。クラウドPBXの場合、PBX(主装置)などの機器購入が不要な上に、IP回線を利用することで通話料も通常よりも大幅に削減できる。

既存の電話・通信システムからの導入変更の手間が抑えられる
2つ目は導入に手間がかからない点が挙げられる。導入時に社用の端末をわざわざ用意する必要がなく、回線の設定もブラウザから利用者自身で行える。また既設のビジネスフォンもIP電話に対応していれば、そのまま使える。

企業のサービス形態に即して顧客対応に必要なフローを構築できる
3つ目は、顧客対応を効率化する便利機能が備わっている点だ。例えばコールセンターなどで活用されるIVR(自動音声応答システム)機能や、担当部門ごとに着信を割り振るグループ着信機能などもクラウドPBXには搭載されている。

CTI機能で顧客情報の管理・運用ができる
もう1つクラウドPBXで着目したいのがCTI機能だ。CTIとは、電話とPCやシステムと連携されるシステムのこと。CTIを活用することで、顧客管理システムと連携して着信時に顧客情報を表示するポップアップ機能や、通話録音機能も利用できる。コールセンターだけでなく営業などの顧客接点が多い部署にはありがたい機能だ。

以下の記事ではクラウドPBXを導入することのメリット・デメリットについて詳しく解説している。ぜひ一読してほしい。
ビジネスフォン・クラウドPBXの導入のメリット・デメリット- オフィスのミカタ 

クラウドPBXとIP-PBXの違い

従来のPBXとクラウドPBX以外にもう1つ、その中間にあたる存在としてIP-PBXがある。

IP-PBXはPBXのIP電話機版。ハードウェア型だけでなくソフトウェア型もあり、複数拠点の場合でも1セットのPBXでカバーできるメリットがある。クラウドPBXと比較すると、IP-PBXで利用できる端末はIP電話機に限られる点と、ソフトウェア版であっても自社でサーバーの管理やアップデートなどの運用の手間がかかる点が大きな違いだ。

テレワーク対応に適した電話環境を素早く整えたいならクラウドPBXが最適だと言える。

クラウドPBXの導入・活用方法

さまざまなPBXが提供されている中で「どれが自社に適しているのか」と悩まれる方も多いだろう。サービス・ツールの選定の前に導入の目的を明確にすることが重要だ。ここでは主な導入・活用方法を3つ紹介しよう。

電話業務のテレワーク対応
1つ目は電話業務のテレワーク対応だ。3密に陥りやすいコールセンターのテレワーク対応を進めたい企業や、リモートワーク導入に向けて代表電話の応対や社員間通話に課題を感じている企業も多いだろう。

クラウドPBXには外線に強いサービスや、代表電話などの外線着信の転送機能が充実しているものなどさまざまな特徴がある。業態や日頃の利用状況に合わせて適したサービスを選ぼう。

受電業務の効率化
2つ目は受電業務の効率化だ。IVR(自動音声応答システム)による振り分けやグループ着信による取次業務の削減で、業務の効率化を図ることができる。CTIによるポップアップ機能なども活用すればさらに効果的になるだろう。

受電業務の効率化を目的とするなら、こうした便利機能が備わっているか、どこまで基本機能でカバーできるかなどをチェックしながら選定すると良い。

BCP対策
3つ目は副次的効果としてBCP(事業継続計画)対策にも役立つという点だ。コロナ禍だけでなく、災害大国の日本ではいつ緊急事態に遭遇するとも限らない。BCP対策においては連絡手段の確保は重要項目だ。その点、クラウドPBXなら物理的な機器が要らず、個人のスマートフォンで電話業務を続けることができるため、有効な手段と言えるだろう。

クラウドPBXサービスを導入する際の注意点

クラウドPBXサービスを導入する際の注意点

次に、クラウドPBX導入にあたって注意しておきたいポイントを3つ紹介する。クラウドPBXに限らずIP電話に特有の問題ではあるが、利用時に戸惑うことがないように頭に入れておこう。

特殊番号に電話ができない点
クラウドPBXの利用時はかけられない番号がある。110番や119番などの緊急通報や、フリーダイヤル、0570や0990などの特殊番号へは発信ができないことを覚えておこう。

停電などの緊急時に弱い点
インターネット環境を利用する都合上、オフィスが停電した場合には、通話はできなくなる。ただし、内線化したスマートフォンはモバイルデータ通信や公共のWi-Fiを利用して通話をすることは可能だ。

通信環境に音質が依存する点
クラウドPBXの最大の弱点と言えるのは、音質がインターネット環境に依存する点だ。地下や障害物がある環境では音声が途切れたり、ノイズが入ったりすることもある。また、複数人が同時に接続したり、PCで動画を再生しながら通話をしたりすれば通信が重くなり、音声が聞き取りづらくなることもある。

クラウドPBXの選定ポイント

最後にクラウドPBXのサービスの導入を検討する際の選定ポイントについてみていこう。

通話音声の安定と品質
クラウドPBXを導入することにより通話機能が落ちてしまっては元も子もない。音声品質や安定性を重視し、通話品質の高さをうたうサービスを選ぶようにしてほしい。

電話環境の柔軟対応と拡張性
事業拡大によって複数拠点を展開するケースや従業員のテレワーク対応を増やすケースでは、柔軟性や拡張性の高いサービスが求められる。

セキュリティ要件
クラウドPBXはネット回線を利用することからセキュアな環境は必須要件だ。2段階認証やIPアドレス制限など、セキュリティを重視しているサービスを選んでほしい。

事業規模に適した料金体系
料金体系はサービスによってさまざまだ。1ID当たりの料金であったり複数内線がセットになったパックであったりする。自社の使用方法に適したサービスを選びたい。

なお、クラウドPBXはサービスごとに特色が異なるため、以下記事から各社ベンダーのサービスを一度確認してみてほしい。記事ではクラウドPBXのおすすめサービスを主要ベンダーや用途別に詳しく紹介している。
主要クラウドPBXサービスを徹底比較|企業規模・用途別におすすめサービスを紹介 

クラウドPBXの製品比較。資料を一括ダウンロード

コロナ禍が続きテレワークが広まる中で、電話業務も見直しが求められている。社外とのやり取りだけでなく、社員間でも会話ができる環境を整える意義は大きいだろう。

クラウドPBXサービスなら通信環境さえあればすぐに導入ができ、コストを含め導入しやすい点が大きな魅力だ。

通信環境に依存するという問題はあるものの、クラウドPBXを導入することで享受できるメリットは大きいだろう。今回ご紹介したサービスを中心に、ぜひ資料を見ながら自社の導入目的や業務形態に合うサービスを見つけてほしい。

なお、以下 のページから、クラウドPBXのサービス資料の一括請求が可能となっている。
ぜひこの機会に、自社にあったツールを活用したビジネス用電話回線の整備を行ってほしい。

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