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テレワーク導入の固定電話の取次ぎ対応はどうする? 問題点と対応策を詳細に解説

2021.02.16

新型コロナウィルスの影響を受け、テレワーク導入の動きが加速している。内閣府の調査によると、東京都23区内の企業の実に55.5%がテレワークを導入したという結果も出ている。そんな中、実際にテレワークを実施した多くの企業が課題を感じている点が「固定電話」の取り扱いである。そこで本記事では、テレワーク中の固定電話に関する課題と対策を解説する。

テレワーク導入の固定電話の対応

テレワーク導入の課題としての電話対応
リモートワーク・テレワーク実施企業の総務担当者を対象に行われた調査では、31.1%の人がリモートワーク・テレワーク時の「電話対応」に課題を感じたと答えている。

※出典:PR TIMES「【緊急事態宣言解除後に向けたリモートワーク/テレワーク企業の固定電話対応調査】総務担当者の悩み、リモートワーク/テレワークにおいて「固定電話対応が課題」が31.1%

電話対応の何が問題になるかと言えば、主として固定電話の受けの体制についてである。
つまり、ICTを活用することで他の業務がテレワークで行える環境が整備されたとしても、固定電話に対応するために出社をせざるを得ず、テレワーク導入の阻害要因ともなっているのだ。

また、テレワークを導入することで電話の取次ぎも煩雑になり、通常勤務時以上の手間・トラブルの要因ともなっている。

テレワーク導入で固定電話のあり方を変える必要性
上述のアンケートでは、「固定電話(代表電話)については今後どのように対応する予定か」の質問に対し、「持ち回りで出社し対応」という回答が4割を超えている。

また、「遠隔において、固定電話(代表電話)対応ができるシステムがあると導入したいか」の質問に対しては、「非常に導入したい」、「どちらかというと導入したい」と答えた人は合わせて38%にのぼった。

※出典:PR TIMES「【緊急事態宣言解除後に向けたリモートワーク/テレワーク企業の固定電話対応調査】総務担当者の悩み、リモートワーク/テレワークにおいて「固定電話対応が課題」が31.1%

コロナ渦のような緊急事態であっても、固定電話の対応のために誰かしら出社しなければいけないことが浮き彫りになった中で、BCP(事業継続計画)対策としても、多くの企業が固定電話のあり方を見直す必要性を感じていると言えるだろう。

テレワーク導入の固定電話の問題点・悩み

それでは具体的に、テレワーク導入時に発生する固定電話の問題点や悩みを見ていこう。

特定の社員に対する負担の増加
1つ目の問題点は、特定の社員の負担が増加することである。
これは、固定電話の取次ぎ対応のために誰かが出社するケースや、特定の番号に転送をするケースで発生する。

固定電話の対応は、「常に緊急度の高い雑務」である。
特定の人に集中するとなると、作業の中断が増え、他にやるべき仕事が進まなくなるのは想像に難くないだろう。

営業の機会損失が発生する
2つ目の問題点は、営業の機会損失が発生する可能性である。
固定電話を閉じる、あるいは留守番電話設定にするとなると、新規顧客からの問い合わせや顧客のサポートにも支障をきたし、営業機会の損失にもつながりかねない。

また、固定電話の応対を行ったとしても、テレワーク中の社員につなぐことでのタイムロス等によって機会損失が発生することも考えられる。取次ぎまでをいかにスムーズに行えるかが課題になる。

追加での営業コストが発生する
3つ目の問題点は、通常勤務時には発生しないコストが追加で発生することである。
固定電話の受付業務をアウトソーシングするようなケースや、携帯電話の導入・通話、転送サービス、その他代替のサービスを導入するとなると、追加のコストは避けられないだろう。いかに費用対効果に見合うサービスを見つけられるかがポイントだと言える。

テレワーク導入で固定電話のあり方も変化

ここからは、テレワーク導入が進む中で固定電話のあり方を変える新しい動きについて見ていこう。

社内外のコミュニケーションツールとしては、Zoomをはじめとするweb会議システムの浸透がめざましい。しかしながら、ミーティングや商談のためのツールとしては役立つものの、代表電話の窓口機能の代替とはならないだろう。

また、オフィスで利用されてきたPBX(電話交換機/構内交換機)も、テレワーク下においてはグループ着信や内線機能が利用できず、内線電話をつなぐようには取次ぎができない。

そこで、新たな動きを見せているのが、クラウド型PBXのソリューションである。既存のオンプレミス型のPBXに代わり、テレワーク時でもPBX機能を利用できるクラウドサービスが登場し始めている。

クラウド化することでテレワーク下でも代表電話のグループ着信や内線のような取次ぎが可能なため、取りそびれや取次ぎミスによるトラブルも防ぐことが可能だ。

テレワーク導入での固定電話の対応策とメリット・デメリット

最後に、テレワーク導入時の固定電話の対応策をとりあげ、それぞれのメリット・デメリットを紹介していこう。ぜひ、自社に適した対応策の発見につなげて欲しい。

携帯電話を利用する方法
オーソドックスな対応方法の1つが、テレワーク時の社員が携帯電話を使って折り返し対応をする方法だ。

具体的には、テレワーク中の社員に携帯電話を支給。固定電話に対応する社員を若干名配置し、テレワーク中の社員から携帯電話を使って折り返し対応を行う方法だ。

「電話がかかってくるかもしれないから出社をする」社員を減らし、テレワークに移行できる。また、社員間の会話を、固定電話を介さずに行えるようになるメリットが享受できる。

しかしながら、誰かしら固定電話対応のために出社をする必要があることや、固定電話対応にあたる人にとっては社内での取り次ぎ以上に手間やストレスがかかることがデメリットとしてあげられる。
さらに、コスト面では、携帯電話導入のコストがかかることに加え、通話料金も固定電話と比較して高くなるといえる。

転送電話サービスを利用する方法
2つ目の対応策は、転送電話サービスを利用する方法である。あらかじめ指定しておいた番号に、無条件/無応答時/話中時に転送ができる。

具体的には、サービス利用の申し込み後、固定電話あるいはリモートで携帯電話から、転送先の番号や転送条件の設定、転送開始/停止を操作でき、転送されてきた電話に対応した後、テレワーク中の社員に取次ぎ折り返し対応を行ってもらう方法だ。

固定電話対応のために出社をする必要がなくなり、テレワークで固定電話の対応ができることがメリットとして挙げられる。

とはいえ、転送先リストとして複数の番号を設定しておくことはできるが、実際に転送先に指定できるのは1番号のみとなるため、転送先の社員が負担が大きく、コスト面でも月額800円ほどの利用料に加え、転送の都度、転送料金がかかることがデメリットとして考えられる。

クラウドPBXを利用する方法

3つ目の対応策は、クラウドPBXを利用する方法である。

具体的には、サービスに申し込み後、転送や内線通話も可能なweb上でグループ設定や各端末の内線設定などを行い、折り返し対応などを行う方法だ。

メリットとしては、特定の社員に電話対応の負荷をかけることがなく、テレワーク中でもオフィスにいるのと変わらず取次ぎができること。

また、従来のPBXと比較しても、web上でグループ設定等の管理を行えることや、初期導入費・メンテナンス費を抑えられ、オフィスに主装置本体が不要なほか、社用携帯のコストや社内間(内線)の通話料金もかからないということが挙げられる。

一方で、デメリットとして、社内で管理設定を行う手間が発生することや、基本的には音質がネット環境に依存することなどが挙げられ、導入費用+月額利用料+端末数に応じた従量課金制を採用しているサービスが多いため、費用対効果を踏まえた導入・運用が必要となる

まとめ

本記事では、テレワーク導入時の固定電話の課題とその対応策について詳しく解説してきた。

テレワーク導入時には、出社して固定電話に対応する負担や、追加のコスト、電話の取り漏れや取次ぎミスによる機会損失が課題となる。
今回はその対応策として3つの方法をとりあげたが、それぞれメリットだけでなくデメリットも存在するため、会社の規模や実情に合わせて選択すると良いだろう。

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