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人事と営業を経験した元担当者が語る『人事 × 営業 = ためになる』日記②

短時間で効率よく、採用と教育をまとめて行う方法とは?!

限られた人事で採用・教育を行う場合、できる限り工数を削減して生産効率を上げたい!
このように思いながらも、なかなか実際は思うようにいかない、
というのが実際のところではないでしょうか?


「効率よく採用をし、効率よく教育をして強い人財にさせたい!」

今回は、そのためにオススメな効率よい方法をご紹介します。

※このコラムでは「人材」求める人としての素材と示し、
「人財」その素材が育って企業資産となった状態、と分けて記載しております。
予めご了承ください。

例えば、こんなことでお悩みではありませんか?

<こんなことでお悩みではありませんか?>

1. 中小企業:
1) なるべく売上優先で活動し、人事業務に時間を割きたくない・・・
少数精鋭で勝負する中小企業にとって人事専任の人はなかなかつけにくい。総務・営業が兼務することが多い。営業なら営業、売ることに専念して売上をあげたい、のが本音。なるべく本業に専念し、人事業務に時間をできる限り割きたくない!


2. 大企業: 
1) 採用―教育―評価制度 が最適になっていない。市場への対応の遅れ。
2) 組織が大きくなりすぎて現場が欲しい人材と人事の意識が乖離している。
3) 一貫性ある強い仕組づくりが遅れている。

人事専任がいるが、採用は採用・教育は教育、とわかれている場合が多い。
担当者がバラバラなので、会社として、「あるべき人材像」「その人材を育てるロードマップ・教育制度・人事評価制度」「その人材をどう獲得するか?」といった一貫した仕組みが必要であるが中々時間がかかるものです。
更に、市場は刻々と変化する一方、組織が巨大であるため現場の肌感覚から遠くなりがち。現場がもっとも必要とする人材獲得・教育をしつつ、長期的に必要な組織作りをしながら、組織を引っ張っていく必要がある。理想で語るのは簡単だが、実際は難しいチャレンジ!


3. ベンチャー企業: 
1) 採用に精一杯。
2) 教育も重要だが、仕組作らなければならない。やることが沢山!
急成長の環境下であるため、採用することに精一杯で、教育に工数に割くことができない。採用・教育だけでなく、人事制度・人事の仕組みをつくることも平行して一気にやらなければならず、多忙を極める。会社の伝統が未完成であるため、従業員への満足度をあげないと、離職する率も高くなる。効率よく速やかに実行したい!


このように、
様々なお悩みがあります。

今回ご紹介する方法は、
関わる人、全てが「成長実感」を味わえるので、
強い組織力作りにつながります。

採用担当、教育担当、関わる現場社員、その関係者全員がWINWINとなり
成長した!強い組織となった実感を味わえる方法とは?!

では、どうしたらいいか、詳しく観ていきましょう。

短時間で効率よく、採用と教育をまとめて行う、具体的な方法とは?!

ところで、
前回のコラムでは、「本当に欲しい人財と出会う方法とは?!」
という内容で記載しましたね。その「本当に欲しい人財」を採用した後は、教育。
この教育が上手くいくかどうかは、企業の組織力に影響してきます。

社員教育=新しい人財の採用 (平行) →組織力UP  

この流れをもっておくだけで、
随分と楽になります。


まず全体像をお伝えしますと

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1. 求める人財像を決定する
2. 1に従い社員教育またはリクルーター教育を実施する
3. 2の教育内容にマーケティング要素を盛り込む
4. 社員・リクルーターにも作業協力をしてもらう
5. 仕組化する
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この5つです。


一番難しいのは1だと思います。

これは自社ブランドにも関わるため、人事だけで完結するのか?という問題があります。


A: 中小企業であれば、
現場の開発や営業を行っている人材、市場にもっとも精通する人材が兼務しているので、市場との一貫性はあるかもしれません。

しかし、人事のプロではないので、採用ターゲットに向けての言語化には乏しい可能性があります。

B: 大企業であれば、
人事が情報不足・経験不足であるために現場の肌感覚から遠くなりやすくなります。またブランドを管理する自社全体のマーケティング・ブランディング部門ともメッセージが一貫している必要がありますが、マーケティング・ブランディング部門が人事のプロであるとは限りません。その乖離に一貫性を持たせる必要がでてきます。

C:ベンチャー企業であれば、
成長著しいので、まだそこまで固めきる必要はないかもしれません。即戦力を速やかに教育していくことで一先ず落ち着きます。


一朝一夕に完成するものではありませんが、
地道に毎年毎年、常に常に追求して蓄積することによって
1は固まってきます。

とはいえ、
全く何もないところからは、何もはじまりません。
まずは「求める人財像」を「設定」するところから着手しましょう。

「求める人財像」に従い社員教育またはリクルーター教育を実施する

求める人財像。
これはつまり、新入社員・中途社員に求めることでもありますが、
結局、既存の社員にも求めているものでもあります。

「あるべき理想の姿」と
「現実的に必要な今の姿」
この両方を理解した上で、今の自分の在り方とつなげていく必要があります。

この会社のあるべき人財とは?
この会社が5年後、10年後、あるべき姿、そのために必要な人財とは?
今、こうした在り方でいてほしい姿とは?


これが、既存社員が腑に落ちていないと、
新卒・中途の新人が入社しても、
「あれ?最初に言っていたことと、ちょっと違うぞ?」

ということになります。


これは営業でいえば、
「最初に欲しい!と思って買った商品」と
「実際に手に入れた商品」が

「あれ?違うぞ?」

ということになります。


正直なところ、、、
商品だったら、即効、返品しますよね?


しかし、人財はそう簡単にはいきません。
特に日本の企業の場合、一度採用すると無理矢理、解雇することはほぼできません。

採用の場合、会社そのものが商品、その社員そのものが商品であるので、
組織として一貫した、「人財としての在り方」が大事になってきます。


企業であれば、
「階層別研修」「新入社員研修」と
スキルアップなどの研修はあるかと思いますが、

「この会社の社員としての在り方」
といったことは、いちいち考えたり、研修したり、とはなかなかやらないと思います。

日々の忙しさに忙殺されることが殆どです。

営業であれば、
「自社の商品」については深く考察し、市場調査をするかもしれません。

しかし、大元の「この会社の在り方」
といったことは、やはり、殆ど研究しないものです。

しかし、
商品―その商品を開発する・売る人財―その人財の集まった会社と風土―

これは一貫しているものです。

自社のことを考える
これはつまり、
・自社の商品
・(その商品を開発する・売る)人財、どういった考え方が必要か?
・自社の強み弱み
を考えることになります。

結果的に必要なのは、マーケティング・ブランディング思考、が必要になるのです。
結果として自社PR力、セールス力にもつながってくるのです。

そのため、
採用を考える=人財のことを考える=自社のことを考える

ことは、マーケティング力・セールス力を向上させるための教育でもあるのです。

ですので、

採用活動の段階で、
リクルーターを、「採用」「人財」「自社理解」「マーケティング・セールス力UP」
と繋げながらまとめて教育をしていく。

結果として、社員の能力スキルがあがり、
組織全体のボトムアップに貢献していくことになるのです。

その上、採用にもつながる。

一度の機会で、2倍のレバレッジを効かせていける価値がありますので、
社内でも理解を得ていただくことが大切です。

その中でも重要なポイントがあります。
それを次章で記載します。

教育内容にマーケティング要素を盛り込む

「マーケティング・ブランディング教育」

これは、開発・営業などの現場であっても、採用・教育などの現場であっても
意外にも、不足気味であるのが現状です。

営業を多少なりともやっているとマーケティングの教育は実施しているよ!
といわれるかもしれませんが、
マーケティング能力にもレベルがあります。


ちょっと知識で学習して、実際に手を動かして検証した実績や
ケーススタディ、様々な市場の経験など
その経験値などで大きく質が分かれてきます。

なるべく早期の段階で、
「マーケティング思考・ブランディング思考」
を身に付けていると、

常に、そのベースから考えたり、ディスカッションをしていくようになります。

そもそもマーケティング目的は、
セールスを不要にする、というもの。


セールスを不要にする、
採用時に口説きとおして採用する、
ことを不要にする。

それがマーケティングの究極の価値です。

そのためにも、
採用活動の段階で、
リクルーターを、「採用」「人財」「自社理解」「マーケティング・セールス力UP」
と繋げながらまとめて教育をしていく。

このことは重要な活動となってくるのです。


いかがでしたでしょうか?




次回の投稿では、残りの
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6. 社員・リクルーターにも作業協力をしてもらう
7. 仕組化する
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について、ご紹介していきます。

今回の情報が、少しでも一助となれば幸いです。

また次回、お会いしましょう。