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【第6回】いまさら聞けない総務のあれこれ!?シリーズ 〜「換気」の基本知識〜

 前回は「空調設備」に関する基本的な知識に関し情報提供いたしました。
 今回は新型コロナ対策でも話題になっています「換気」に関して、企業内総務部の目線で知っておくべき基本的な「3つのポイント」と、推奨アクションを総務実務経験を踏まえ私なりにこちら共有いたします。

ポイント1:換気の強弱は「換気回数」であることをまずは理解する!

・ 換気回数=1時間に何回その空間の空気全部が外気と入れ替わったか
・ 1回/H=1時間に一回その空間の空気が新鮮になったということ
・ 通常のオフィス設計では0.5回程度
・ 感染症やウイルス対応だと2.0回程度が必要(一般ガイドライン)
・ タバコ部屋などは10回、20回など

ポイント2 : 換気の種類とポイントをざっくり理解する!

 換気方法は4つあります。
(1)一種換気=給気と排気をともに機械設備で行う
いわゆるオフィスではこれがメインです。外気の温度によって外気を混ぜる割合をコントロールします。

(2)二種換気=給気は機械設備、排気は自然に排気(排気口や隙間から)
クリーンルームや病院の集中治療室などで活用されます。オフィスでは ほとんど利用はないです。

(3)三種換気=給気は自然に入り、排気を強制的に機械で
いわゆるトイレやお風呂などでご存知のとおりです。

(4)四種換気=自然換気
外気100%を導入する方式。中間期(今です!)などでは外気温度(15oC~20oC)が冷房送風温度に近いのでそのまま活用することが有効かつ換気、健康にも良いです。

ポイント3 :空気の流れをイメージする!

・ 一種換気の場合は、空調機のリターンの方向へ空気は流れますので、オフィス空間の場合は天井リターンの場合が大半なので排気は上へ流れる

・ 会議室などのドアを開けたら、エアバランス(正圧負圧)にもよりますが多少の2次換気効果(一回巡回しフィルター通した空気をもう一回受けること)も期待できます(ビル管と相談)

・ 第三種排気による空気の流れは、一般的に想像できるとおりトイレやその他換気扇へ向かって空気が出て行く=あらゆる隙間から新鮮空気が入ってくる方向に空気が流れる

現状(コロナx春期)を踏まえた総務部の対応ポイント

⇒ビル管理会社と確認してどこまで換気回数を上げられるかトライする!

⇒ オフィスは大半は一種換気ですが上記のとおり「外気の混ぜる割合%」は調整できます。今は幸いにも春の良い時期(外気温度が15oC~20oC=冷房温度と近い)なのでビル管理事務所や担当者と相談して「100%外気入れ替えモードにできないか検討してみる!(外気温度によってはエネルギー消費は増えますが、いまはそんなこと言ってられない世論ですね)

⇒ 三種換気のトイレもあなどれないです。ビル管理と相談し「トイレの排気をMAXでお願いします!」とすることで換気量は自然に増えますのでアクションの余地あり

⇒ 窓がある場合は当然四種換気を推進する(窓を極力あける)

⇒ 空気の流れをイメージできたら → 感染者(疑いある場合も)は空気の流れ「川下」へおくという配慮をする(家庭ではこのポイントは必須)

 ビルやオフィス設計によっては現在の換気方法にも限界あるケースも多いです。その場合は「ウイルス集塵型のフィルター」「湿度調整のコツ」「VAV、ペリメータ空調のバランシング」などあの手この手はあります。急ぎのご相談などありましたらこのような場面でもありますので、今回は遠慮なく連絡ください。可能な限りアドバイスいたします

⇒ hidenori.kim@hiteandco.com

 今回のコロナ対策をしながらも空調設備や換気の基本を学べる機会でもあります。その意味ではコロナが去ったあとでもこの知識は今後の快適で健康的なオフィス環境を演出できる土台ともなります。

 オフィス環境へ責任のある総務部門としても身が引き締まりますね。

 総務部の皆さん、引き続き応援しています!