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自分の好きなことをやるべきではないか? この問いを別の視点から見直すことで、自分の仕事や生活がどう向上したか。

いつもはここで、皆さんの仕事を向上させるためのヒントについて書いています。どんなスキルを学べば作業をより速く、より良くし、そしてエラーをより少なくできるかについて書いています。今日は、ある根本的なポイントについてお話しすることにします。これは遺伝などによって受け継がれるもの、個性によって生まれるものと考えられているものなのですが、私自身はこの考え方には賛成しかねます。自分はこれもまたスキルだと考えています。自分はこれをもともとは持っておらず、学んで得たからです。

私がお話ししているのは、自分が好きなことをやる、ということについてです。人生の数年間、私はこの問いに興味をかき立てられていました。本も何冊か読みました。どれも本当にお薦めできる本です。他の人々のライフストーリーについて書かれています。人生全般についての全容を見せてくれます。そして、私たちみんなが唯一無二であると同時に、唯一無二ではないのだということに気づかせてくれます。ここではその中の2冊を挙げておきます。私の教授であるボブ・トビン著『10年後、後悔しないための自分の道の選び方』と、ポー・ブロンソン著の『このつまらない仕事を辞めたら、僕の人生は変わるのだろうか』です。

問いに戻りましょう。自分の好きなことをやるべきではないか?
まず、自分は何が好きなのか? それをどうやってやるのか? 大半の人と同じように、私は芸術が好きです。映画、テレビ、漫画、ゲーム、音楽、エンターテイメント全般が好きなのです。この理屈で言えば、世界の80%の人がエンターテイメント業界で働いていることになります。そして私たちは、世界の人がそのようには動いていないことを知っています。経済学者のアダム・スミスは、人は自分の興味があることをやるべきだと信じていました。世界には多元性が溢れているので、私たちみんなが充実した生活を送ることができる、と。しかし世界はそんなふうにも動いていません。

この問いに対し自分が出した最良の答えは、それを別の視点で大きく見直すことでした。次の数年間に何をやろうと決めれば、自分の目標を達成できるのか?

私は両親を愛しています。両親は持っている限りの知識を使って最善を尽くしてくれました。子供の頃は何不自由ない生活を送っていましたので、文句は言えません。大人になってみて、自分は子供から十代にかけて、この身が野心にさらされたことがなかったことに気づきました。達成にさらされたこともなかったし、気になっていた仕事をして興奮を覚えたこともありませんでした。幸せな人生とは政府や大企業のために働くことだ、と教えられていました。両親はそうした型通りの生き方をしていました。大学に行き、政府の仕事に就きました。父も母も政府関連の仕事をしていました。母は州立の小学校の教師で、父はブラジル政府所有の銀行の窓口係でした。どちらも、低賃金ながら終身雇用の安定した職です。ですが私には、両親が本当はあまりいい経験をしていなかったことがわかっていました。さまざまな不満をこぼしていました。上層部に対する不満。金欠に対する不満。政府の賃金に対する不満。ありとあらゆることに、不満を抱いていました。父は45歳で120キロ近くの体重がありました。母も太りました。両親にとっては、食べることが日々の欲求不満の解消法だったのです。

そして私も同じ道に入りました。大学に行き、大学院の学位を取得し、大企業に入りました。外から見れば、素晴らしい人生であるかのように見えました。ソニーでの最初の2年間は素晴らしいものでしたが、その後はほとんど惨めなものでした。概ねイライラしていました。経営陣の古いやり方を変えることができないことに不満を覚えていました。給料が不満でした。昇進のオプションにも不満があり、自分に課せられた制限にも不満を感じていました。両親の場合と違って、私のはものを食べなくなってしまいました。ダイエットもしていないのに、1年間で12キロも痩せました。概して、エネルギーがほとんどなくなり、ただただ悲しく感じていました。自分は両親となったのです。これで生命の輪の出来上がりというわけです。

それと同時に、リクルートで働いてみると、また違った種類の人たちに触れることになりました。自分よりも楽しい人生を送っていた人たち。自分よりもっと元気一杯で出社してきて、もっと多くのお金を稼ぎ、もっと多く笑い、もっと多くの友達を作っていた人たち。この人たちは、会社のビジョンやミッションに対する情熱などほとんど持っていませんでしたが、最高の人生を送っていました。私はこの人たちに感心しました。そしてその行動様式を探し求めるようになりました。日本では誰もが愚痴をこぼしに飲みに行くというのに、この人たちと一緒に飲むと、楽しむ、ワクワクするようなことをする、新しいプロジェクトを始める、そして世界中を旅した話をしたいためだけに飲んでいるのではないかと思わせられるのでした。

彼らから得た最も重要な教訓は、この人たちはみんな自分自身に対して全力を注いでいる、ということでした。彼らには達成したいことがありました。バーを開きたい。年に1度エキゾチックな場所に旅行したい。海岸の近くに理想の家を買いたい。会社勤めは、目標を達成するのに十分なお金を稼ぐための、いくつかの方法の1つにすぎなかったのです。彼らにとって、人生とはゲームのようなものでした。主な目的は持っていましたが、それは彼らの性格や何かに本来備わったものではありませんでした。彼らはそれを選んだのです。ある日椅子に座って、それを一枚の紙やらパソコンに書き留めたのです。次に、それを達成する方法を追跡したのです。どんなスキルを身につければいいか、どのくらいのお金を稼げばいいか、不足分を補足するためにいくつのサイドプロジェクトを取ることができるか、どうすれば、余った少しばかりのお金を何らかの公債に投資できるか。そして、そうしたことをすべてこなしながら、どうやって家族を楽しむ時間を作り出すことができるか、と。

この人たちすべてが同じスキルを持っていたわけではありませんでした。何人かはデザイナーでした。営業担当者もいたし、エンジニアもいたし、会計士もいたし、秘書もいました。会計チームにいた1人は、サイドプロジェクトをやっていました。専業主婦向けの商品をお薦めするWebサイトでした。このチームは数年後大きな成功を収め、チームはそれを売りました。そしてこの人はお金持ちになりました。この人はその翌日やその翌月、何をしたでしょう? リクルートの会計士を続けていました。その仕事が好きだったからです。さてしばらくの間、私の机はこの素晴らしい秘書の方の机と並んでいました。彼女は大変大きな家を持っており、エンジニアとしてお金を稼げるだけ稼いでいました。秘書として大変優秀だということが分かったため、2つの職をこなしていました。勤務時間はそれぞれ半分ずつで、給与はどちらもフルタイムの給料を受け取っていました。それに、彼女が職場にいることを誰もが喜んでいたのです。

目標はお金を稼ぐことではなく、自分の望みを達成することです。それが家であるかもしれないし、自分のチームで認められることかもしれないし、家族とより多くの時間を過ごすことかもしれません。それを達成するための計画を作ることが大切です。いったん計画ができれば、人生はゲームとなります。あとはそのゲームをこなしていけばよいのです。レベルがあり、NPCがあり、達成があり、そして新しいスキル習得の過程があり、次はそのスキルのレベルアップ、というように。

アニメ『波よ聞いてくれ』を見ました。2020年シーズンとして最高の日常系アニメだと自分で思っているアニメです。カレーシェフになるために北海道に引っ越したものの、途中で方向性を見失い、結局スカウトされてラジオパーソナリティになり、自分の天職をそこに見出す女性の話です。信じられないほど現実的で賢いジョークの数々も素晴らしいのですが、南波瑞穂(なんばみずほ)というラジオ会社のアシスタントディレクター(AD)の女性のキャラクターが目につきました。彼女は恥ずかしがり屋で親切で、常に舞台裏からみんなを助けています。エピソード12では、彼女がラジオでADの仕事がしたいと言っている場面があります。ディレクターは「なぜADなのか」と尋ねます。彼女は、自分がスポットライトを浴びるなんて想像できないと答えます。自分には主役よりもアシスタント役の方が向いている気がする、と。ディレクターは彼女に、そんな考え方はこの会社には合わないと言います。この会社は、「私はADから始めますが、やがてはディレクターになり、私の働きによってリスナーの数を2倍にしてみせますので、見ててください!」と言うような人間が欲しいのだ、と。彼女にはそれが理解できたらしく、認められるべくもっと積極的に振る舞うようになり、ディレクターを目指すようになります。

私は、これがまさに日本だと感じました。南波瑞穂は、私の元に来て、事務仕事に応募する日本人のすべてを代表しているのです。こうした人たちは、自分には事務仕事しか能がないと思っているのです。他人の影になるしかない、と。ディレクターが彼女にしたことを、すべてのボスがお手本にすべきです。水準を引き上げ、目標をより高くし、ゲームをよりチャレンジングなものにする。つまり、より楽しくする、ということです。支え役の人は世界中に十分すぎるほどいます。これ以上必要ないのです。私たちに必要なのは、信頼できるパートナーであり、やる気満々で出社してくる人たちなのです。

あなたにはそれができます。全力で頑張って、自分が望むものを達成することができるのです。そうするには、それを自分のものとしなければいけません。自分のスキルがどんなものであれ、それに一生懸命取り組む必要があります。自分を支え役としてではなく、他のチームメンバーと同じレベルの、覇者として考えましょう。現場の最前線に立ち、仕事をより良く、より効果的に行うための新しい手法を披露してみせましょう。もう1つの選択肢は隠れることですが、それではできることが限られてしまいます。相当な欲求不満となります。隠れたポジションを守りたいがために、仕事の数を減らし始めます。学ぶことを止めてしまいます。他の人があなたに優れた仕事をやり遂げてほしいとプレッシャーをかけても、それが次の進歩への足がかりではなく、単なるプレッシャーとなってしまうのです。

今回のお話はここまで。自分が今どんな働き方をしていて何を得ているのか、ふと考えるきっかけにしてください。

 

Should I do what I love? How reframing that question improved my work and life.

I usually write here about tips to improve your work. Skills that you can learn that will make your work faster, better, and with fewer errors. Today, I will talk about a fundamental point that people think is inherited, born with a personality. Still, I'm afraid I have to disagree. I believe that is also a skill because I didn't have it, and I learned to have it.

I am talking about doing what you love. For several years in my life, I was fascinated by that question. I went through several books that I genuinely recommend. They talk about the life stories of other people. They will give you a birds-eye view of life in general, and you are going to see that we are all unique, and not, at the same time. Two of them here: "10年後後悔しないように" from my professor Robert Tobin and "What should I do with my life" from Po Bronson.

Going back to the question: Should I do what I love?.
First of all, what do I love? And how to do that? Like most people, I love art: Movies, TV, Manga, Games, Music, Entertainment in general. If we go by that logic, 80% of people in the world would be working in the entertainment industry. And we know that is not how it happens. Adam Smith, the economist, believed that people should do things that interest them. That there is enough plurality in the world that we would be all be able to live fulfilling lives. That is not how it happens either.

My best answer to this question was a big reframe of it. What should I choose to do in the next few years that would help me achieve my goals?

I love my parents, and they did the best they could with what they know. I had a good life as a kid, I can't complain. As an adult, I see that during my childhood and teenage years, I was never exposed to ambition. I was never exposed to achievement. I was never exposed to the excitement in doing a job that you care about. I was taught that a happy life is working for the government or a big corporation. My parents lived inside that box: go to university and get a job with the government. They both had government-related jobs. My mom as a primary school teacher for the state, and my dad a bank teller for the Brazilian government-owned bank. Both low paid life long, secure jobs. But I know for a fact that my parents did not have a great experience. Talks about frustration with their management; frustrations with the lack of money; frustrations with the government pay; frustrations with everything. My dad was weighting close to 120kilos at 45years old. My mom also got fat. Eating was their way of dealing with their frustrations in life.

And I got into the same path. I went to university, got a graduate degree, and went into a big corporation. Life seemed great from outside. My first two years at Sony were terrific, but mostly I was miserable after that. I was frustrated overall. Frustrated I could not make a change in the management old ways of doing things. I was frustrated with my salary, frustrated with the promotion options and frustrated with the limitations that were imposed on me. Different from my parents, I stopped eating and lost 12 kilos in a year without doing a diet. I was just sad without much energy overall. I became my parents, and the circle of life was complete.

At the same time, working at Recruit exposed me to a different kind of people. People who were having a better time than I was. People who were coming to work with more energy, making more money, laughing more, making more friends. They had very little passion for the vision or the mission of the company but lived the best life. I admired them and started to look for their behavior patterns. In Japan, everyone goes to drinking to complain. But drinking with those guys was all about fun, doing exciting things, starting new projects, stories of travels around the world.

The most important lesson that I got was that they were very committed to themselves. They had things they wanted to achieve: opening a bar; travel once a year to some exotic place; buy the house of their dreams close to the beach. Working for a company was just one of the several ways to achieve money enough to reach their goal. Life was like a game for them. They had the main objective, which was not intrinsic to their personality or anything. They chose it. They sat down one day and wrote it down on a piece of paper or in their pc. Then they traced how to achieve that: what are the skills they needed to have; how much money they needed to make; how many side projects could they take to complement the money; how could they invest the little they could spare into some sort of fund; how could they create the hours to enjoy family in the middle of all that.

They all did not have the same skills. Some were designers; some were salespeople, some were engineers, some were accountants, some were secretaries. One of the guys from the accounting team did a project on the side, a website for suggestions of products for full-time housewives. After a few years, his team was so successful that they sold it, and he got rich after it. What did he do the next day, or the next month? He kept being the accountant at Recruit because he liked it. For a while, my desk was side by side with this fantastic secretary. She had this enormous house, and she was making as much money as the engineers. It turns out she got so good into being a secretary that she was getting full salary in 2 jobs to work just half of the time in each of them. And everyone was happy to have her around.

The goal is not to make money, but to achieve what you want. If that is a house, or being recognized by your team, or to spend more time with your family. You should create a plan to achieve that. Once you create a plan, life becomes a game you go through. There are levels, NPCs, achievements, and learning new skills and getting good at it.

I was watching this Anime 波を聞いてくれ which is, in my opinion, the best Slice of life anime for the 2020 season. The story is about this woman who moves to Hokkaido to become a curry chef but gets lost along the way until she gets scouted to become a radio personality and find her calling. Besides the jokes, incredible actual and smart, there is a character of a woman who is an Assistant Director AD on the radio company 南波瑞穂 (Namba Mizuho). She is shy, kind, and always helping everyone from behind the scenes. In episode 12 of the anime, they show her asking for the AD job at the radio. The director asks, "why AD?" She replies that she doesn't see herself taking the spotlight. That she feels she is more suited to be an assistant than someone who takes the leading role. The director tells her that this way of thinking is not suitable for the company. That they like when someone says: "I will start as an AD, but you are going to see me becoming a director and doubling the number of listeners with my work!". It seems she gets it and starts to behave more aggressively towards being recognized and becoming a director.

I felt that is precisely Japan. She represents all the Japanese who come to me, applying for back-office jobs. People who think that this is all they can offer, being a shadow of someone else. What the director did to her is what every boss should do, raise the standards, raise the goal, make the game more challenging, and, therefore, more fun. There are enough supporters in the world. We don't need more of them. We need partners we can trust, people who come with their full energy to their jobs.

You can do it. You can go out there and achieve what you want. To do that, you have to own it and work hard on your skills, whatever they are. Think yourself as an achiever at the same level as the other team members, not as a supporter. To be there in the frontlines, to show up with new techniques on how to do your job better, more effectively. The other option is hiding, and that does not take you very far. It creates a lot of frustration. Because to protect hiding, you start doing less, stop learning. The pressure of other people over you for an excellent job to be delivered becomes just pressure and not the stepping stone to your next progress.

And that is my rant for this month. At WelcomeHR, we don't want supporters. Grown and become my partner at the office.