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移転後も出社したくなるオフィスのつくり方【バックオフィスのお悩み、freeeではこうして解決した!Vol.5】

皆さまの会社では事業成長や組織拡大に伴う、さまざまなバックオフィスの課題に悩んでいないでしょうか? そんな「バックオフィスのお悩み」に、フリー株式会社がどのように対応し、それを乗り越えたのか、実例とともにご紹介しています。同様の課題に直面する企業の総務担当者さまへの実践的なヒントになれば幸いです。第5回では、「社員が移転後も継続して出社したくなるオフィス」をテーマに、freeeが実践している施策や運用の工夫をご紹介します。

【過去のコラムはこちら!第1回/第2回/第3回/第4回

出社を「行かなきゃ」から「行きたい」にするために

第1回のコラムではリモートワークから週5日出社に回帰した背景を、第2回コラムでは出社したくなるハード面の工夫をご紹介してきました。人と人とが直接顔を合わせて信頼関係を築く。そんな場としてのオフィスを、社員が自然と「行きたい」と思える場所にすること。それは私たち総務の役割であると同時に、大きなチャレンジでもあります。今回は日々、私たちが取り組んでいるソフト面での具体的な工夫をご紹介します。

偶然の出会いを生むイベント

人と人がつながる仕掛けを日常に散りばめ、交流のきっかけを作ることを目的とした、定期的なイベントを開催しています。

freee market 社員同士がつながるフリマ
オフィス内で開催される社内フリーマーケット「freee market」では、社員が不用品やハンドメイド作品を持ち寄り、各自でQR決済のアプリIDを貼って自由にやり取りをしています。

オフィス内にフリマコーナーを1週間設置し、期間中は自由に出品や買い物ができます

「これ、かわいいですね」「それ、私が出品しました!」といった会話が自然と生まれ、部署を超えた交流のきっかけになっています。ライブ配信で自席から商品の確認ができるようにしたり、社内SNSで事前告知ができるようにしたりするなど、気軽に参加できる工夫をしています。

季節ごとのイベントで「行きたくなる」感覚を
さらに季節感を取り入れたイベントを3カ月に1度、行っています。たとえば4月には新入社員向けに、オフィスを探索しながら社内ルールや設備を覚えられる「クエスト型企画」を開催しました。

問題を解きながらオフィスを探検し、ゴールにたどり着くと景品がもらえます

「ここ、どうやって行けばいいの?」という会話が自然に生まれ、偶発的な出会いとオフィス理解の促進を両立できました。こうした施策により「オフィスに来ると何かがある」という体験を通じて、出社へのハードルを下げながらポジティブに受け止めてもらえるように工夫しています。

ミッションとつながるリアルな体験

プロダクトの先にいる「人」と出会い、仕事の意義をより深く感じられる機会づくりにも取り組んでいます。

ユーザーさん1 Day Shop
freeeを導入しているユーザーの方をオフィスにお招きし、社内に準備した店舗で商品の販売をしてもらう「ユーザーさん1 Day Shop」というイベントを定期的に開催しています。

10店舗以上が参加してくださり、当日は大賑わい

持参いただいたたくさんの商品が並ぶ、ワクワクする空間に

普段はお客さまと接点がない部署の社員も、ユーザーの方の事業への想いに直接触れることができる貴重な機会となりました。社員からは「プロダクトの改善点を直接聞けて良かった」「やる気が湧いた」といった声も多数寄せられています。

ユーザーの皆さんから直接お話を聞くトークイベントも同日開催しました

freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを掲げています。イキイキとお仕事と向き合っていらっしゃるユーザーの方とのリアルな触れ合いを通じて、社員が“オフィスでミッションに出会う”体験ができる場を、引き続き提供していきたいと考えています。

オフィス環境も行きたくなる理由になる

働く場所を心地よい空間にすることも、出社を後押しする力になります。

美観維持は、居心地の良さの第一歩
移転直後はきれいだったオフィスも、時間とともに荷物が増え、景観が損なわれてしまいがちです。freeeでも新しいオフィスに入居して2年足らずで、置きっぱなしの荷物が「いつの間にか」増えてしまっていました。

そこで導入したのが、3カ月に1度の「cleeean day」。放置された荷物には警告シールを貼ってリスト化し、反応がなければ回収・リサイクルをします。

置きっぱなしの荷物に警告シールを貼り、1週間リアクションを待ちます。

初回は段ボール20箱以上を回収。美化活動を社内周知するため、オリジナルのつなぎを着て作業も

「モノが置かれていない場所に、モノは置かれにくい」という連鎖を意識し、継続的に空間のリセットと美観維持への啓発を実施しています。

心と体のリフレッシュ空間を用意
業務時間中に手軽に疲れをリセットできるように、オフィス内にマッサージルーム「オアシス」を設置。

室内には施術用ベッドが2台あり、常駐しているプロのマッサージが受けられます

30分500円で施術が受けられ、休憩時間に気軽に立ち寄れるスペースです。体を整えることが気持ちのリフレッシュにもつながり、業務パフォーマンスの向上にもつながっています。

「今日もオフィスに行こう」と思える場所を目指して

私たちは、オフィスを単なる仕事場ではなく「社員一人ひとりの出会いや成長が生まれる“きっかけの場”」ととらえています。イベントを通じて初対面の人と会話が生まれたり、ユーザーさまと触れ合って仕事の意義を再確認したり、美しい空間で集中できるようになったり——そんな日常の中にある小さな“良いこと”の積み重ねが、「今日も出社しよう」という気持ちを生み出していくと信じています。

リモートワークが定着した今だからこそ、「オフィスに来る理由をつくる」ことが、私たち総務の役割です。これからも社員が自然と足を運びたくなるような、出社の価値を感じられるオフィスづくりにチャレンジしていきます。

最終回となる次回では、全国各地の拠点とどのようにつながりを築いているのか、その工夫や取り組みをご紹介します。