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アウトソーシングで業務効率化!メリットや注意点を解説

2020.05.15

アウトソーシングは、社内の業務を効率化をする上で便利である。しかし、業務の一部を外部に任せるのに抵抗があり、なかなか踏み切れない会社もあるだろう。そこでこの記事では、アウトソーシングとは何なのか、アウトソーシングに適した仕事やメリットなどを説明していく。また、アウトソーシングをする上での注意点なども合わせて紹介していく。

「アウトソーシング」の意味

アウトソーシングの意味は、簡単に言えば外部から経営資源を調達するということである。業務の一部を社外の専門業者に依頼をして、仕事をしてもらう手法で、様々な方法がある。元々はシステム開発などを、他社やフリーランスへ委託することをアウトソーシングと言っていたが、最近では様々な仕事で使われるようになっている言葉だ。また、アウトソーシングは和製英語であり、日本語だと外部委託となる。

アウトソーシングと人材派遣の違いと注意点

アウトソーシングと人材派遣は、外部のリソースを使うという点では同じである。しかし、アウトソーシングは、業務や成果物に対価が発生するのに対して、人材派遣では労働に対して発生する。例えば、新しいシステムを開発しようとした場合、アウトソーシングであれば専門のシステム開発業者へ業務を発注する。人材派遣の場合は、そのシステムを開発できる人材を派遣会社から派遣してもらう。アウトソーシングは、アウトソーシング会社が指示をして、人材派遣は自社に派遣された人材に対して、直接指示ができるのが特徴と言えるだろう。

アウトソーシングに適した仕事

アウトソーシングの業務では、単純作業をイメージする人もいるが、実際は専門的な仕事も担ってくれる会社が増えているのが現状だ。例えば、コールセンターやカスタマーサポートなどの電話対応や、経理や労務などの事務作業、店舗や倉庫での在庫管理や包装などである。また、社内ネットワークやシステム構築などのIT専門の分野でも、アウトソーシングに適していると言えるだろう。ただし、企業のコア業務は自社で行い、マニュアル化したようなルーチンワークなどを、アウトソーシングとして依頼することが多い。人員の補充が必要だったり、社内で業務を完結したりする業務は、アウトソーシングよりも人材派遣の方が向いている。

アウトソーシングのメリット

アウトソーシングは様々な業種で活用ができて、業務を効率化するのに向いている。しかし、まだ具体的なメリットがイメージしにくい人もいるだろう。そこで、次はアウトソーシングには、どんなメリットがあるのかを紹介していく。メリットを把握できれば、自社と照らし合わせてアウトソーシングした方が良いのか判断がしやすくなるだろう。

スピードと品質の向上

アウトソーシングの会社は、特定の専門分野のスキルがあり、請け負う仕事の品質が高くなる。そういった業者に依頼ができれば、社内でのコア業務に集中ができ、しかも完成スピードが早くなる。例えば、依存のwebサービスを新規でリニューアルする場合、「システム開発」や「顧客のデータ移動」などが必要だ。すべての業務を自社で行うと時間と手間がかかるため、「顧客のデータ移動」だけをアウトソーシングする。顧客のデータは万単位になるため、そのデータ入力だけでもかなりの時間が必要になるだろう。それを外部の専門会社に任せることで、社内でのルーチンワークの工数を削減し、「システム開発」などのコア業務に集中ができるようになる。そうすれば、コアサービスの質やスピードが上がり、webサービスの向上にもつながるようになる。

人件費を含む固定費の抑制

アウトソーシングであれば社員を増やす必要がなく、場合によっては今いる社員の工数を削減することで、人件費の削減ができるようになる。必要な業務に合わせて従業員などを増やすと、その業務が終了したらその人材は必要なくなってしまう。しかし、アウトソーシングであれば、必要な業務が終了した段階でその対価を支払えば、それ以上のコストは発生しない。必要な業務が出た時にだけアウトソーシングをして、その費用を支払うだけで済む。

また、人件費だけではなく、社内設備や人員マネジメントに対するコストも抑制ができる。社員を雇うとその社員の給与以外にも、必要な設備がある。例えば、社員が使うパソコンや備品などである。また、新しく雇った社員に対して研修や教育をする必要があるため、それだけ時間と人員が必要になってしまう。こういった費用やコストをアウトソーシングであれば、抑えることが可能だ。

コア事業への集中

ノンコア業務をアウトソーシングすれば、自社の従業員はコア業務に集中できるようになる。必要だけれど誰でもできるような仕事は自社で行う必要はなく、そういった仕事は外部に依頼をして、重要なコア業務に力を入れられれば企業としての競争力が向上していく。業界や業種にもよるが事業によっては、スピード重視で新しいサービスなどを展開しなければいけない場合がある。特にライバル企業などが同じようなサービスを提供してくるなら、相手よりも早くサービスを打ち出す必要がある。重要なコア業務に力を入れるためにも、アウトソーシングできる業務があるなら、自社ですべてを行う必要はない。

アウトソーシングの注意点

アウトソーシングをすれば業務の効率化ができるなどの、様々なメリットがあるだろう。しかし、アウトソーシングにはデメリットがまったく無いわけではない。リスクを避けるためにも、アウトソーシングの注意点も知っておく必要がある。そこで次は、アウトソーシングの注意点について説明する。

コストがあまり削減できないことも

人件費を抑制するためにアウトソーシングをして、工数を削減できたとしてもうまくいかないケースがある。外部へ業務を委託する場合、その業務に対する手順や注意点などを整理して相手に伝えなければならない。しかし、複雑な業務の場合、アウトソーシング会社への質問や回答、指示など事前の準備に時間がかかったり、修正依頼などの工数がかさんでしまったりして、余計な負担が増えてしまうこともある。それが原因で、思うようなコスト削減ができない可能性もある。もし、アウトソーシングをするなら、委託する業務が本当にコスト削減になるのかを検討してから依頼するのがいいだろう。

情報漏洩のリスクがある

外部へ業務を委託すると、業務内容によっては情報漏洩のリスクがある。例えば、カスタマーサポートや経理、労務の処理などの場合は、自社の内部情報の漏洩リスクがある。これらの情報がアウトソーシング会社の何らかのミスにより、漏洩してしまう危険性がある。また、情報システムの構築や運用を依頼すると、機密性の高い情報が外部に知られてしまう。そのため、アウトソーシング会社へ依頼をするなら、渡す情報が漏洩するリスクも考慮して、情報の扱いについて契約に盛り込んだり、万が一洩れた場合の対処も考えたりしておくといいだろう。

社内のノウハウの蓄積ができない

アウトソーシングなら、コスト削減や業務の効率化をする上では確かに便利である。しかし、業務のほとんどを外部に任せてしまうと、その業務のやり方や効率化に関するノウハウを持つ人材が自社にいなくなってしまう。その結果、アウトソーシング会社がいないと事業がうまくできなくなり、アウトソーシングと契約し続けなければいけなくなる。そのため、その業務がアウトソーシングをしても、問題がないのかを事前に検討する必要がある。もし不安であれば、自社の人材でもノウハウが蓄積できるように、定期的な研修などを行うのもひとつの方法だろう。

アウトソーシングで業務効率化!

アウトソーシングは業務の効率化だけではなく、コストの削減から自社のコア業務へ人材を集中できるなど様々なメリットがある。しかし、アウトソーシング会社に依頼し続けると、情報漏洩のリスクや社内のノウハウの蓄積ができないなどの問題も出てくる。そのため、アウトソーシングをするなら、その点も考慮して判断をする必要があるだろう。

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