【2025年版】9月のビジネスメール・手紙の挨拶文例~お役立ちコンテンツ~
9月は、上半期の締めくくりの月であり、人事異動や来年度に向けた準備が動き始める時期です。カレンダーや手帳の発注も増え、またシルバーウィークの連休を活用してイベントを企画する企業も少なくありません。依然として残暑が厳しく、日中は真夏日となる日もあるため、季節の挨拶を添える際には、天候に即した言葉を選ぶことが大切です。
本記事では、この時期にクライアントや取引先へ送るメールや手紙に適した時候の挨拶文を、フォーマルな場面とカジュアルな場面に分けてご紹介します。相手との関係性や送信のシーンに応じて使い分けることで、より信頼感のあるコミュニケーションを築いていただければ幸いです。
目次
●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●まとめ
【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
9月は、暦の上では秋へと移り変わる季節であり、日々の中にも少しずつ秋の気配を感じられるようになります。こうした季節の移ろいを踏まえた表現を添えることで、より温かみのあるご挨拶となるでしょう。今回は、2025年9月にふさわしいフォーマルなビジネスシーンでのメール文頭・文末の挨拶表現をご紹介します。
時候の挨拶
フォーマルな場面においては、「〇〇の候」「〇〇のみぎり」「〇〇の折」といった漢語調の表現を用いるのが一般的です。時候の挨拶に続けて、企業やご担当者様のご発展やご健勝を喜ぶ言葉を添えると、より丁寧な印象となります。送付する時期や相手がお住まいの地域の気候に合わせ、適切な表現を選ぶよう心がけましょう。
・新秋/初秋/孟秋の候、貴社におかれましては益々ご健勝のことと、お慶び申し上げます。(9月上旬)
・白露/爽秋のみぎり、貴社いよいよご盛栄のこととお喜び申し上げます。(9月中旬)
・秋晴/仲秋の候、貴社におかれましては一段とご隆盛の由、大慶の至りと存じます。(9月中旬)
・秋分/涼風の折、〇〇様におかれましては一層ご清祥のこととお喜び申し上げます。(9月下旬~)
結びの言葉
文末には、文頭とは異なる表現を用いた上で、相手のさらなる活躍や発展を願う一文を添えるのが一般的です。丁寧な結びの言葉を添えることで、文章全体に礼節が感じられ、より良い印象を与えることができます。文脈や相手との関係性に応じて、形式的になりすぎない配慮も大切です。
・早秋のみぎり、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
・皆様お元気で爽やかな秋を満喫されますことを心よりお祈り申し上げます。
・残暑なお厳しき折、ご自愛専一に精励ください。
・秋涼の候、皆様のご無事息災をお祈り申し上げます。
・長雨の季節ではございますが、今後ともお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。
【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
頻繁にやり取りのある顧客や、比較的親しい関係性の相手には、やや砕けた表現を用いることで、程よい親しみや温かみを伝えることができます。ここでは、日常的なビジネスメールにも応用しやすい、カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉を紹介します。相手との関係性や文脈に応じて、柔らかな表現を取り入れるとよいでしょう。
時候の挨拶
口語調の時候の挨拶では、まず季節の移ろいを表す言葉を述べ、その後に相手のご状況を気遣うひと言を添えるとよいでしょう。
・朝晩はだいぶ過ごしやすく感じられるようになって参りました。平素は大変お世話になっております。
・朝夕日ごとに涼しくなり、秋の気配を感じます。いかがお過ごしでしょうか。
・初雁の姿に秋を感じる頃、貴社におかれましてはいよいよご隆盛の段お喜び申し上げます。
・秋風が心地よい時節となりました。〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・秋色が爽やかな季節を迎えましたが、お変わりありませんか。
結びの言葉
カジュアルなメールでは、秋の訪れを感じさせる表現に加え、コスモスの花や鈴虫の声といった具体的な季節の情景を取り入れるのもよいでしょう。文末には、相手の健康や日々のご活躍を気遣う言葉を添えて結ぶことで、温かみのある印象を与えることができます。
・夏の疲れが出やすい時節柄、体調を崩されませぬようご自愛ください。
・暑さが落ち着くのはもうしばらく先のようです。健康にはくれぐれもご留意ください。
・秋風が肌に心地よい季節となりました。皆様お健やかにお過ごしください。
・豊かな実りが待ち遠しい季節です。皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
・心落ち着く好季節、秋の夜長を有意義にお過ごしください。
【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
公的な文書やビジネスレターでは、伝統的な書式や表現に則った、あらたまった言い回しを用いるのが一般的です。ここでは、そうした正式な場面に適した文頭・文末の表現について、ポイントを整理しながら紹介します。
時候の挨拶
フォーマルな手紙を送る際には、文頭に「拝啓」などの頭語を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。頭語の後には、メールの場合と同様に、漢語調の時候の挨拶を続けるとよいでしょう。
・謹啓 初秋の候(みぎり)、貴社におかれましては一段とご隆盛のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 早涼の候(みぎり)、○○様におかれましては、なお一層ご健勝のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 秋分の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹白 野分の候(みぎり)、貴社ますますご繁盛の段、大慶至極に存じます。(頓首)
・謹呈 秋色の候(みぎり)、いよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。(敬白)
結びの言葉
文末には、相手のご発展やご健康を気遣う言葉、あるいは今後のご厚誼やご指導をお願いする言葉を添えるとよいでしょう。また、文頭に頭語を用いた場合には、それに対応する結語で締めくくるのが一般的です。
・(拝啓)新涼の折、貴社ますますのご繁盛を心よりお祈り申し上げます。 敬具
・(拝呈)仲秋の候、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬白
・(啓上)爽秋の折、末筆ながら皆様の益々のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。 拝具
・(謹啓)今後とも倍旧のご高庇ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。 敬具
【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
堅苦しい印象ではなく、親しみやすさや温かみを伝えたい場合には、メールと同様に、柔らかな表現の時候の挨拶や結びの言葉を用いるとよいでしょう。ここでは、カジュアルなシーンにおける手紙の文頭・文末表現について紹介します。
時候の挨拶
カジュアルな場面での手紙では、頭語や結語を省略し、季節感を表す言葉から書き始めるのが一般的です。相手の住む地域の気候や季節に合わせた時候の挨拶を述べたあとに、相手の様子をうかがう一言を添えると、より親しみやすく温かみのある文面になります。
・秋風が立ちはじめ、しのぎやすい季節となりました。○○様もお元気でお過ごしのことと拝察いたします。
・日増しに秋の深まりを感じる今日この頃、貴社ますますご壮健のことと存じます。
・コスモスの花が秋風に揺れる時節となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
・秋の気配が次第に濃くなってまいりました。皆様にはますますご活躍のことと拝察いたしております。
結びの言葉
カジュアルなビジネスレターの結びには、文章全体の雰囲気に調和した丁寧な言葉を選ぶことで、相手によい印象を与えることができます。
・新秋快適の候、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
・残暑去り難く厳しき折柄、何卒お身体おいといください。
・秋冷の時節柄、ご自愛専一にてお願い申し上げます。
・季節の変わり目でございます。ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
・仲秋の折、貴社のさらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。
・今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
まとめ
改まった手紙からカジュアルなメールまで、9月に使える時候の挨拶をご紹介しました。言葉を選ぶ際には、その年ごとの気候や、相手が実際に感じている季節感を反映させることが大切です。
2025年は、9月に入っても厳しい残暑が続くと予想されています。そのため挨拶文でも「まだまだ暑さが続く折」といった一言を添えるなど、相手の体調を気遣う表現を意識すると良いでしょう。特に9月は季節の変わり目で天候も不安定になりやすいため、相手の立場に寄り添いながら季節感を丁寧に表現することで、細やかな心遣いが伝わります。











