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お役立ちコンテンツ「ビジネスメール・手紙の挨拶文例」 ~11月のあいさつ~

2024.11.01

秋が深まり一段と肌寒く感じる11月。日本列島の多くの場所で紅葉が見ごろとなるこの季節は、華やかなイベントも多くなり、ビジネスシーンでも案内状やお礼状を送る機会が増えるのではないだろうか。秋風が心地よい地域から肌を刺す冷たさを感じる地域まで、この時期の日本列島は景色や気温に差があるため、時候の挨拶にどのような表現を用いたら良いか悩むことがあるかもしれない。

今回は、11月に取引先や担当者に送るメールや手紙に添える時候の挨拶文を、フォーマルとカジュアルなシーンに分けて紹介する。相手との関係性や送るシーン、利用するツールなどによって使い分け、信頼感が深まるやりとりができるようにしよう。

目次

●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●まとめ

【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

11月は日ごとに深まる秋の様子や冬の始まりが感じられる言葉を用いると良いだろう。
まずはフォーマルなビジネスメールで使いたいメールの文頭・文末表現を見ていこう。

時候の挨拶
フォーマルなメールで格調高い印象を与えたい場合は、「〇〇の候」「〇〇のみぎり」のように漢語調の文章を用いると良い。「〇〇」にあてる言葉には、送る時期や相手の住む地域の気候に合わせた表現を選ぶようにしよう。

・晩秋の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。(11月初旬)
・立冬の候、平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。(11月中旬)
・向寒の折、貴社いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。(11月下旬)
・深秋のみぎり、〇〇様にはますますご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます。(11月全般)

結びの言葉
文末の挨拶では、文頭の表現との重複に注意しながら、相手のさらなる発展や健康を願う表現等を添えよう。丁寧に文を結ぶことで、礼儀や温かみを感じられる文章になるだろう。

・深冷の折、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
・氷雨のみぎり、どうぞご自愛ください。
・菊薫る候、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
・霜秋の候、引き続きご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。

【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

頻繁にやり取りを行うクライアントや親しい相手には、やや砕けた口語調の時候の挨拶を用いると親密性が感じられる。ここでは、日頃のビジネスメールにも応用できるカジュアルな時候の挨拶と文末表現を紹介する。

時候の挨拶
口語調の時候の挨拶の後には、企業や担当者の活躍を喜ぶ言葉や相手の状況を気遣う一言を続けるのが一般的だ。

・秋も一段と深まってまいりました。貴社ますますご隆昌の由、心よりお喜び申し上げます。
・肌寒い日が続きますが、お変わりありませんか。
・舗道に落葉が散る頃となりました。日頃より〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・ゆく秋の寂しさが身にしみる時節ですが、お変わりありませんか。

結びの言葉
カジュアルなメールでは、去り行く秋や冬の到来を象徴する言葉を取り入れるのも良いだろう。文末は相手を労わる言葉や健康を願う言葉で結ぶのが一般的だ。

・鮮やかな紅葉の季節となりました。どうぞ穏やかにお過ごしください。
・日毎に寒気が加わる時節となりました。体調を崩されませぬよう、温かくして
 お休みください。
・木枯らしが吹きすさぶこの季節、どうかお体大切になさってください。
・暦の上ではもう冬です。健康にはくれぐれもご留意ください。

【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

公的な文章やフォーマルなビジネスレターでは、昔ながらの形式に沿って改まった表現を用いるのが一般的だ。ここでは、改まった文頭・文末表現をみていこう。

時候の挨拶
フォーマルな手紙では、文頭に頭語を置き、漢語調の時候の挨拶を続ける。頭語は
「拝啓」を用いるのが一般的だが、特に改まった手紙で用いる頭語を以下に紹介する。

・謹啓 季秋の候(みぎり)、貴社におかれましてはますますご清祥のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 落葉の候(みぎり)、○○様におかれましては、いよいよご隆盛のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 残菊の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹啓 初冬の候(みぎり)、貴社一段とご活躍とのこと、大慶至極に存じます。(敬具)
・謹啓 深秋の候(みぎり)、なお一層ご繁昌のこととお喜び申し上げます。(敬具)


結びの言葉
フォーマルなビジネスレターの文末は、相手の発展や健康を気遣う言葉、今後の厚誼・鞭撻を願う言葉で結ぶと良いだろう。文頭に頭語を用いた場合は、頭語に対応した結語で結ぶことに注意しよう。

・(拝啓)暮秋の候、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 敬具
・(拝啓)夜寒のみぎり、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬具
・(謹啓)初霜の折、今後とも変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。 敬具 

【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

ビジネスレターを親密性が感じられる雰囲気にしたい場合は、メールと同様に口語調の時候の挨拶や文末表現を使うと良いだろう。ここでは、手紙に添えるカジュアルな文頭・文末表現を紹介する。

時候の挨拶
カジュアルシーンの手紙では、頭語や結語を省き、季節を表す言葉から書き始める。相手の住む地域に合わせた時候の挨拶ののちに、相手の安否などを尋ねる一言を添えよう。

・秋気がいよいよ深くなってまいりました。○○様にはご壮健のことと存じます。
・小春日和の今日この頃、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
・ゆく秋の感慨も深くなってまいりました。皆様お元気でお過ごしのことと拝察いたします。
・落ち葉の散る時節となりましたが、風邪など召されていませんか。

結びの言葉
カジュアルなビジネスレターでは、文章全体の雰囲気に合わせた丁寧な言葉を選ぶことで、相手に温かみのある印象を与えることができるだろう。

・天候不順の折、皆様おそろいでご壮健にて長い冬にお備えください。
・本格的な寒さに向かう時節、風邪など召されませぬようご自愛ください。
・朝夕の寒気が身にしみる時節となりました。皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
・落ち葉舞い散る深秋の候、ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。

まとめ

フォーマルからカジュアルなシーンまで、11月に使用する時候の挨拶を紹介した。文頭や文末の表現は、季節感や相手の状況に適した言葉を用いながら簡潔に結ぶことが大切だ。冬の到来が感じられる11月だからこそ、お世話になっている相手には温かみのある手紙やメールを送ってみてはいかがだろうか。