【2025年版】11月のビジネスメール・手紙の挨拶文例~お役立ちコンテンツ~
ようやく猛暑が過ぎ去り、全国的に秋の気配が感じられる季節となりました。朝夕の冷え込みに季節の移ろいを感じる11月は、街や自然が鮮やかな彩りに包まれ、華やかな行事も多い時期です。ビジネスの場でも、案内状やお礼状などを送る機会が増える季節といえるでしょう。ただし、日本列島は南北に長く、地域によって気候の差も大きいもの。秋風が心地よい地域もあれば、すでに初冬の寒さを感じる地域もあります。時候の挨拶を選ぶ際は、相手の住む地域や気候に合わせた表現を心がけることが大切です。
今回は、2025年11月にふさわしい時候の挨拶文を、フォーマルなシーンとカジュアルなシーンに分けてご紹介します。取引先やお世話になっている方へのお便り、あるいは社内での気軽なメッセージなど、送る相手や場面に合わせて言葉を選び、心のこもった印象的なやりとりを心がけましょう。
目次
●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●まとめ
【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
11月は日ごとに深まる秋の様子や冬の始まりが感じられる言葉を用いると良いでしょう。まずはフォーマルなビジネスメールで使いたいメールの文頭・文末表現を見てみましょう。
時候の挨拶
フォーマルなメールでより品位のある印象を与えたい場合は、「〇〇の候」「〇〇のみぎり」といった漢語調の時候の挨拶を用いるのが望ましいでしょう。なお、「〇〇」にあたる言葉は、送る時期や相手がお住まいの地域の気候に応じて、ふさわしい表現を選ぶことが大切です。
・晩秋の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。(11月初旬)
・立冬の候、平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。(11月中旬)
・向寒の折、貴社いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。(11月下旬)
・深秋のみぎり、〇〇様にはますますご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます。(11月全般)
結びの言葉
文末の挨拶では、文頭の表現と重ならないよう注意しつつ、相手のご発展やご健勝をお祈りする言葉などを添えるとよいでしょう。丁寧に文を締めくくることで、礼節が感じられるとともに、温かみのある印象を与えることができます。
・深冷の折、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
・氷雨のみぎり、どうぞご自愛ください。
・菊薫る候、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
・霜秋の候、引き続きご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
頻繁にやり取りを行うクライアントや親しい相手には、やや砕けた口語調の時候の挨拶を用いると親密性が感じられます。ここでは、日頃のビジネスメールにも応用できるカジュアルな時候の挨拶と文末表現を紹介します。
時候の挨拶
口語調の時候の挨拶の後には、企業や担当者の活躍を喜ぶ言葉や相手の状況を気遣う一言を続けるのが一般的です。
・秋も一段と深まってまいりました。貴社ますますご隆昌の由、心よりお喜び申し上げます。
・肌寒い日が続きますが、お変わりありませんか。
・舗道に落葉が散る頃となりました。日頃より〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・ゆく秋の寂しさが身にしみる時節ですが、お変わりありませんか。
結びの言葉
カジュアルなメールでは、去り行く秋や冬の到来を象徴する言葉を取り入れるのも良いでしょう。文末は相手を労わる言葉や健康を願う言葉で結ぶのが一般的です。
・鮮やかな紅葉の季節となりました。どうぞ穏やかにお過ごしください。
・日毎に寒気が加わる時節となりました。体調を崩されませぬよう、温かくして
お休みください。
・木枯らしが吹きすさぶこの季節、どうかお体大切になさってください。
・暦の上ではもう冬です。健康にはくれぐれもご留意ください。
【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
公的な文章やフォーマルなビジネスレターでは、昔ながらの形式に沿って改まった表現を用いるのが一般的です。ここでは、改まった文頭・文末表現を見てみましょう。
時候の挨拶
フォーマルな手紙では、文頭に頭語を置き、その後に漢語調の時候の挨拶を続けるのが一般的です。頭語としては「拝啓」を用いるのが通例ですが、より改まった印象を与えたい場合には、次のような表現を使用することもあります。
・謹啓 季秋の候(みぎり)、貴社におかれましてはますますご清祥のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 落葉の候(みぎり)、○○様におかれましては、いよいよご隆盛のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 残菊の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹啓 初冬の候(みぎり)、貴社一段とご活躍とのこと、大慶至極に存じます。(敬具)
・謹啓 深秋の候(みぎり)、なお一層ご繁昌のこととお喜び申し上げます。(敬具)
結びの言葉
フォーマルなビジネスレターの文末では、相手のご発展やご健勝をお祈りする言葉、あるいは今後のご厚誼やご指導をお願いする言葉で締めくくるとよいでしょう。なお、文頭に頭語を用いた場合は、その頭語に対応する結語で結ぶことを忘れないようにしましょう。
・(拝啓)暮秋の候、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 敬具
・(拝啓)夜寒のみぎり、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬具
・(謹啓)初霜の折、今後とも変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。 敬具
【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
ビジネスレターを親密性が感じられる雰囲気にしたい場合は、メールと同様に口語調の時候の挨拶や文末表現を使うと良いでしょう。ここでは、手紙に添えるカジュアルな文頭・文末表現を紹介します。
時候の挨拶
カジュアルなシーンでの手紙では、頭語や結語を省き、季節を感じさせる言葉から書き始めるのが一般的です。相手がお住まいの地域の気候に合わせた時候の挨拶を述べたうえで、相手のご近況やご安否を気遣う一言を添えると、より温かみのある文面になります。
・秋気がいよいよ深くなってまいりました。○○様にはご壮健のことと存じます。
・小春日和の今日この頃、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
・ゆく秋の感慨も深くなってまいりました。皆様お元気でお過ごしのことと拝察いたします。
・落ち葉の散る時節となりましたが、風邪など召されていませんか。
結びの言葉
カジュアルなビジネスレターでは、文章全体の雰囲気に合わせた丁寧な言葉を選ぶことで、相手に温かみのある印象を与えることができるでしょう。
・天候不順の折、皆様おそろいでご壮健にて長い冬にお備えください。
・本格的な寒さに向かう時節、風邪など召されませぬようご自愛ください。
・朝夕の寒気が身にしみる時節となりました。皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
・落ち葉舞い散る深秋の候、ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
まとめ
本稿では、フォーマルからカジュアルな場面まで幅広く使える、11月の時候の挨拶表現をご紹介しました。文頭や文末の言葉は、季節の趣や相手のご状況にふさわしい表現を選び、簡潔かつ心を込めて結ぶことが大切です。冬の訪れを感じるこの時期、お世話になっている方へ、ぬくもりの伝わるお手紙やメールを送ってみてはいかがでしょうか。











