月200件以上の納付書払い削減と会計処理効率化を実現

拠点ごとにたくさんの請求書がバラバラと届いて、支払業務に時間がかかるといった悩みはないだろうか。そんな課題を解決するのが支払代行サービスだ。NTTマーケティングアクトProCXが提供する「ワンビリングサービス」を導入し支払業務と会計処理の効率化を実現した、ニプロ株式会社 経営企画本部 吉岡孝記氏に話を伺った。

納付書を使用する支払件数が増加

―まずは御社について教えてください。

ニプロは「医療機器」「医薬品」「ファーマパッケージング」の三つの事業を主軸とする東証プライム市場上場の総合医療メーカーです。
「未来に向かって、世界の人々の健康を支え、医療ニーズに応える商品、技術及び事業の創造革新を行い、社会に貢献し、自己実現を図る」を経営理念とし、現在は「再生医療」の分野についても新たな事業の柱として注力しております。
従業員数は、２０２２年３月末時点で４２５２名（連結従業員数 ３万６２５９名）となっています。

―どのようなきっかけや課題から、支払代行サービスの導入を検討されたのですか？

年々、会社の規模拡大に伴い通信費や公共料金等、納付書を使用する支払件数が増加し、支払依頼者・支払担当者双方の工数が増大している中で、業務負荷軽減を目的に支払代行サービスを検討する運びとなりました。

「きめ細かな実務の代行」を重視

―支払代行サービスの検討にあたって重視したポイントは？

関係する人が多いため、社内の実務をなるべく変えたくないというのが念頭にありました。そこで、単なる支払代行で終わるのではなく、よりきめ細かく弊社の実務を代行していただけるかどうかを重視しました。

―「ワンビリングサービス」を選んだ決め手は？

支払いの一歩先の業務まで踏み込んで代行してくれ、弊社の実務に完全に対応していただけることです。
例えば、工場の光熱費など、複数の部門へ一定の配賦基準にのっとって配賦しなければならない費用があります。従来は工場の事務担当がその配賦を行い、配賦結果について経理で伝票起票する流れでしたが、その配賦処理までアクトさんでやっていただけます。中には社内用語を使用するものや、非常に煩雑な配賦基準のもの、年に１度の処理等もあるのですが、それらについても正確に対応していただいています。
また、光熱費などは単に納付するだけでなく定期的に使用量を報告しなければならないのですが、アクトさんは月々の電気・ガス・水道の使用量の集計までしてくださるのも決め手になりました。毎月代行支払いただいたものの集計表も弊社の会計処理に都合の良い様式にまとめていただけるので、臨機応変なところが大変助かっていますね。

―導入までどのくらい期間がかかりましたか？

関係する拠点や人が多く、配賦基準の確認や関係者へのサービスの周知に時間がかかったため、7カ月程度を要しました。ただ、その分業務効率化の効果は大きく、今ではやって良かったなと思っております。

月２００件以上の納付書払いを削減

―「ワンビリングサービス」を導入して、どのような効果がありましたか？

毎月２００件以上の納付書払いが削減されたので、経理部内の支払工数が減っただけでなく、各拠点担当者による購買システムへの入力や部門別配賦、支払依頼の手続きが減り、社内トータルでの工数削減に大きく寄与しています。
月次の集計表で部門別の水道光熱費などが一行で確認できるので、経費計上がラクになり、会計処理も効率化できています。

―導入後の現場の声などがあれば教えてください。

ある事業部の事務担当から、「請求書を管理する手間が省け、それに付随する書類作成もなくなり業務削減につながった」「指定した請求書のデータを送っていただけるので、支払内容もすぐに確認が可能になった」といった声が挙がっています。
請求書を見返す必要が出てきたときに、アクトさんに依頼するとＰＤＦで該当の請求書を送ってくれるので、探す手間なく見たい情報がいつでも見られて助かっているようです。
また、「事業所での経理担当が１名なので、自分が長期離脱した際に支払処理がどうなるかという不安がなくなった」という声もあり、経理業務の属人化の軽減にもつながっています。

忍耐強く前向きに行う業務改善は企業の財産

―導入に至るまでのハードルはありましたか？

まずは関係者が多いことから社内への周知に気を遣いました。サービス内容や導入のメリット、導入にあたってどのような段取りが必要なのかを、質疑応答も交えてじっくりと説明しました。
もう1点は、配賦が必要な支払いについての配賦基準の擦り合わせです。煩雑なものについては、事前に工場の管理部門長に直接説明してもらって正確な内容を把握した上で、アクトさんにお伝えしました。こちらが誤ったことをお伝えするとうまくいかないので、そこも注力したポイントです。

―支払代行サービスを検討している企業様へ一言お願いします。

ビジネスの世界においては、法令改正や技術革新等、環境は日々変化しています。この変化に最適に対応していくことが、企業の業績を安定的に伸ばす一つの手段になろうかと思います。
変化に対して抵抗感を持つ人もおり、全員に抵抗感なく受け入れられる意見というのはなかなか存在しません。ですが、忍耐強く前向きに行う業務改善はきっと担当者にとっても企業にとっても貴重な財産となると思います。
企業文化はそれぞれであり、最適な方法というのは企業ごとに違うと思います。支払業務効率化の一つとして、支払代行サービスを検討、選択する方法もあると思いますので、弊社の事例を参考にしていただけると幸いです。皆様の前向きな姿勢を同業として熱く応援しています。

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