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会計業務をスムーズに遂行するための会計システムを比較!メリットや選び方も紹介

2023.01.18
オフィスのミカタ編集部

会計システムとは、企業における会計業務をシステム化し、業務の効率化を推進するもの。具体的には、財務会計や管理会計、債務・支払い管理といった入力作業を簡略化できる。さらに、システムを使って各データを連携させて一元化する。それによりデータの管理や分析といった業務の効率化・ミス削減を推進することが可能だ。本記事では会計システムの種類や導入するメリット、おすすめのサービスなどを詳しく紹介していく。

会計システムにおける種類ごとの特徴と機能

会計システムは大きく分けて「財務会計システム」「管理会計システム」「債務・支払管理システム」の3つに分類される。システムごとの特徴と機能について見ていこう。

財務会計システム
会計システムの中で最も一般的なもので、伝票入力から決算書の作成まで財務会計のための業務を効率化する。経理業務との関連性が高い。

管理会計システム
企業の経営陣が経営状況を確認するための必要な書類を作成する際に活用するシステム。予実管理や経営分析など、経営判断を見誤らないための大切なデータを扱う。

債務・支払管理システム
買掛金といった債務を遅れることなく支払うために管理するシステムで、取引先が多い企業や複雑な会計業務が求められる大企業での需要が高い。

下記の記事では、「財務会計システム」「管理会計システム」「債務・支払管理システム」の3つの会計システムについて詳しく解説している。ぜひ参考にしてほしい。
会計システムとは?導入のメリットや主な機能、選定のポイントを紹介

主に2つに分類される会計システム

会計システムの種類が3つに大別されることは前述したが、システムの仕様に関しては主に2つに分類される。それぞれの特徴について解説する。

初期費用がかからず迅速な導入ができるクラウド型
クラウド型はオンラインで会計管理を行うサービスで、基本的には初期費用がかからず月々の支払いが発生するシステム。オンラインによるサービスのため導入までのスピードが速く、法改正時に迅速な対応をしてくれるのも大きな利点だ。

長期利用におけるコスパに優れるインストール型
インストール型のサービスはオフラインで会計業務を行いたい企業にぴったりだ。初期費用がかかるものの、一度ダウンロードしてしまえば基本的にはその後のランニングコストはかからない。しかし、法改正などによってバージョンアップが必要になると追加費用がかかったり、自社でシステム構築をしたりする必要があるため注意が必要だ。

会計システム以外も管理する場合は基幹システムの導入も検討
企業の中心となる業務を管理する基幹システムでも、会計システムを構築することは可能だ。しかし、基幹システムは、1からシステムを構築する必要があり導入までの障壁が高くコストがかさむ。導入にあたっては長期的な計画を立てる必要がある。

近年は初期費用がかからず、すぐに導入と稼働が可能なクラウド型のシステムに注目が集まっている。

クラウド型会計システムを利用するメリット

クラウド型の会計システムを利用するメリットは多いが、その中でも特に大きな特徴といえるメリットを紹介する。

法改正への迅速な対応が可能
会計業務に関する法律は社会保険料の変更など改正が多いため、既存の会計ソフトではその度に業務担当者が改正内容をチェックし、料率を変更する必要があった。クラウド型会計システムでは多くの場合、自動で迅速なアップデートが行われ、料率変更に関しても自動で行ってくれるサービスもある。

リモートワークなど多様な働き方の社員による業務を推進する
コロナ禍により浸透したリモートワークなど多様な働き方は、ニューノーマルとなりつつある。優秀な人材を獲得し、働き続けてもらうには、多様な働き方を容認する企業の姿勢も問われる。会計業務にあたる従業員のリモートワークを推進するためにはクラウド型システムの導入は大きなメリットとなるだろう。

ネットバンキングやクレジットカードとの連携でミスの削減
クラウド型システムでは、ネットバンキングやクレジットカードの情報を携させることができ、自動入力が可能だ。業務担当者が手入力する手間と人的ミスの削減を同時に叶えることができる。

電子帳簿保存法への対応が簡便になる
電子帳簿保存法で認められた保存区分は複数あり、法的要件を満たす必要がある。電子帳簿保存法に対応したシステムを利用することで、保存業務にかかる作業を削減でき業務が効率化する。

クラウド型会計システムを選ぶ際のポイント

会計システムは会計規模や利用ユーザー数によって利用料金や機能が変わるため、自社の規模・従業員数に合ったものを選んでほしい。それ以外にも選定の際に比較ポイントにしてほしい項目を紹介する。

既存の経理体制に合致した機能を有しているか
既存の経理体制に合った機能のチェックは欠かせない。自社で使用しているクレジットカードや銀行口座が連携可能かどうか、POSレジやECサイトとの連携は可能かどうか確認してほしい。

また、給与システムなど既に導入しているサービスがある場合、他システムとの連携の有無も必ず事前にチェックしておこう。

社外秘となるデータだけにセキュリティ対策レベルの確認は必須
会計管理の業務内容は社外秘となるため、高セキュリティなサービスを選ぶ必要がある。データセンター管理方法やデータの暗号化など、しっかりと比較してほしい。

サポート体制の範囲をチェック
システムを利用していて困った際に相談できるサポート体制が構築されているのかも見逃せない。費用が安いサービスの場合、サポート方法がメールだけといった場合もあるので、ランニングコストとサポート範囲のバランスを見ながらどこまで求めるのか、社内でよく検討する必要があるだろう。

クラウド型会計システムのおすすめサービス

クラウド型会計システムの中でも多くの企業に利用されているシステムや、業界に特化したサービスを提供しているシステムについて紹介する。

freee会計
個人事業主から中堅企業向けまで幅広いターゲットに向けて会計システムを提供している「freee会計」。経理業務はもちろんのこと決算書の作成まで幅広い業務を行うことができる。電子帳簿保存法にも対応しているため、会計業務のペーパーレス化推進にも役立つ。
https://www.freee.co.jp/

マネーフォワードクラウド会計
銀行・クレジットカード・電子マネー・POSレジなどと連携し、AI学習により使えば使うほど自動入力・自動仕訳の精度が上がり、データ入力の手間が削減できるサービス。決算書も自動作成され、経営状況をリアルタイムで確認できる。
https://biz.moneyforward.com/

HANJO会計
カシオ計算機出資会社が提供する「HANJO会計」は、飲食店の会計業務に特化したサービス。スマートフォンでレシートや領収書を撮影するだけで、自動的に仕訳をしてくれる便利なシステムで、確定申告書の作成も簡単にできる。
https://tenpo.casio.jp/service/accounting/index.html

勘定奉行クラウド
証憑書類をアップロードするとAIが自動で仕訳する「勘定奉行クラウド」。95%以上の精度で、入力業務を正確に行うことが可能だ。これにより業務時間を90%削減することが可能だという。
https://www.obc.co.jp/bugyo-cloud/kanjo

弥生オンライン
会計ソフトを提供している老舗企業である弥生会計のオンライン版。簿記の知識等がなくても簡単な操作で会計業務を行えるユーザビリティの高さに定評がある。仕訳・記帳の自動化はもちろんのこと、決算書の作成や経営状況の見える化もお手のものだ。
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/index.html

ジョブカン会計
銀行やクレジットカードとの連携で仕訳データの作成を自動化することができる「ジョブカン会計」。入力したデータは自動で集計され、元帳や試算表、決算資料作成に反映させることが可能だ。
https://ac.jobcan.ne.jp/

まとめ

細かな数字を扱う上にミスが許されない会計業務は、担当者の業務負担はもちろんのこと心理的負担も大きい。会計システムを導入することで入力の自動化を進め、担当者を単純作業から解放しコア業務へ専念させることができる。ぜひ会計システムの導入を検討してほしい。