オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

仕事をしている人の84%は「働きたくない」と思う瞬間がある。気持ちよく働くための条件とは?

2019.11.13

 株式会社ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市)は、仕事をしている20代~50代の男女1000人を対象に「働きたくないと思う瞬間とその理由についてのアンケート調査」を実施した。

 仕事をしている人の84%は働きたくないと思う瞬間があるようだ。気持ち良く働くための条件とは何なのだろうか。調査結果を報告する。

■仕事をしている人の84%は「働きたくない」と思う瞬間がある

■仕事をしている人の84%は「働きたくない」と思う瞬間がある

 仕事をしている中で「働きたくないと思う瞬間があるか?」を質問した結果、1000人中845人(全体の84%)の人が「ある」と回答した。

■働きたくないと思う1番の理由は「職場の人間関係がつらい」

■働きたくないと思う1番の理由は「職場の人間関係がつらい」

 働きたくないと思う1番の理由は、196人が挙げた「職場の人間関係がつらい」だった。5位の「上司が嫌い」の55人も人間関係の中に含めると、250人以上(全体の約20%)が職場の人間関係に対して、働きたくないと思ってしまうほどのストレスを感じていることがわかる。

■働く理由は1000人中740人が「生活のため」

■働く理由は1000人中740人が「生活のため」

 働く理由を質問した結果、1000人中740人が「生活のため」と回答。ダントツ1位の結果となった。

 働きたくないと思ってしまうほど辛いことがあっても、生活のために我慢して働いている人が多いことがわかる。

■男性が働く理由は大黒柱として家族を守るため

■男性が働く理由は大黒柱として家族を守るため

 男性が働く理由として、「生活のため」がダントツの1位だったが、「生きるのに必要なお金を稼ぐため」「家族を養うため」など、「一家の大黒柱として家族を守るために働いている」と感じられる回答が多かった。

■女性が働く理由はより良い生活と将来のため

■女性が働く理由はより良い生活と将来のため

 女性が働く理由も、男性と同じく「生活のため」が1位となったが、「生活の質を下げないため」「家族で楽しく生活できるだけの収入を得たい」など、より良い生活のために働いている回答が目立った。

 さらに、将来を考えて「貯蓄や老後の蓄え」「子供の教育費」のために働いているという回答が多かった点も女性ならではと言えるだろう。

 「生活のため」と一口にいっても「今の生活のため」という観点と「今後の生活のため」という、2つの観点があるようだ。

■どんな職場環境や条件なら積極的に働きたいか?

■どんな職場環境や条件なら積極的に働きたいか?

 「どんな職場環境や条件なら積極的に働きたいか?」を聞いたところ、「給料が多い/仕事に見合った報酬がもらえる」(255人)、「人間関係の良い職場」(250人)がほぼ同数でトップとなった。

 単に高収入を希望している人よりも、生活に困らない給料、仕事量に見合った給料がほしいといった現実的な回答が目立った。

 また、「お互い助け合いの気持ちがある」「仲が良い」「信頼できる上司がいる」など、人間関係の良い職場なら、多少仕事がキツくても頑張れるという声が多く聞かれた。

 さらに、ネット環境が整備されつつある現代社会ならではの回答として特筆すべきなのが「リモートワークができる」(91人)だ。1000人中91人が回答していることからも、リモートワークが徐々に浸透してきていることが見受けられる。

■キャリアコンサルタント中村氏の考察(抜粋)

 令和元年度の世論調査における「働く目的」を問う設問では、56.4%が「お金を得るために働く」と回答している。年齢階級別では30~39歳が最もお金のために働いていると回答しており、将来の生活を強く意識する時期でもあるので、当然とも考えられるが、生活はお金によってのみ構成されるものではないため、「統合的な人生設計」を視野にいれた生活を意識していきたいものだ。

 また、気持ちよく働けない、自分自身が納得して力を発揮できない状態であれば「仕事に見合った収入」といえるだろうか?自分にとって、何を基準に見合った収入と感じることができるか今一度考えてみてはどうだろうか。気持ちよく働ける職場というものは経営陣の努力だけではつくりあげることはできないから、自分自身がより良い仕事・職場をつくっていくよう、積極的に働きかけることが大切だ。

 「仕事に行きたくないな」と思う日があっても、人生の大事な役割の中での意味を考え、うまくバランスをとりながら自分らしいキャリアを組み立ててほしい。

■まとめ

 「働きたくない」と思ったことがある人の中で、「そもそも労働が嫌い、働かずにラクして暮らしたい」と考える人は1,000人中36人とわずか3.6%だった。

 多くの人は、働くこと自体には前向きであっても、「人間関係のつらさ」「休みがなく疲れがとれない」「働きに見合った給料が得られない」「通勤がつらい」など、勤務環境や人間関係の問題で心が折れてしまう瞬間があることがわかる。

 現在、内閣府は「ワーク・ライフ・バランス」の向上を勧めているが、各企業が主体的に、働く人同士が互いに思いやりをもち、気持ちよく働ける職場の環境を作っていくことが大切だろう。

<PR>