社員がバナナに！？VR会議＆テレワークで緊急時にも円滑な業務が可能に

　令和創業のITベンチャーHappyLifeCreators株式会社 （本社：大阪市中央区）は、新型コロナウイルス流行への対策としてVR技術を活用したテレワークを実施した。
　
　パンデミック発生時や異常気象でも社員が安全に働ける環境をあらかじめ整備しておくことで、出社によって社員の安全が脅かされる事態にも業務の継続が可能になるようだ。

■導入の背景

　昨年末、同社では家族がインフルエンザに罹患した社員が症状がなく出勤したところ、勤務中に発症し他の社員に感染してしまうという事態が発生したという。

　従業員数が少ない会社では職種ごとに担当者が固定のケースも多く、万が一全員が感染した場合に業務継続が困難になる場合もある。そうした状況下で、現在、新型コロナウイルス流行の兆しを受け、緊急時の予行演習としてテレワークを実施した。

■導入への懸念点

　​同社では会話から生まれるアイディアやイノベーションを大切にしている。そのため、テレワークにより社員同士のコミュニケーションが不足することを懸念していた。また、事務や広報など業務を数値化しづらい職種についてテレワークの効果測定をどのように行うのかという課題もあげられていたという。

■導入した結果

　さまざまな懸念がある中、実際に「テレワークを経験してみてどう感じたか」という視点で社員にアンケートを実施した。その結果を紹介する。

Q.メリットに感じたことは？
・通勤がないので1日の疲労度が全然違う。
・顔が見えないので化粧や身だしなみなどの準備が楽になった。
・これまでずっと自宅作業は集中できないと思い込んでいたが、いざやってみると意外と集中できた。
・会議の時間がいつもより早く終わった。

Q.デメリットに感じたことは？
・誘惑が多いので油断すると集中が途切れてしまう。

Q.社員同士のコミュニケーションは取れていたか？
・（VR会議では）全員がアバターの格好をしているのでむしろ普段より距離感が近く感じた。
・アバターの格好でも声は本人なので普段通り会話できた。
・Web会議でよくあるタイムラグもほとんどなく快適だった。

Q.業務に集中できたか？
・最初の1時間くらいは慣れなかったが徐々に集中できた。
・電話に出なくていいので作業効率が上がった。

　効果測定については課題が残るものの、懸念していたコミュニケーション不足については問題がなかったようだ。

■まとめ

　新型コロナウイルスの感染が拡大し、今後の影響範囲に予測がつかない状況が続いていることを受け、従業員の安全確保を目的にテレワークを導入する企業が増加している。

　VR技術を活用した会議では相手がアバターで映し出されることで、テレワーク時でも変わらぬ親近感を感じることができるようだ。企業においても危機的状況下でも業務を継続できる環境整備を進めておく必要性が高まっているだろう。

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