「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査 今後の採用意向はホテル・旅館で大幅減少
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表:中川信行)は非正規雇用(アルバイト/派遣/契約社員)の採用担当者を対象とした「非正規雇用の外国人・シニアの採用に関する企業調査」を発表した。
外国人採用前年比4.3ポイント増加
「非正規雇用の外国人採用実績」を聞いたところ、全体では39.0%が「採用している」と回答した。業種別で見ると最も多いのは「ホテル・旅館」が57.0%であったが、前年と比べると3.0ポイント減少している。
2019年4月から「特定技能」が新設されたことや、慢性的に続いていた「人手不足」、今年開催予定であった東京オリンピックに向けた採用強化などから、非正規雇用の外国人採用が増えたと考えられる。
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今後も外国人採用に意欲的な企業が多数
「今後の外国人採用の意向」を聞いたところ、「意向あり」と回答した人の割合は49.5%であった。新型コロナウイルスの影響による人手不足の緩和や、今後の不透明感から昨年と比べると1.5ポイント減少しているが、新型コロナウイルス収束後の人手不足に対する懸念もあり、外国人採用の意向を示していると考えられる。
業種別で見ると、最も多いのは「ホテル・旅館」で66.0%と最も高いが、前年と比べると15.0ポイント減少し、減少幅は一番大きい。「ホテル・旅館」は入国制限が続いていることもあり、前年比で大幅に減少しているものの、インバウンド需要も大きく、他業種と比較しても外国人採用意向は最も高い結果になった。
シニア採用、最多は「警備・交通誘導」
「シニア(65歳以上)の採用実績」を聞いたところ、全体では63.3%が「採用している」と回答した。業種別で見ると「警備・交通誘導」が最も多く91.8%であった。
また、「清掃」「介護」「製造ライン・加工」を含む4つの業種で全体平均より10ポイント以上高い結果となり、年間を通して人手不足感の強い業種で、シニア採用の実績が高いことがわかった。
「残業なし」でシニアの受け入れ体制を整える
「シニア層の受入のために取り組んでいること」を聞いたところ、前年と比べて最も増加したのは「残業なし」にすることであった。2020年4月から中書企業にも時間外労働の上限規制が適用されるようになったことも影響していると考えられる。
全体で最も多かった取り組みは、「65歳以上の再雇用」で39.1%、次いで「体力に応じた仕事内容・仕事量」が34.5% 、「短時間労働の導入」が28.2%と続いた。
生産年齢人口の減少や高齢化が進む中、企業側がシニア層の活躍できる環境を整えるための取り組みを行っている結果となった。
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