24年度新入社員「入社の決め手」1位は「事業内容への興味」【就職活動とキャリア観アンケート】
企業向けの教育研修事業と若年層向けの就職支援事業を展開する株式会社ジェイックは、提供する新入社員研修の受講者に対して行った「就職活動とキャリア観」についてのアンケートの結果を発表した。調査結果の概要についてお伝えする。
調査概要
調査名称:新入社員研修「就職活動とキャリア観」についてのアンケート
調査対象:株式会社ジェイックが提供する新入社員研修の受講者
調査機関:株式会社ジェイック調査
調査方法:Webアンケート
調査期間:〈2024年調査〉2024年3月29日~4月9日
〈2023年調査〉2023年3月31日~4月17日
〈2022年調査〉2022年3月31日~4月16日
回答者数:〈2024年調査〉888名
〈2023年調査〉708名
〈2022年調査〉760名
出典元:新入社員の入社の決め手 1位「事業内容への興味」(66.9%)、2位「成長できる環境」(57.5%)(株式会社ジェイック)
入社の決め手「事業内容への興味」が6割超で最多
本調査ではまず「入社の決め手を3つ選択してください」と質問。その結果「事業内容に興味があった(66.9%)」「成長できる環境があると感じた(57.5%)」「面接してくれた社員が魅力的だった(44.1%)」「社風にフィットしていると感じた(40.3%)」「自分のことを理解してくれると感じた(36.3%)」「扱うサービスや商品が魅力的だった(32.9%)」「勉強していた分野に近かった(17.2%)」との回答が寄せられた。
また同社は、本結果について2022年・2023年の調査結果と比較。「事業内容に興味があった」「成長できる環境があると感じた」「扱うサービスや商品が魅力的だった」が増加傾向となり、2年前の2022年調査結果と比べると「扱うサービスや商品が魅力的だった」が7.8ポイント「成長できる環境があると感じた」が4.9ポイント「事業内容に興味があった」が3.1ポイント増加したことを報告した。
就職活動で重視した軸と今後のキャリアで実現したいこと
次に「就職活動において重要視していた軸」を複数回答で質問。上位は「業界/職種(61.4%)」「勤務地/転勤の有無(37.0%)」「福利厚生の充実さ(34.6%)」「企業風土、社員の雰囲気(34.6%)」となった。
2022年・2023年の調査結果との比較では、増加傾向がみられたのは「福利厚生の充実さ」「有給休暇の取得しやすさ、初任給」「企業理念(ミッション)」であった。2022年調査結果からの増加ポイントは「福利厚生の充実さ」と「有給休暇の取得しやすさ、初任給」が+7.0ポイント「企業理念(ミッション)」が+2.0ポイントとなっている。
また「今後のキャリアで実現したいことを3つ選択してください」との質問では「自分の能力を高める、成長する(70.5%)」「いまの会社で出世して、年収を上げる(54.3%)」「ワークライフバランスを確立する(44.6%)」が上位に。
また2022年・2023年の調査結果と比較して増加傾向がみられたのは「いまの会社で出世して、年収を上げる」「幸せな結婚をする」「語学力をつけて海外で働く」「平凡に日常を過ごす」の4つ。2022年調査結果と比較したところ「いまの会社で出世して、年収を上げる」「幸せな結婚をする」「語学力をつけて海外で働く」が+3.6ポイントで「平凡に日常を過ごす」が+2.5ポイントとなっている。
同社は一方で「社会貢献できる仕事に就く」と「日本や会社の発展のため働く」は、2022年・2023年の調査結果と比較すると、年々減少傾向となっていることも報告した。
まとめ
本調査結果をみると、2024年度の新入社員は、働きやすさとスキル・年収アップの両方を求める傾向が強いようだ。また、社会や会社への貢献意欲は年々減少していることが明らかになっている。
本調査結果について同社執行役員の東宮氏は 「今年の新入社員は、コロナ禍による不況、さらに終身雇用制度の崩壊や働き方の多様化を受け、自身のキャリア形成に対する関心が強く、同時にプライベートも含めた人生の充実度を重視する傾向があります」との見解を示した上で 「こういった時代背景等による価値観は今後も継続するため、採用活動においては、改めて、自社の福利厚生制度や労働条件、身につくスキルや資格取得・キャリア支援制度などを、競合他社の条件や制度と比較しながら見直すと同時に、学生に対しては、働きやすさと、スキル・年収アップなどの働きがいの両軸で自社の魅力を伝えていくとよいでしょう」と提言した。
若手世代が仕事に対して何を求めているか知ることは、自社をPRする上で欠かせない。同社の発表資料も参考に、今後の採用について改めて検討する機会としていただきたい。














