掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

内部通報・インシデント管理、日本の課題は「文化的な心理障壁」 NAVEX調査

2026.04.02

NAVEX Global, Inc.(本社:米国オレゴン州、代表:アンドリュー・ベイツ)は、世界中の4000以上の組織から寄せられた、約7700万人の従業員を対象とする237万件の個別通報を分析した「2026 内部通報・インシデント管理ベンチマークレポート」を公開した。

世界的には内部通報制度の活用が、過去最高

世界的には内部通報制度の活用が、過去最高

同社の報告によると、世界的なトレンドとして、内部通報制度の活用はかつてないほど進んでいる。本調査では、従業員100人あたりの通報件数(中央値)は世界全体で1.65件と過去最高を記録した。日本に本社を置く組織においても2024年の0.44件から、2025年には0.63件へと着実な向上が見られている。しかし、世界平均と比較すると依然として大きな開きがあり、本来報告されるべき不正や問題が表面化していない潜在的リスクを抱えている可能性が指摘されている。

一方で、日本に本社を置く組織のウェブ通報頻度は76%で、世界全体の34%の2倍以上に。同社によると、このデジタル志向は匿名性への強いニーズと密接に関連しているという。日本の匿名通報率は64%(中央値)と高水準だ。さらに、日本の匿名通報者によるフォローアップ率は、前年の38%から41%に上昇。通報者が匿名性を保ちながらも、調査プロセスに対してより積極的に関与している実態がうかがえる。

また同社は、日本市場の際立った特徴として「ハラスメント」の報告頻度(日本:15.90%、世界全体:4.62%)が圧倒的に高い。その一方で「報復」の報告頻度(日本:0.58%、世界全体:1.20%)が世界全体の頻度を著しく下回っている点を挙げている。日本では「声を上げる文化」が十分に浸透していない可能性があり、表面化する対人関係への懸念と、文化的な心理障壁の根強さが併存していると同社は分析している。

出典元:GRCのリーディングカンパニー NAVEX、「2026 内部通報・インシデント管理ベンチマークレポート」を公開(NAVEX Global, Inc.)

まとめ

本調査では通報への調査完了までに要する期間について、世界全体の中央値(28日)に対して、日本は73日と大幅な時間を要していることも判明している。

声を上げる環境の整備と併せて、迅速な対応とプロセスの透明性の確保が日本の大きな課題となっていることが明らかになった。今後の取り組みの参考にしたい。