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アドビが生成AI機能の日本語版を開発中 ナレッジワーカーの生産性向上へ

2024.06.17

アドビ株式会社(本社:東京都品川区、社長:中井陽子)は、Adobe Acrobatの生成AI機能「Acrobat AI Assistant」の日本語版を開発中であると発表した。なお、提供開始時期や価格は未定とされている。

ナレッジワーカーの生産性向上をサポート

同社が日本語版の開発を発表した「Acrobat AI Assistant」は、Acrobat Reader とAcrobat のワークフローに深く統合された、生成AIベースの対話型エンジン。複数または長文のドキュメントから即座に要約やインサイトを生成し、ユーザーからの質問への回答を通じて、利用目的(電子メール、レポート、プレゼンテーション等)に応じた文章の共有を可能にするという。

本機能では同社の人工知能と機械学習モデルを活用することで、PDFの構造と内容を独自に理解。サードパーティ大規模言語モデル(LLM)のテクノロジーを補完する。同社AI倫理プロセスによって、LLMによる顧客データに関するトレーニングは禁じられており、文書内容を学習されることはない。

同社はビジョンとして「生成AIにより、全世界の約3兆ものPDFの情報から新たな価値を引き出し、個人や企業があらゆる種類のデジタルドキュメントから素早く簡単にインサイトを得ることで、ナレッジワーカーと消費者の生産性向上を支援し、デジタルドキュメントの価値を再創造すること」を掲げている。

英語版の機能例

同社は英語版については2024年4月から既に提供を開始しており、月額4.99ドルからの追加のサブスクリプションとして利用できる。英語版機能例として、同社は下記の2つの機能を紹介した。

【Generative summary】
PDFの内容を解析してAIが要約するもので、全体要約、セクションごとの要約をすることが可能。PDF内にある情報のみを要約するため、生成AIで発生するハルシネーションなど信頼性の低い情報を提示することはない。

【AI Assistant】
読み手がPDF内の情報を効率的に理解しやすくする質問をAIが作成し、その質問をクリックすることで回答を確認できる。また、自分で質問を作成して回答を得ることも可能。回答にはPDF内の情報の引用元が表示される。サマリーした内容や質問と回答は利用目的に合わせて書式をフォーマットし、コピー&ペーストして活用することができる。

まとめ

any株式会社が公開した「ナレッジマネジメント白書 2024」では、ナレッジマネジメントにおいて挙げられる課題の解決や売上の増加について、生成AIの活用が有効であるとの可能性が示唆されている。

同社が既に提供を開始している英語版の機能例をみると、ナレッジワーカーの業務効率化に大きく寄与していることがうかがえる。日本語版の提供開始により、国内でも重宝される機能となるのではないだろうか。今後も注目したい。

ナレッジマネジメント白書 2024(any株式会社)