カスハラ目撃は3割、顧客離れを防ぐためにも対策が急務か KiteRa調査
株式会社KiteRa(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:植松隆史)は、この度、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)について全国20代以上の男女601名を対象にアンケート調査を実施した。SNSやメディアで見かけることも増えたカスハラについて、本調査では顧客視点からの実態を明らかにしている。調査結果の概要をお伝えする。
調査概要
調査名:カスタマーハラスメントに関する調査
調査期間:2024年5月30日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:601
対象条件:全国20代以上の男女
出典元:カスハラ実態調査】約3人に1人がカスハラを目撃、そのうち約9割が不快な気分に。カスハラを目撃した場所で最多はスーパーなどの小売店。飲食店、交通インフラも多く。約4割がカスハラに適切な対応が取れていないお店やサービスを利用したくないと回答~企業のカスハラ対策が急務か、対策の遅れで顧客離れが起こる可能性も~(株式会社KiteRa)
3割超がカスハラを目撃し、そのうち9割超が「不快な気持ちになった」
本調査では「『カスハラ』とは顧客が企業に対して理不尽なクレーム・言動をすることを指しますが、カスハラが発生している場面を目撃したことはありますか」との質問に対し、34.1%が「はい」と回答したという。遭遇した場面については、スーパーや百貨店などの「小売店(59.5%)」が最多に。次いで「飲食店(32.2%)」「公共交通インフラ(22.0%)」が続いている。
また、カスハラを目撃したことがある人を対象とした「カスハラが発生している場面を目撃した際、不快な気持ちになりましたか」との質問では、92.2%が「はい」と回答していることも明らかになった。
カスハラへの対応は適切?冷静さが重要か
続いて本調査では、カスハラを目撃したことがある人を対象に「カスハラが発生している場面で、サービス提供側の企業や人が取った対応(態度)は適切であると感じましたか」と質問。その結果「はい(56.6%)」「いいえ(15.6%)」「どちらでもない(27.8%)」との回答が寄せられている。
適切だったとする理由としては「感情的にならず冷静に対応していたから(71.6%)」「丁寧な説明をしていたから(41.4%)」が上位に。逆に、適切でなかったとする理由の上位は「顧客に言われっぱなしの対応をしていたから(43.8%)」「従業員同士で連携した対応が取れてなかったから(37.5%)」となった。
カスハラへの不適切な対応が顧客離れに影響
次に本調査は「カスハラに対して適切な対応が取れていないお店やサービスを今後も利用し続けたいと思いますか」と質問している。その結果「利用したい」と回答した人はわずか12.8%で「利用したくない」が40.4%という結果に。「どちらでもない」は46.8%だった。
「利用したくない」と回答した理由には「気持ち良くサービスを利用できなそうだから(38.3%)」「トラブルや事件に巻き込まれそうだから(35.4%)」が挙げられている。
なお、カスハラ加害者になった経験については、約10人に1人が加害者になったことがあると回答。カスハラを行った原因として「商品の欠陥やサービスの提供ミス(38.9%)」「企業や従業員の態度が適切でなかったから(31.5%)」が多く挙げられた。
まとめ
本調査からは、カスハラを目撃した人の多くが不快感を抱いており、適切な対応ができないお店やサービスに対して利用意欲は減少しやすいことが明らかになった。顧客離れを防ぐためにも、従業員が適切なカスハラ対策を取れるよう、研修やサポート体制の整備が求められる。
また、HiClub株式会社が実施したアンケート調査(※)によれば、カスハラを受けた従業員は「出勤が憂鬱になった」「モチベーションが下がった」などの悪影響を受けていることも判明している。従業員を守るという視点からも、カスハラ対策は急務と言えるだろう。
※出典元:GRAVITY(HiClub株式会社)
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