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女性管理職の悩み「マネジメント」「ロールモデルの不在」などが上位に mento調査

2024.06.24

企業の中間管理職にマネジメントコーチ「mento for Business」を提供する株式会社mento(本社:東京都渋谷区、代表取締役:木村憲仁)は、女性管理職へ無償コーチングを提供するチャリティキャンペーン(提供期間:2024年3月22日〜2024年5月31日)において、参加者を対象にアンケート調査を実施。内閣府が推進する男女共同参画週間(6月23日〜6月29日)にあわせて、アンケート結果を公表した。

調査概要

調査名:女性管理職の無償コーチングキャンペーン事前・事後アンケート
調査期間:2024年3月22日〜2024年5月31日
調査対象:女性管理職向けの無償コーチングキャンペーン参加者
有効回答数:事前アンケート78名、事後アンケート87名
調査方法:webアンケート
調査主体:株式会社mento
出典元:女性管理職の役職別意識調査 コーチング受講78名の女性管理職、リアルなお悩みとは?(株式会社mento)

女性管理職 役職別の悩みランキングが発表

女性管理職 役職別の悩みランキングが発表

本調査で同社は、取締役/執行役員・部長・課長・主任/係長の役職別に、女性管理職が抱える悩みをランキング形式でまとめている。

取締役/執行役員では「部下の育成やマネジメント」「上司・部下・同僚とのコミュニケーション」「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在」がいずれも57%で同率1位となったという。

続いて部長の場合は「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在(70%)」が最多に。次いで、同率2位で「部下の育成やマネジメント(60%)」「自分の強み・やりたいことの言語化(60%)」が挙げられている。

課長は「部下の育成やマネジメント(66%)」「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在(59%)」「自分の強み・やりたいことの言語化(55%)」と、部長の上位と同項目がランクイン。

主任/係長では「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在(82%)」が1位となり、次いで同率2位で「部下の育成やマネジメント(65%)」「自分の強み・やりたいことの言語化(65%)」が続いた。

どの役職でも「部下の育成やマネジメント」「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在」は上位にランクインしており、いずれも半数を超えていることがわかる。

管理職への就任を希望していた人は半数以上、その理由は?

管理職への就任を希望していた人は半数以上、その理由は?

本資料では続いて、コーチング受講後のアンケートとして実施した「管理職への就任を希望していたか、その理由について」の結果が掲載されている。

「管理職に登用される前、あなたは管理職になりたいと思っていましたか?」という質問には「絶対になりたかった(10.7%)」「なりたかった(48.8%)」と、半数以上が希望して管理職になったことが明らかに。「なりたくなかった(13.1%)」「絶対になりたくなかった(0%)」との回答割合は低い。

管理職になりたかった理由については「裁量を持って仕事をしたいから(30.0%)」「事業の意思決定に関わりたいから(26.0%)」「成長をしたいから(22.0%)」が上位にランクインしたという。

一方で、管理職になりたくなかった理由としては「自信がないから(36.4%)」「現状に満足しているから(27.3%)」を選択する人が多かったと報告された。

仕事におけるジェンダーバイアスの問題

仕事におけるジェンダーバイアスの問題

次に同社は、女性管理職が抱える悩みについて、大きく以下の3つに分類されるとの考えを示した。

1.管理職にまつわる悩み
部下のマネジメント・育成、業務過多、成果・目標管理、多様性の実現、ロールモデルの不在、ハラスメント問題など

2.ライフイベントとの両立にまつわる悩み
結婚・出産・育児をはじめとするライフイベントとの向き合い方、仕事との両立の悩みなど

3.ジェンダーバイアスにまつわる悩み
世の中や自身の無意識のバイアスによって生まれる悩み(「女性なのに〜」「母親だから〜」「女性だから〜できない」等)など

その上で、コーチング受講後の事後アンケートとして上記の悩みの比率について質問。その結果「管理職にまつわる悩み(57.1%)」を挙げる人が多く「業務とライフイベントとの両立にまつわる悩み(25.0%)」「ジェンダーバイアスにまつわる悩み(4.8%)」となったことが報告されている。

また「仕事をするなかで、女性管理職に対するジェンダーバイアスを感じることはありますか?」という質問に対しては「よくある(16.7%)」「ややある(36.9%)」と、50%以上がジェンダーバイアスを感じることがあると回答したという。

ジェンダーバイアスを感じやすい対象としては「男性上司(68.9%)」「自分自身(46.7%)」「男性同僚(42.2%)」が上位に。さらに、職場でジェンダーバイアスを感じるシーンとしては「社内の雑談(73.3%)」「社内会議(44.4%)」が多く挙げられている。

まとめ

2024年5月31日に発表された「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024(女性版骨太の方針2024)(※)」では、2023年より掲げられてきた「女性役員比率を2030年までに30%以上/2025年までに19%(プライム市場上場企業において)」について、目標達成に向けては「内部人材の採用・育成等の強化」が必要だと示された。また「男女賃金格差の情報開示義務について従業員301人以上から101人以上の企業への拡大検討」など中小企業を対象とした取り組みについても明らかにされている。

女性活躍を推進する動きは一層強まると考えられ、人材不足への課題感の高まりからも、女性の活躍を後押しする取り組みは、企業規模を問わずより重要となってくるだろう。本調査で明らかにされた女性管理職の悩みなども参考に、今後の取り組みを検討してみてはいかがだろうか。

※出典元:「女性活躍・男女共同参画の重点方針2024(女性版骨太の方針2024)」の策定に向けて(男女共同参画会議)