花王とJTがコラボ　「オフィスめぐりズム」「呼吸する休憩所」で共同実験開始

花王株式会社（以下：花王）と日本たばこ産業株式会社（以下：JT）は2024年10月17日から、従業員の対人ストレス軽減を目的に共同実験を開始すると発表した。この実験は、花王の「オフィスめぐりズム」とJTの「呼吸する休憩所」のコラボで、心身にアプローチする良質な休憩「心とからだが休まる休憩体験」が個人の “やさしさ”にどう影響するか探るものだという。

職場でのストレスを軽減できる環境を

両社は日本労働組合総連合会の調査（※）にて、仕事や職業生活に関してストレスを感じている労働者のストレス要因の1位が「職場の人間関係」となったことに着目。どんな働き方でも、仕事をするうえでは他人と関わらざるを得ないことが理由の一つにあると推察している。

働き方が多様化する中で、職場におけるストレスの軽減について考え、そのための環境を整備することは、健康経営の重要事項の一つという認識のもと、両社は本実験に至った。

両社はそれぞれの取り組みを通じて、体だけでなく心の豊かさにも着目した良質な休憩の提供に取り組んでいる。そこで今回「心とからだが休まる休憩体験」が、心のゆとりや健やかさを生み出し、対人関係やコミュニケーションを良好化することに寄与できるとの仮説のもと、共同実験を実施。両社がコラボすることで「自身の心身にアプローチする新しい休憩体験」を探究するとともに、その効果としてコミュニケーションの円滑化や人間関係の良好化を検証する。

※出典元：コロナ禍における職業生活のストレスに関する調査2022（日本労働組合総連合会）

「心とからだが休まる休憩体験」について

本実験は、2024年10月17日から10月31日にかけて、両社のオフィス内で実施。めぐりズムの「蒸気でホットアイマスク」や、JTのコーポレート R&D 組織であるD–LABが開発するクッション「fufuly（フフリー）」などを用意。自身の心やからだに意識を向けるきっかけとして活用しながら、各社の従業員に「ひとりで自分の心やからだを休める休憩体験」を意識的に取り入れてもらうことで、良質な休憩体験が対人コミュニケーションの量や質にもたらす影響を探るという。

従業員へのアンケートと、休憩体験の有無とコミュニケーションの質の関係を分析するクローズドな実験の2種類で検証が行われ、年内には結果が公表される予定だ。

まとめ

従業員の心と体の健康を守ることは会社の責務であり、そのためにも快適に休憩がとれる環境の整備に積極的に取り組みたいところ。

また今回の花王とJTの共同実験では、良質な休憩によって自身の健やかさはもちろんのこと、他者へのコミュニケーションにおいてもいい影響がもたらされるか検証するという。年内に予定されている検証結果にも注目したい。