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就活中に「変だと思った・違和感を持った」就活生が8割。何に対して? キャリア解放区調査

2024.10.07

特定非営利活動法人キャリア解放区(所在地:東京都豊島区、代表理事:納富順一)は、「Z世代の就職活動に関する意識調査」を実施。就職活動経験のある大学4年生(2025年3月卒予定)と新卒1年目(2024年3月卒)の100人から回答を得て、彼らが就活中に感じた違和感と、就活中の行動について明らかにした。同法人は今回の調査結果から「今の就職活動が、Z世代にフィットしたものとは言い難いことが判明」としている。

調査概要

調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年9月9日~9月13日
回答者数:100人
回答者属性:就職活動経験のある大学4年生(2025年3月卒予定)、新卒1年目(2024年3月卒)
出典元:特定非営利活動法人キャリア解放区

「勉強より就活」「リクルートスーツ」「謎ルール」に違和感

「勉強より就活」「リクルートスーツ」「謎ルール」に違和感

本調査では、就活経験者のうち8割が「就職活動をしていて変だと思ったり、違和感を持ったりしたことがある」と回答したという。

また、就活経験者の27.0%が「大学の勉強より就職活動を優先しなければいけないこと」に違和感を抱いており、実際に「就職活動のために大学の授業を休んだ」人が28.0%にのぼったという結果も報告されている。

そのほか、23%が「就職活動のときは、いつもリクルートスーツを着なければいけないこと」に違和感を持ち、「ドアの開け方や着席のルールなど、謎のルールが多いこと」も22%が違和感を持ったことが明らかに。同法人は、多様性がうたわれる時代となっている今、こうしたマニュアルにしばられることを再考する必要性があるのではないかと、疑問を投げかけている。

就活中“わかりやすい陽キャ”に不公平感を抱く人が約3人に1人

また、本調査では就活経験者の約3人に1人が「企業は自分らしさを大事にと言うわりに、わかりやすい陽キャばかり得をすること」に違和感を持っていることが明らかになっている。一方で、実際に「グループディスカッションや面接で陽キャを演じた」と回答した人は6.0%にとどまったという。

さらに、就活経験者の29.0%は、面接やエントリーシートで誇張した表現やコピペなどで「いつわり」を含めてしまっていることも判明。内訳としては、面接で偽った経験のある人が2割近く、エントリーシートで偽った人が1割ほどだという。

新卒就職への焦り

新卒就職への焦り

さらに、新卒で就職することへの意識について質問。20%が「新卒で採用されないと、人生の失敗だと見なされること」に、15%が「就活をやめたら、『普通』のレールに戻れなくなること」に恐怖を感じていることが明らかになった。

同法人は今年5月に厚生労働省が発表した「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)※」から、大学生の就職率が98.1%との結果を引用。高い就職率の背景には、上記の不安や焦りがある可能性を指摘している。

実際に、今回の調査では就活経験者のうち3人に1人は「就活で落ち込んだり、寝込んだり、就活をやめたくなったことがある」と回答したという。

※出典元:令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します(厚生労働省)

まとめ

本調査では多くの就活生が違和感を抱きながら就活に取り組んでいる実態が明らかになった。また、新卒での就職に焦りや不安を持つ人も多く、中にはメンタルに影響を及ぼしている人もいるようだ。

同法人がレポート内で示しているように、採用活動が時代に則したものになっているか、改めて見直す時期にきているのではないだろうか。自社が本当に求める人材を獲得するためにも、形式よりも本質に重点をおいた採用活動とすることが重要だろう。