リファラル転職でミスマッチを防ぐには?懸念点の事前共有が好影響 コーナー調査
人事プロフェッショナルブティック「CORNER」を提供する株式会社コーナー(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:門馬貴裕)は、「リファラル転職におけるミスマッチ度実態調査」を実施し、その結果を公表した。ここでは調査から明らかになった、ミスマッチを防ぐポイントなどについて紹介する。
調査概要
調査対象:20代〜50代の正社員として働く方
有効回答数:事前調査:1万件/本調査:309件
調査期間:2024年7月25日~ 7月26日
調査方法:Webアンケート調査
出典:株式会社コーナー
懸念点の共有とミスマッチの割合
本調査では、リファラルで企業を紹介された際、リファラルする側から企業の懸念点を聞いていたかを質問。その結果「聞いていた(35.7%)」「聞いていない(38.5%)」「覚えていない(25.8%)」との回答が寄せられている。
また、事前に会社の懸念を聞いていた人で「ミスマッチがなかった」と答えた割合は55.3%と半数を超えたが、懸念を聞いていなかった人では「ミスマッチがなかった」と感じた割合は23.7%にとどまったという。
ポジティブなミスマッチとネガティブなミスマッチ
同社では、実際に感じたミスマッチについても質問。回答結果を見ると、ポジティブなミスマッチが「あった(「かなりあった」「少しあった」を含む)と答えた人は、転職経験者全般では16%だったのに対して、リファラル転職では26.2%だったという。実際に入社後に感じたポジティブなミスマッチとしては「人間関係が良い(36%)」「給与・待遇・福利厚生が良かった(33.7%)」が上位に並んでいる。
逆に、入社後に感じたネガティブなミスマッチとしては「思っていたよりもキャリアアップの機会がない(36.7%)」「人間関係が良くない(34.4%)」 「聞いていた話と違った就業環境(32.2%)」が特に多く挙げられたことがわかった。
まとめ
本調査ではリファラル転職において、懸念点の事前共有がどれがでできているかによって、転職した人が入社後に感じるミスマッチが変わる可能性が示唆された。自社の状況を過大評価して伝えたり、マイナス面を伝えていなかったりすると、入社後にネガティブなミスマッチを感じやすくなると考えられる。
リファラル転職では、転職経験者全般と比較するとポジティブなミスマッチを感じる割合が高いことも判明。これは十分な事前共有がなされたことで、期待値の調整がうまくできていたケースと推察される。従業員の定着率向上という効果をより高めるためにも、懸念点についてしっかりと事前共有することが重要だろう。
企業側としては、懸念点を伝える際に、改善に向けてどのように取り組んでいるか、どの程度改善が進んでいるかも同時に伝えることで、マッチング率の低下を防ぐことができる。紹介者となり得る従業員に対しても、懸念点を十分に伝えることの重要性とともに、改善状況等の情報についても周知していくと良いだろう。
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