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「社内政治」に賛否!働きやすさ・出世との関係は? Job総研調査

2024.10.23

パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関、Job総研は、446人の社会人男女を対象に「2024年 社内政治の実態調査」を実施。いわゆる「社内政治」と出世の関係、社内政治力の定義と職場の実態や働きやすさとの関係などを明らかにするとともに、社内政治への賛否や必要性などを調査している。

調査概要

調査対象者:現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2024年10月2日〜10月7日
有効回答人数:446人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研「2024年 社内政治の実態調査」を実施(パーソルキャリア株式会社)

「出世に関係する」と考える人が大多数。そもそも「社内政治」の定義は?

「出世に関係する」と考える人が大多数。そもそも「社内政治」の定義は?

本調査では回答者全体の446人に出世意欲の有無を尋ねており、「意欲がある」と答えた人が57.8%(※1)で過半数を占めたことが報告されている。また、社内政治と出世の関係については「関係すると思う」の回答が96.6%(※2)で大多数を占めたという。

同じく、”社内政治力”の定義を複数回答で聞くと、「根回しが上手い(57.4%)」「周囲と良好な関係を築く(54.9%)」「業務や人間関係の把握が上手(49.6%)」「合意形成は上手い(41.7%)」といった回答が上位に挙げられた。

※1:「とてもある(9.1%)」「ある(15.5%)」「どちらかといえばある(33.2%)」の合計
※2:「とても関係すると思う(30.7%)」「関係すると思う(38.3%)」「どちらかといえば関係すると思う(27.6%)」の合計

はたらきやすさと関係すると考える人は約9割 出世に必要な力については意見が割れる結果に

はたらきやすさと関係すると考える人は約9割 出世に必要な力については意見が割れる結果に

続いて、社内政治とはたらきやすさの関係について「関係すると思う派」が88.2%(※3)で大多数を占めたことを報告。また出世に必要な力を尋ねると、回答が割れたものの「成果を出す力派」が53.4%(※4)で約半数を占め、「社内政治力」を上回ったという。

「成果を出す力派」の年代別回答を見ると「50代(60.9%)」「30代(52.3%)」「20代(52.3%)」「40代(49.9%)」との結果になっている。役職別では「部長クラス以上(76.9%)」「課長クラス(69.8%)」「一般社員(54.8%)」「係長クラス(47.9%)」「主任クラス(34.8%)」の順であった。

※3:「とても関係すると思う(18.2%)」「関係すると思う(36.8%)」「どちらかといえば関係すると思う(33.2%)」の合計
※4:「断然『成果を出す力』(16.8%)」「成果を出す力(17.5%)」「どちらかといえば『成果を出す力』(19.1%)」の合計

社内政治への賛否は反対する人が過半数を超えるも必要性は不要派が劣勢

社内政治への賛否は反対する人が過半数を超えるも必要性は不要派が劣勢

さらに、社内政治への賛否については「反対派」が58.3%で半数を超えたものの、社内政治の必要性については「必要だと思う派」が55.2%で過半数を占め「不要だと思う派」を上回った。

社内政治が必要と考える理由としては「上司から評価を得やすくなる」「社内の意思決定スピードが上がる」が同率で39.8%となりトップに。次いで「対立を防ぎ仕事が円滑になる(37.8%)」が続いている。逆に、不要と考える理由としては「適切な評価が行われなくなる(63.5%)」「意識が分散し生産性が下がる(51.5%)」「ストレスや意欲に影響する(48.0%)」が上位に並んだ。

まとめ

本調査では社内政治について反対の意思を示す人が多いものの、必要性を問う項目では半数以上が「必要」と回答しており、社内政治への印象と実用性にギャップが見受けられた。パーソルキャリアはこうした結果を受けて「出世を望む場合、成果を出しつつ社内政治のメリットを活かすという”バランス力”が重要であるといえる」との見解を示している。

「社内政治」と聞くと、ネガティブな印象を抱く人も少なくないだろう。しかし、組織の中で実力を発揮していくためには、人間関係の構築や戦略的な思考は必要不可欠なスキルとも言える。ポジティブな能力として活用していくためには、社内政治力を自己利益のために用いない仕組み作りも必要なのかもしれない。