オンプレミス型からSaaSへの移行に半数以上が満足 jinjer調査
クラウド型人事労務システム「ジンジャー」を提供しているjinjer株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:桑内孝志)は、企業の経営層および人事担当者の計236名を対象に「オンプレミス型システムからSaaSへの乗り換えに関する実態」に関する調査を実施した。デジタル化の加速とともに、システム運用の効率化やコスト削減、セキュリティ強化が企業において重要な課題となる中、従来のオンプレミス型システムから、柔軟性やスケーラビリティに優れたSaaS型のシステムへの移行を検討・実施する企業が年々増加していると同社は分析。企業がオンプレミス型システムからSaaSへ乗り換える際の動機や満足度、さらには移行後に感じる利点や課題を明らかにした。
調査概要
調査概要:オンプレミス型システムからSaaSへの乗り換えに関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年1月16日~同年1月20日
調査対象:企業の経営層および人事担当者 計236名
調査主体:jinjer株式会社
出典元:【オンプレミス型システムからSaaSへの乗り換えに関する実態調査】 オンプレミス脱却の決め手は「属人化解消」 コスト削減等の理由からSaaS移行後の不満度は わずか11.1%という結果に(jinjer株式会社)
人事領域においてSaaSへの乗り換えが最も多いのは「勤怠管理システム」
同社の発表によれば、オンプレミスからSaaSに乗り換えたシステムで最も多いのは「勤怠管理システム(27.1%)」で、次いで「人事管理システム(25.4%)」「給与計算システム(23.7%)」が上位に並んだという。
SaaSへの移行理由については、リソース不足・コスト削減・働き方への対応に関する回答が多いようだ。上位には「システム保守・管理の属人化をなくすため(49.1%)」「機能改修や運用・保守にかかる費用や工数を抑えるため(35.2%)」「リモートなど、従業員の働き方に柔軟に対応する必要があったため(31.5%)」「運用・保守を担うIT人材不足に悩まされていたため(22.2%)」が挙げられている。
移行時に苦労したことと移行後の満足度
本調査では続いて、オンプレミスからの移行時最も苦労したことについて質問。「カスタマイズ性が制限され、業務や運用の見直しが必要になった(20.4%)」「従業員や現場からのシステム移行に対する抵抗があった(18.5%)」「オンプレミス環境からSaaS環境へのデータ移行に時間がかかった(16.7%)」「既存システムとの連携に問題が生じた(16.7%)」といった回答が寄せられている。
また、SaaS導入後の業務効率化については「非常に満足」「おおむね満足」と回答した企業が合わせて51.8%と半数を超えたことが判明。一方で「あまり満足していない」「非常に不満」は合わせて11.1%であったという。
満足している理由としては「運用・保守のコストの削減ができた(42.8%)」「システム保守・管理の属人化を解消できた(35.7%)」「リモートワーク等、多様な働き方を実現できた(33.9%)」「自動アップデートやメンテナンスが不要になり、業務負担を軽減できた(32.1%)」が上位に挙げられている。
逆に、不満に感じている理由としては「カスタマイズ性に制限があり、できないことが多い(36.5%)」「他の既存システムとの連携・統合が複雑(26.9%)」「運用にあたり必要機能が不足している(17.3%)」との回答が多いという。
まとめ
オンプレミス型からSaaS型へのシステム移行には様々な苦労を伴う一方で、半数以上が移行後の業務効率化に満足している実態が明らかになった。同社はこの結果を受けて「IT人材の不足やコスト削減という観点で、企業がより持続可能的にシステム運用するためには、SaaSが有効であると証明していることと同義だと感じた」とコメントしている。
SaaS型システムは汎用性が重視されるため、自社の業務やシステムに合わせてカスタマイズしづらい点はあるものの、導入コストや保守・管理コストの低さのほか、専門知識を有する人材が不足していても導入できる点は、大きなメリットと言えるだろう。
本調査で明らかになった移行時の課題や移行後の声も参考にしながら、今後のITインフラ戦略を見直してみてはいかがだろうか。