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キャリアの選択肢が多いことに3人に1人がストレスを実感 Job総研調査

2025.03.18

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、578人の社会人男女を対象に「2025年 職場のストレス実態調査」を実施。現職場でのストレス有無とストレス変化、ブラック・ホワイト環境でのストレス、現代のはたらき方やコミュニケーションにおけるストレス、そして職場ストレスの軽減策などを明らかにした。

調査概要

調査対象者:現在職を持つJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年2月26日〜3月3日
有効回答数:578人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研『2025年 職場のストレス実態調査』を実施しました(パーソルキャリア株式会社)

ストレスの種類が変化?

ストレスの種類が変化?

本調査ではまずはじめに、回答者全体の578人を対象に、現職場でストレスを感じているか質問。その結果「感じている派」が76.2%で過半数を占めたという。その内訳は「とても感じている(21.6%)」「感じている(26.1%)」「どちらかといえば感じている(28.5%)」となったことが報告された。

また、近年、ストレスの種類に変化を感じているかを尋ねる項目では「感じる派」が78.2%と8割近くに及んでいる。内訳は「とても感じる(15.1%)」「感じる(32.7%)」「どちらかといえば感じる(30.4%)」であったという。

ブラック・ホワイト環境のストレスの違い

ブラック・ホワイト環境のストレスの違い

続いて本調査では、回答者全体の578人に現職を含めブラック環境に勤めた経験について質問。「ある派(50.0%)」と「ない(50.0%)」で半数に割れる結果になっている。また、現職を含めホワイト環境に勤めた経験を尋ねた結果は「ある派(62.1%)」「ない(37.9%)」と報告された。

次に、ブラック環境に勤めた経験のある人を対象にストレスの分野を質問。「はたらき方(67.1%)」「人間関係(61.6%)」「社内風土(57.1%)」が上位に挙げられている。ホワイト環境に勤めた経験のある人では「人間関係(45.4%)」「コミュニケーション(40.9%)」「仕事内容(34.8%)」が上位回答となり、職場の環境によって感じるストレスの分野に違いがあることがわかった。

さらに、具体的なストレスを尋ねる項目では、ブラック環境に勤めた経験のある人は「精神論がある(59.5%)」「上司がトップダウン型(42.9%)」「職場への忠誠心が求められる(40.1%)」が多く挙げられている。ホワイト環境に勤めた経験のある人からは「協調性が求められる(29.0%)」「実力主義(22.0%)」「専門性が求められる(19.5%)」といった声が多く寄せられたという。

※「ブラック」「ホワイト」の定義は、各回答者が持つ価値観に委ねる形式

はたらき方とコミュニケーションへのストレス

はたらき方とコミュニケーションへのストレス

次に本調査では、回答者全体の578人を対象に、現在はたらき方に関して感じるストレスについて質問。最も多く回答が寄せられたのは「キャリアの選択肢が多い不安(36.0%)」であったことが判明。次いで「仕事と私生活の境界線が曖昧(30.8%)」「はたらく場所が選べない(19.9%)」が続く結果となっている。

また、ワークスタイルの多様化によるストレスはあるかを尋ねる項目では「ある派(59.3%)」が6割近くと過半数を占める結果になったことが報告された。

さらに、現在人間関係に関して感じる職場でのストレスについては「相談できる人が身近にいない(27.7%)」「ハラスメントの境界線が難しい(26.8%)」「建設的なフィードバックがない(26.5%)」が多いようだ。

また、コミュニケーション不足によって職場でのストレスを感じたことがあるかを尋ねる項目では「ある派(62.6%)」が6割を超えたという。

職場ストレスの軽減策

職場ストレスの軽減策

最後に本調査では、回答者全体の578人を対象に、職場でのストレスはコミュニケーションで軽減可能か質問している。回答の割合としては「軽減されると思う派(79.1%)」が約8割と大半を占めた結果になったという。

さらに、コミュニケーションが取れている状態の定義については「遠慮なく相談・サポートが出来る(59.5%)」との回答が最も多くなったことが判明。次いで「良い事も悪い事も率直に伝える(52.9%)」「建設的なフィードバックがある(52.8%)」が続く結果となっている。

まとめ

多くの人が職場でのストレスを感じている中、職場環境によって感じるストレスの分野が異なることが明らかになった。また、働き方の多様化によるストレスを感じている様子もみられており、本結果について同社は、時代が進む中でストレスの種類が変化しているとの考察を示している。

本調査では、変化するストレスに対して「コミュニケーションで軽減できる」と多くの人が考えていることも明らかになった。従業員の抱えるストレスを軽減することは、従業員の心身を守るとともに、生産性やエンゲージメントの向上において重要な取り組みである。社内のコミュニケーションが十分なものになっているか見直す機会としてみてはいかがだろうか。