「心理的安全性」を高めるカギは「ワークプレイス環境の充実」 パーソルHD調査

パーソルファシリティマネジメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:槌井紀之)は「心理的安全性の実態調査」を実施。エンゲージメント向上や離職防止、企業の業績向上などに寄与すると言われている“心理的安全性”に対する認識や実態を明らかにした。
調査概要
目的:職場における心理的安全性の実態調査
対象エリア:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
対象年齢:従業員数50名以上の企業に勤務する20~60歳のワーカー
調査期間:2024/10/28~2024/11/6
有効回答数:958サンプル
調査方法:インターネット調査
調査機関:パーソルファシリティマネジメント株式会社
出典元:約1,000名のワーカー対象「心理的安全性の実態調査」結果発表 フリーアドレスが心理的安全性で固定席を上回る「心理的安全性」を高めるカギは “ワークプレイス環境の充実”(パーソルファシリティマネジメント株式会社)
約7割が「心理的安全性=考えや意見などを言い合える」と認識

本調査では「心理的安全性」という言葉を知っていると回答した人に、心理的安全性が高い職場の特徴として当てはまるものを質問。「考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であること」と認識している人は、全体の67.2%であることが判明した。そのほか「上司や先輩が優しく、叱責が少ない(46.1%)」「休みが多い/休みが取りやすい(42.2%)」「残業が少ない(35.7%)」という認識を持つ人も多いようだ。
また「あなたのお勤め先は自分の考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であると思いますか?」という質問に対しては「そう思う(15.6%)」「ややそう思う(46.7%)」「あまりそう思わない(20.4%)」「そう思わない(13.6%)」「わからない(3.9%)」との回答が寄せられている。
心理的安全性が高い職場の特徴とは

続いて本調査は、自身の勤め先について自分の考えや意見などを誰とでも素直に言い合える環境であると回答した心理的安全性が高い職場では、どのような風土があるか質問。その結果「気軽に業務の相談や質問ができる(55.7%)」「業務上困った時に周囲に助けを求めやすい(52.3%)」「他愛のない会話や雑談がしやすい(50.5%)」といった回答が高い割合を示したという。
次に、ワークプレイス環境について調査した結果として、コミュニケーションが促進される設備や作業効率を向上させる環境が整っている職場は、そうでない職場に比べて心理的安全性が高い傾向にあることが報告された。特に、休憩や気分転換が行いやすいリラックスエリアやカフェエリアを有する環境において、心理的安全性が高い層(30.9%)と低い層(10.6%)の間で大きな差が見られたという。
また、心理的安全性の低い層は、固定席環境ではたらいている傾向が高いことも明らかに。心理的安全性が低い層の割合は、フリーアドレスを採用している企業(16.2%)では心理的安全性が高い層の半数ほどにとどまっているが、固定席の企業(43.4%)では心理的安全性が高い層よりも10pt以上多い割合を示した。
まとめ
本調査結果から、心理的安全性の高い企業と低い企業とでは、ソフト面はもちろんのこと、ハード面における違いもあることがわかる。「休憩や気分転換ができるエリアの有無」「フリーアドレス制の導入状況」以外にも、多くの項目においてその差が明らかとなった。
心理的安全性を高めることは、エンゲージメントの向上やコミュニケーションの活性化、業績の向上といった結果を生みやすい環境づくりにつながる。ソフト面とハード面の両面から自社の現状を見直し、改善できる点がないか検討してみてはいかがだろうか。