「副業に関する定点調査(2024冬)」 パーソルイノベーション調査

パーソルイノベーション株式会社 lotsful Company(本社:東京都港区、lotsful Company代表:田中みどり)が運営する副業人材マッチングサービス『lotsful(ロッツフル)』は、副業に関する定点調査を四半期ごとに実施している。今回、2025年2月に実施した調査の結果が公表された。
調査概要
調査手法:インターネット調査(Fastask)
調査対象:全国の企業に勤める会社員 20~40歳代の男女
調査期間:2025年2月3日~2月7日
対象人数:673人
出典元:副業人材マッチングサービス『lotsful』、副業に関する定点調査(2024冬)(パーソルイノベーション株式会社 lotsful Company)
副業経験者が微減

本調査では副業経験者の推移について「実施した」の回答者率は前回調査(2024年11月)の39.1%から38.6%へと微減したことが報告された。また、今後の副業意向の推移についても「実施するつもりだ」の回答者率が前回調査の49.5%から48.3%と微減したという。
さらに本調査では「副業を実施した理由」の推移についても報告。「自由に使えるお金を増やしたい(41.7%)」がトップとなっており、収入アップを目的とする副業者は2022年8月の調査開始から最多であることが明らかになった。次いで挙げられた「副業をすることに興味を持った(25.5%)」との回答は、2024年5月から回復傾向にあるという。
【参考データ】キャリア自律に向けた取り組み

12回目となった同社の定点調査。今回は自身のキャリア自律度や、企業内大学の有無についても調査している。
自身のキャリア自律度を10段階評価で尋ねた結果については「5(23.9%)」が最多で、次いで「6(16.4%)」が続いており、中間層がボリュームゾーンとなったことが報告された。
また、キャリア自律度別の副業実施理由について、1~7と回答した人では「自由に使えるお金を増やしたい」が最多の副業実施理由となった一方で、8~10と回答した人は「副業をすることに興味を持った」「所属企業が副業を推奨・容認しており副業しやすい」などを理由として多く挙げていたことも明らかになっている。
続いて本調査では、従業員が自身の目標やキャリアプランに合わせて、必要な講座を選択して受講できる、企業内の研修制度のひとつである「企業内大学」について質問。所属企業において「企業内大学がある(25.8%)」と答えた人の割合は4人に1人であることが報告された。なお、企業内大学の有無別で副業実施率を見ると「企業内大学がある」と回答した人における副業実施率は83.6%と高い割合を示している。副業実施意向についても91.5%と、大半が今後の副業実施意向を持っているという。
なお、所属企業において、キャリア自律のために会社に提供してほしい学びのコンテンツとしては「職種別の専門知識・スキル学習(13.0%)」「データ分析・活用力の強化(11.7%)」「語学学習(11.6%)」などが多いようだ。
まとめ
副業経験者や副業意向が前回調査よりも若干減少していることが明らかになった。一方で、研修制度である「企業内大学」が存在する企業に所属している人は、副業実施率・意向ともに高い割合を示しており、学びの環境が整備されることで副業への意識が高まると推察される。
従業員が副業することで、企業側には従業員のスキルアップや定着率の向上、採用力強化、事業機会の拡大といったメリットが生まれる可能性がある。キャリア自律への取り組みも含め、今後社内でどのように対応していくか、改めて検討する機会としてみてはいかがだろうか。