管理職経験のある女性の転職が5年前と比べて3.3倍に ビズリーチ調査

株式会社ビズリーチ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:酒井哲也)が運営する研究機関「ビズリーチ WorkTech研究所」は、国連が制定する3月8日の「国際女性デー」にちなみ、即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」における女性の転職動向に関する調査(2024年)を実施した。
転職活動を行う女性会員が過去最多 管理職経験のある女性会員数4.4倍

同研究所は、ビズリーチ上でスカウト返信や求人応募、面接などの転職活動を行っている女性会員(以下、女性会員)を対象に本調査を実施。2024年はその会員数が過去最多となり、全体傾向を上回る増加率になっているという。また、2024年における女性会員の転職のうち、転職で年収が1割以上増加した人は52.9%と半数を超えている。
さらに同研究所は、管理職経験のある女性会員数が、5年前(2019年)に比べて2024年では4.4倍にまで増加していることを報告。管理職経験のある会員全体の伸び率より大きいという。さらに、管理職経験のある女性会員の転職数は5年前に比べて3.3倍の伸長が見られたことも報告されている。
2024年の管理職経験のある女性会員の転職における年代別構成比は「30代前半(30歳~34歳):19.7%」「40代前半(40歳~44歳):19.4%」「30代後半(35歳~39歳):18.9%」「40代後半(45歳~49歳):17.0%」と報告されている。30代前半については5年前と比べ10.3倍と大幅に増加しており、30代から管理職として活躍する女性が増加傾向にあるようだ。
出典元:<ビズリーチ WorkTech研究所 女性の転職動向(2024年)を発表>女性管理職の転職が、5年前と比べて3.3倍に増加 女性会員の転職のうち、52.9%が1割以上の年収上昇(株式会社ビズリーチ)
※本調査では、11名以上のマネジメント経験のある会員を「管理職経験のある会員」と定義
まとめ
同研究所所長の友部氏は、総務省統計局が発表した労働力調査から算出した結果をもとに、2024年は女性の就業者(15歳~64歳)のうち、正社員比率が非正規社員を21年ぶりに上回ったことに触れ、女性の社会活躍における大きな転換期にあるとの見解を示している。
本調査では特に30代前半の女性において管理職経験者の転職数が大幅に増加しており、若い世代の活躍が性別を問わず広がっている様子がうかがえる。多様な働き方の実現により、女性が管理職に挑戦しやすい環境も整いつつあるのではないだろうか。
しかし日本の女性管理職比率は海外に比べると低い実態にあり、より一層の環境整備が求められる。管理職を含む組織全体の多様性の向上に意識を向けるきっかけとしてみてはいかがだろうか。
参考:労働力調査(総務省統計局)
参考:データブック国際労働比較2024|労働政策研究・研修機構 (JILPT)