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2025年6月の国内景気は6カ月ぶりに改善も規模間格差が拡大 TDB調査

2025.07.04

株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国2万6237社を対象とした2025年6月の国内景気動向を調査・集計。景気DIが小幅ながらも今年初の改善となったことを発表した。ここでは企業規模別の集計結果に注目し、概要を紹介する。

2025年6月の景気DIは42.7 今年初の改善も小幅

TDBの発表によると、2025年6月の景気DIは前月から0.1pt増の42.7となっている。小幅ながらも今年初の改善だ。物価の上昇などで個人消費は低迷したが、エアコンや医薬品、化粧品などで季節需要の先取りがあったという。

今後についてはトランプ関税の日米交渉の行方や、中東問題の緊迫化など、海外情勢の不透明さもあり、弱含みでの推移が予測されている。賃上げやボーナス支給による実質賃金のプラス転換や、インバウンド需要の継続がどこまで下支えできるかといったところだろう。

7カ月間上向かない中小企業と2カ月連続で改善の大企業 規模間格差が拡大

7カ月間上向かない中小企業と2カ月連続で改善の大企業 規模間格差が拡大

「大企業」(47.1):前月比0.3ポイント増
2カ月連続での改善となった大企業。繊維製品や家電製品、飲食店など、個人消費関連が上向き、10業界中6業界が改善となった。一方で「不動産」は建築資材や人件費の上昇が影響し、悪化がみられたという。

「中小企業」(41.9):前月比横ばい
7カ月間連続で改善がみられていない中小企業。5月に改善がみられた「運輸・倉庫」では、ドライバーの就労時間の短縮や人件費の上昇を受けて低調だったという。一方で、コメ価格の高止まり、鶏卵相場の上昇などで「農・林・水産」は過去最高を更新している。

「小規模企業」(41.0):前月比0.2ポイント増
小規模企業は4カ月ぶりの改善がみられたものの、10業界中4業界が30台にとどまっており、厳しい環境が続いている。プラスの影響があったのは、保険料引き上げによる「金融」や、堅調だった「小売」など。

調査概要

調査期間:2025年5月19日~5月31日
調査方法:インターネット調査
調査対象:調査対象2万6237社、有効回答1万435社、回答率39.8%
調査機関:株式会社帝国データバンク
出典元:2025年6月の景気動向調査(株式会社帝国データバンク)

まとめ

引き続き厳しい状況には変わりない国内景気だが、今年初の改善であった。しかし中小企業においてはこの7カ月間一度も上向いておらず、大企業との規模間格差は5.2と2カ月連続で拡大している。

今後も不透明な先行きから、弱含みでの推移が予測されている国内景気。海外情勢の動向による影響がどう出るか注目だ。