freee、事業承継に参入　“アトツギ”の事業成長をDXでサポート

フリー株式会社（本社：東京都品川区、CEO：佐々木大輔）は、日本の大多数を占めるスモールビジネス（中小企業）の事業承継への取り組みは極めて重要なテーマであるとして、今回新たに事業承継領域に参入することを発表した。新たな挑戦に向き合う“アトツギ”の方々の事業成長を、バックオフィス領域のDXを通じて支えるパートナーとなることを目指す。

ベンチャー型事業承継に加盟　承継後の経営者をバックオフィスDXでサポート

同社は事業承継領域の参入に伴い、一般社団法人ベンチャー型事業承継（所在地：東京都千代田区、代表者：山野千枝）の協賛パートナーに加入したことを発表している。

ベンチャー型事業承継は「挑戦するアトツギが日本経済に地殻変動を起こすエコシステムを実現する」をビジョンに掲げ、スタートアップとファミリービジネスに精通する経営者が中心となって2018年に設立された一般社団法人。全国各地の行政や支援機関、大学、金融機関と協同で実施する研修イベントのほか、学びのプラットフォーム『ファースト』を運営、後継者視点を持つ専門家の輩出を目的に「アトツギ支援認定サポーター制度」を創設している。

同社は「事業承継」を変革期として支援しているベンチャー型事業承継に賛同し、加盟を通じてスモールビジネス経営者の支援とさらなる成長企業の創出を後押しするという。また、同団体とともに“アトツギ”の概念を広めていくことで、社会的なインパクトの最大化も図っていく。

参考：一般社団法人ベンチャー型事業承継

まとめ

後継者不足やそれに伴う廃業といった、ネガティブなニュースを目にすることが増えている事業承継。しかしながら、同社は事業承継を企業変革や第二創業のタイミングであるとして、ポジティブにとらえている。

2025年10月、株式会社帝国データバンクの調査では「後継者難倒産」は41件発生している。また、後継者不在の状態での経営者の病気や死亡による倒産は年々増え続けている。こうした状況下で事業承継にまつわる課題の解決は急務といえるだろう。

同社の事業承継領域への参入が後継者たちと企業の成長をどのように支えていくのか、今後の動向にも注目したい。

参考：倒産集計 2025年 10月報（株式会社帝国データバンク）