掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

初任給引き上げによる「給与逆転」9割が不満も8割が必要性を実感 Job総研調査

2026.04.10

パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、302人の社会人男女を対象に「2026年 新卒の給与に関する意識調査」を実施。勤務先での新卒給与の引き上げの有無や、それに対する印象・転職意欲への影響、新卒の給与が既存社員よりも高くても納得できる条件、新卒の給与引き上げに対する必要性や賛否などを明らかにした。

調査概要

調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2026年3月18日〜3月23日
有効回答数:302人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研「2026年 新卒の給与に関する意識調査」を実施(パーソルキャリア株式会社)

半数が勤務先が「新卒の給与引き上げ」実施 不公平感は約9割

半数が勤務先が「新卒の給与引き上げ」実施 不公平感は約9割

本調査ではまずはじめに、勤務先での新卒の給与引き上げの有無を質問。その結果「引き上がる」が50.0%で半数を占めた。次いで「知らない(27.2%)」「変わらない(20.9%)」「下がる(1.9%)」と続いた。

また、新卒の方が自分より高給になった場合の「やる気への影響」については「やる気に影響する派」が82.7%で大多数を占めた。

さらに、新卒の方が自分より高給の場合の印象については「不公平を感じる派」が87.5%と大多数を占めた。不公平を感じる理由としては「経験年数が違う(63.3%)」「自分達の給与が上がらない(49.2%)」「会社への貢献度が違う(47.7%)」などが上位を占めた。

転職意向への影響も大 納得できる条件とは

転職意向への影響も大 納得できる条件とは

次に本調査では、新卒の方が自分より高給の場合転職を検討するか質問。その結果「検討する派」が72.2%にも及ぶことが判明した。また、新卒の方が自分より高給の場合の納得感について「条件次第で納得できる(25.8%)」「納得できる(10.6%)」よりも「納得できない(39.4%)」「あまり納得できない(24.2%)」の方が多かった。

許容できる新卒給与との差額をたずねた項目では「許容できない(49.7%)」が最多に。金額としては「+1万円以内(16.2%)」「+3万円以内(13.6%)」が約3割となった。

新卒の方が自分より高給でも納得する条件としては「自分達の給与も上がる(63.9%)」「(自分達の)給与が新卒以上に上がる(45.7%)」「新卒が高度スキル職(30.8%)」が上位に挙げられている。

新卒の給与引き上げ「必要派」「賛成派」がどちらも7割超

新卒の給与引き上げ「必要派」「賛成派」がどちらも7割超

続いて、新卒の給与引き上げの必要性を質問。「必要だと思う派」が78.2%と8割近くに及んだ。「人材確保に必要(61.4%)」「物価が上がっているから(53.4%)」「優秀な人材を集めるために必要(41.9%)」といった理由が多く挙がっている。

また、新卒の給与引き上げの賛否についても「賛成派」が73.5%と7割を超えている。しかし、勤続年数別の集計を見ると「16年以上:84.9%」「1〜3年:83.0%」「4〜7年:75.6%」「1年未満:73.0%」が高い割合を示した。一方で「8〜15年:49.0%」「2026年卒:44.4%」と大きな差があることがわかった。

まとめ

今や採用競争の視点から「やむを得ない手段」となりつつある初任給引き上げ。本調査でも、初任給引き上げ自体には「必要性を感じる」「賛成」との声が多く寄せられている。

一方で、既存社員の処遇改善が伴わない場合には、不満や離職リスクを高める可能性が改めて示された。初任給の引き上げと同時に、中堅層まで含めた賃金テーブルの見直しや、昇給基準・役割等級の再設計などを進める必要があるだろう。

「新卒確保のための賃上げ」ではなく「既存社員も含めた処遇全体の最適化」として、物価高への対応や教育負担への評価を含め、納得感のある賃金制度の設計が望まれる。