2026年度上半期「税金滞納倒産」前年同期の2倍168件 TSR調査
株式会社東京商工リサーチ(以下:TSR)は、2026年度上半期(4~9月)の全国企業倒産動向を分析。税金滞納(社会保険を含む)に関連する倒産は168件となり、前年同期比100.0%増と、この10年で最多を記録したことを報告した。物価や人件費などのコスト上昇が企業収益を圧迫するなか、納税資金を確保できない小・零細企業の経営難が深刻化しているようだ。
調査概要
調査対象:2026年度上半期(2026年4月~9月)の全国企業倒産
対象条件:負債1000万円以上
分析対象:「コンプライアンス違反」倒産のうち、税金滞納(社会保険を含む)に関連する倒産
出典元:「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%(株式会社東京商工リサーチ)
税金滞納倒産が前年同期の2倍に 負債総額も42.3%増
TSRの報告によると、2026年度上半期の税金滞納(社会保険を含む)倒産は168件で、前年同期の84件から倍増。この10年の年度上半期で最多となり、負債総額も323億500万円と前年同期比42.3%増加した。
負債額別では負債10億円以上の倒産が4件、5億円以上10億円未満も4件となり、いずれも前年同期を下回った。一方、税金滞納倒産の件数自体が大幅に増えたことで、負債総額は前年同期を上回っている。
資本金1000万円未満が58.3% 破産が97.6%を占める
税金滞納倒産を資本金別にみると、1000万円未満の企業が98件で、全体の58.3%を占めている。また、倒産形態では破産が164件と97.6%に達し、大半を占めた。
TSRは「物価高や円安によるコスト上昇に加え、人材確保に向けた賃上げが小・零細企業の経営を圧迫している」と分析。収益の確保が難しくなるなか、運転資金を優先して納税を後回しにせざるを得ない企業の窮状が、倒産件数の増加に表れている。
まとめ
税金滞納倒産の急増は、物価や人件費の上昇が続くなか、企業が事業運営に必要な資金と納税資金を両立して確保する難しさを示している。特に小・零細企業では、収益が圧迫されると納税が後回しになりかねない。
税金や社会保険料の滞納が一定期間続くと、金融機関や取引先に取引照会が送付され、企業の信用に影響する可能性がある。信用低下によって取引継続が難しくなれば、事業継続を断念する一因にもなり得る。
納税予定を含めた資金繰りを継続的に確認し、資金不足の兆候を早期に捉えて、事業継続に向けた対策を講じていきたい。













