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【2024年版】4月のビジネスメール・手紙の挨拶文例~お役立ちコンテンツ~

2024.03.29

新年度が始まる4月は、人事関係でも動きがある企業も多く、取引先や顧客に対してメールや手紙を送る機会も増えるもの。ビジネスシーンで使われる文章は、書き出しに季節に合わせた時候の挨拶が一言入ることで、相手からも「礼節がある」と受け取られ良い印象につながる。しかし、送る相手によって「どのような書き出しや挨拶文が適切なのか」「書き出しと結びの言葉は合っているのか」など、不安に感じることもあるだろう。

今回は、4月にメールや手紙を送る際に利用できる時候の挨拶を紹介する。カジュアルやフォーマルなどのシーン別や送る相手との関係に合わせて適切に使い分け、活用してほしい。

目次

●メールの書き出しや時候の挨拶
●メールの文末に使える結びの挨拶
●手紙の書き出しや時候の挨拶
●手紙の文末に使える結びの挨拶

メールの書き出しや時候の挨拶

メールの書き出しや時候の挨拶

<フォーマルな時候の挨拶>
取引先企業などに対しフォーマルなビジネスメールを送るときは、漢語調と言われる「○○の候」から始まる挨拶文を入れるのが一般的だ。「○○」には、4月らしい春の暖かを表現する言葉を選ぶと良いだろう。

・春陽の候、貴社に置かれましてはますます繁栄のことと、お喜び申し上げます。
・春爛漫の候、貴社益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
・春暖の候、貴社におかれましてはいよいよご隆盛の由、大慶の至りと存じます。
・惜春の候、○○様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
・桜花の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。


<カジュアルな時候の挨拶>
口語調と言われる話し言葉を挨拶文に入れると、カジュアルな文章が作成できる。1カ月の中でも変化の様子が大きい「桜」という言葉を使った時候の挨拶を入れると、4月の中でも実際にメールを送る時期にふさわしい文章になるだろう。ただし、桜の開花や満開の時期は地域によって異なるため、桜前線など開花情報を確認するといった配慮も必要だ。

・桜の便りが次々と聞かれるこの折、いかがお過ごしでしょうか。
・すっかり春らしくなったこの頃、○○様にはお元気でお過ごしの由、何よりと存じます。
・近所の桜も満開となり、暖かな陽気が心地よい季節となりました。
・葉桜が目に鮮やかな季節となりましたが、お元気でお過ごしでしょうか。
・春風が心地よい今日この頃、皆様にはいよいよご清祥の由、心からお喜び申し上げます。
・日中は少し汗ばむほどの季節となりましたが、お健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。

メールの文末に使える結びの挨拶

メールの最後には、「相手の繁栄を祈る言葉」や「指導・愛護を願う言葉」を結びの言葉として記載しよう。ここでも、書き出し同様に季節や状況を加味した言葉を選ぶよう心がけたい。ここでは、メールの結びとしてふさわしい挨拶文を見ていこう。

<フォーマルな結びの言葉>
ビジネスメールは、手紙よりも比較的やり取りの頻度が高いだろう。そのため、一般的な結びの挨拶を記載するほか、メールで伝えた要件に合った言葉を最後に書くのも良い。シーンに合わせて適切な言葉を使い分けよう。

・春爛漫のみぎり、社員皆々様には一層のご健勝を心よりお祈りいたします。
・桜花のみぎり、貴社の一層のご繁栄を心より申し上げます。
・新年度の行事の多い季節に恐縮ですが、引き続きよろしくご協力を賜りたくお願いいたします。
・年度の変わり目でお忙しいかと存じますが、ご検討のうえ、ご返答いただきますようお願い申し上げます。
・色とりどりの花が咲き競う季節、略儀ながら書中をもちましてお礼とさせていただきます。


<カジュアルな結びの言葉>
結び言葉は書き出しに合わせてフォーマルな文章を言い換え、カジュアルな印象にすると良いだろう。また、「新天地」や「新生活」といった言葉も4月にはよく使われるため、相手の状況に合わせて使い分けよう。

・季節の変わり目につき、くれぐれもお身体には気をつけてお過ごしください。
・花冷えの季節、くれぐれもご自愛ください。
・新年度を迎えお忙しいこととは存じますが、○○様にもくれぐれもよろしくお伝えください。
・桜花爛漫の折り、近いうちにお花見でもいたしましょう。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
・そちらの花便りもお聞かせください。今後とも宜しくお願い致します。
・新天地でのさらなるご活躍をお祈りしております。

手紙の書き出しや時候の挨拶

手紙の書き出しや時候の挨拶

ビジネスレターや公的な手紙の場合、フォーマルシーンでは「拝啓」などの頭語を文頭に書くのが一般的だ。同僚や立場の近い上司に向けた手紙など、比較的砕けた文章を使いたい場合は、口語調で時候の挨拶を書くのも良い。ここでは、ビジネスシーンで使う手紙の書き出しや時候の挨拶について紹介する。

<フォーマルな時候の挨拶>
フォーマルなシーンで使うビジネス文書は基本的な書式が決まっており、「頭語」「時候の挨拶」「相手を気遣う言葉」「感謝の言葉」が前文として構成される。最も多く使われる頭語は「拝啓」だが、このほか丁寧な文書に適した頭語として「謹啓」「恭啓」「謹白」などが挙げられる。相手によって正しく使い分けると良いだろう。

・謹啓 春爛漫のみぎり、貴社におかれましては、益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。日頃は格別のお引き立てにあずり、心よりお礼申し上げます。
・拝啓 春陽の候、○○様におかれましては、益々ご隆昌のこととお慶び申し上げます。平素は一方ならぬご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。
・粛啓 仲春の候、貴社におかれましてはいよいよご隆盛の由、大慶の至りと存じます。


<カジュアルな時候の挨拶>
一方、カジュアルな手紙では頭語を省略し、口語調の時候の挨拶から書き始める。この場合、カジュアルなシーンでのメールの書き出しと同様と捉えると良いだろう。

・桜の便りが次々に聞かれるこの折、いかがお過ごしでしょうか。
・春もたけなわとなりました。皆さまにおかれましては、健やかにお暮しのことと存じます。
・近所の桜も満開となりました。お元気にされているとのことで何よりです。
・花吹雪が舞うこのごろ、皆様におかれましてはお変わりございませんか。
・春風が心地よいこの頃ですが、お元気にされていることと存じます。
・春の日差しが心地よくなりましたが、皆様お変わりなくご壮健にてお暮らしのこと何よりに存じます。
・木々もすっかり芽吹き、新緑の葉が茂る季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

手紙の文末に使える結びの挨拶

手紙の結びの挨拶もメール同様に、ビジネスシーンでは「繁栄や活躍」、プライベートシーンでは「相手の健康や幸せ」を祈う一文を書くと良いだろう。最後に思いやりの気持ちを添えることで、より印象の良い手紙になる。ここでは、フォーマルとカジュアルシーンに分けて文例を見ていこう。
  
<フォーマルな結びの言葉>
 頭語を用いて手紙を書いた際は、最後に「結語」で締めくくる必要がある。結語は「敬具」「敬白」「謹言」「再拝」など、頭語に合わせて正しい組み合わせて使用するよう注意が必要だ。相手によって適切な言葉を選ぶ用配慮したい。

・陽春の候、お身体にはお気をつけてお過ごしください。 敬具
・春爛漫の候、貴社のさらなるご発展を心より祈念いたしております。 敬白
・春日のみぎり、一層のご発展をお祈りいたしますとともに、倍旧のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。 謹言
・若草萌る好季節、皆様のますますのご健勝と貴社のご繁栄をお祈り申しあげます。 敬具
・新たな場所で更なるご発展とご活躍をお祈りいたします。敬白


<カジュアルな結びの言葉>
気心の知れた相手に手紙を送るときは、堅苦しい表現を避け、柔らかい口調で手紙の最後を締めくくると良いだろう。相手の状況に合わせた結びの一文にするとより気持ちが伝わりそうだ。

・穏やかなる春をお迎えになりますようお祈り申し上げます。
・花の季節ですが、まだ朝晩は肌寒くございます。どうかご自愛ください。
・春光あまねく満ちわたる季節、皆様のご多幸をお祈りいたします。
・新たな環境での生活に無理のないよう、活躍を祈っております。
・桜便りが届く今日この頃、近々お会いできる日を楽しみにしています。
・風が快い季節となりました。当地へもぜひお出かけください。
・桜の花もあっという間でしたね。何かとお忙しい毎日かと思いますが、無理をせず健康にお過ごしください。

まとめ

企業にとって新しい年度が始まる4月は、お世話になった方への感謝や新天地での活躍に対する期待の気持ちを伝える機会が多いだろう。最近では、挨拶の際に手紙に加えてメールを活用することも増えているようだ。フォーマルな文章は基本的な構成やパターンが決まっているものの、あまりに形式的すぎるとかえって気持ちが伝わりにくい場合もある。手紙やメールを送る際のマナーは最低限意識しつつ、季節感や相手との関係性を重視した内容で気持ちを伝えてみてはどうだろうか。

<お役立ちコンテンツ「ビジネスメール・手紙の挨拶文例」>

ー5月の挨拶ー