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お役立ちコンテンツ「ビジネスメール・手紙の挨拶文例」 ~10月のあいさつ~

2024.10.01

秋本番を迎える10月は、人との交流や催し物が活発になる季節だ。ビジネスシーンにおいても、セミナーやイベントなどのお知らせで手紙やメールを送る機会が増えるだろう。地域によっては季節感や体感気温などに差があるため、時候の挨拶として、どのような表現を用いたら良いか悩むことがあるかもしれない。

今回は、10月にクライアントや担当者に送るメールや手紙に添える時候の挨拶文を、フォーマルとカジュアルなシーンに分けて紹介する。相手との関係性や送るシーン、利用するツールなどによって使い分け、気持ちの良いやり取りが行えるよう活用してほしい。

目次

●【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉
●【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉
●まとめ

【メール】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

10月は紅葉などの本格的な秋の到来を目や肌で感じられるようになるため、季節感のある言葉を用いると良いだろう。まずはフォーマルなビジネスメールで使いたいメールの文頭・文末表現を見ていこう。

時候の挨拶
フォーマルなメールで格調高い印象を与えたい場合は、「〇〇の候」「〇〇のみぎり」のように漢語調の文章を用いると良い。「〇〇」にあてる言葉には、送る時期や相手の住む地域の気候に合わせた表現を選ぶようにしよう。

・仲秋/秋冷の候、貴社におかれましては益々ご健勝のことと、お慶び申し上げます。(10月上旬~中旬)
・紅葉のみぎり、貴社におかれましては一段とご隆盛の由、大慶の至りと存じます。(10月中旬~下旬)
・錦秋の候、貴社いよいよご盛栄のこととお喜び申し上げます。(10月下旬)
・清秋の折、〇〇様におかれましては一層ご清祥のこととお喜び申し上げます。(10月全般)

結びの言葉
文末の挨拶では、文頭の表現との重複に注意しながら、相手のさらなる発展や健康を願う表現等を添えよう。丁寧に文を結ぶことで、礼儀や温かみを感じられる文章になるだろう。

・朝寒のみぎり、ご自愛専一に精励ください。
・秋涼爽快の候、貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。
・秋月の折、皆様のご無事息災をお祈り申し上げます。
・燈火親しむの候、今後ともお引き立てのほどよろしくお願い申し上げます。

【メール】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

やり取りを頻繁に行うクライアントや親しい相手には、やや砕けた口語調の時候の挨拶を用いると親密性が感じられる。ここでは、日頃のビジネスメールにも応用できるカジュアルな時候の挨拶と文末表現を紹介する。

時候の挨拶
口語調の時候の挨拶の後には、企業や担当者の活躍を喜ぶ言葉や相手の状況を気遣う一言を続けるのが一般的だ。

・さわやかな秋晴れの続く今日この頃、貴社におかれましては一段とご隆盛のこととお喜び申し上げます。
・日毎に秋も深まって参りました。〇〇様のご活躍を拝聞しております。
・空が深く澄み渡る季節となりました。平素は大変お世話になっております。
・心も静まる好季節、日毎に寒くなりますが、お変わりありませんか。

結びの言葉
カジュアルなメールでは、「味覚の秋」「スポーツの秋」など、秋を象徴する言葉を取り入れるのも良いだろう。文末は相手を労わる言葉や健康を願う言葉で結ぶのが一般的だ。

・健康にご留意し、味覚の秋、行楽の秋を存分にご満喫ください。
・朝晩日毎に冷え込んで参りました。体調を崩されませんよう、温かくしてお休みください。
・さわやかな秋晴れの続く今日この頃、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
・行楽シーズンです。是非こちらへも遊びにいらしてください。

【手紙】フォーマルな時候の挨拶と結びの言葉

公的な文章やフォーマルなビジネスレターでは、昔ながらの形式に沿って改まった表現を用いるのが一般的だ。ここでは、改まった文頭・文末表現をみていこう。

時候の挨拶
フォーマルな手紙では、文頭に頭語を置き、漢語調の時候の挨拶を続ける。頭語は「拝啓」を用いるのが一般的だが、特に改まった手紙で用いる頭語を以下に紹介する。

・謹啓 秋冷の候(みぎり)、貴社におかれましては一段とご隆盛のことと、お喜び申し上げます。(敬具)
・恭啓 秋麗の候(みぎり)、○○様におかれましては、なお一層ご健勝のことと拝察いたします。(謹言)
・粛啓 爽秋の候(みぎり)、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。(謹白)
・謹白 秋雨の候(みぎり)、貴社ますますご繁盛の段、大慶至極に存じます。(頓首)
・謹呈 錦秋の候(みぎり)、いよいよご清祥のこととお喜び申し上げます。(敬白)

結びの言葉
フォーマルなビジネスレターの文末は、相手の発展や健康を気遣う言葉、今後の厚誼・鞭撻を願う言葉で結ぶと良いだろう。文頭に頭語を用いた場合は、頭語に対応した結語で結ぶことに注意しよう。

・(拝啓)菊花のみぎり、貴社ますますのご繁盛を心よりお祈り申し上げます。 敬具
・(拝呈)涼寒の候、〇〇様のより一層のご活躍を祈念いたします。 敬白
・(啓上)秋晴の折、末筆ながら皆様の益々のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。 拝具
・(謹啓)秋涼の候、今後とも倍旧のご高庇ご指導を賜りますよう、お願い申し上げます。 敬具 

【手紙】カジュアルな時候の挨拶と結びの言葉

親密性を感じ取れる雰囲気の手紙にしたい場合は、メールと同様に口語調の時候の挨拶や文末表現を使うと良いだろう。ここでは、手紙に添えるカジュアルな文頭・文末表現を紹介する。

時候の挨拶
カジュアルシーンの手紙では、頭語や結語を省き、季節を表す言葉から書き始める。相手の住む地域に合わせた時候の挨拶ののちに、相手の安否などを尋ねる一言を添えよう。

・金木犀の芳香が漂う頃となりました。貴社いよいよご壮健のことと存じます。
・木々の梢も色づいて参りました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
・紅葉の美しい季節となりました。○○様もお元気でお過ごしのことと拝察いたします。
・清涼の秋気身にしみる季節となりましたが、風邪など召されていませんか。

結びの言葉
カジュアルなビジネスレターでは、文章全体の雰囲気に合わせた丁寧な言葉を選ぶことで、相手に温かみのある印象を与えることができるだろう。

・秋の長雨が続いております。風邪など召されませぬよう、皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
・秋たけなわの好季節、ご健康に留意され、ますますご活躍されますことを心よりお祈り申し上げます。
・秋が深まりゆく季節、体に気をつけてお過ごしください。
・菊薫る好季節となりました。健康に十分留意し、秋の夜長を楽しみましょう。

まとめ

改まった手紙からカジュアルなメールまで、10月に使用する時候の挨拶をご紹介した。文頭や文末は、その年の気候や相手が感じている季節感に適した表現を用いながら簡潔に結ぶことが大切だ。シーンやツールごとに表現を使い分けることで、文章全体にまとまりが生まれ、相手にも心遣いが伝わるだろう。季節感を共有できる挨拶文作りを心がけたい。