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経理アウトソーシングで経理業務の手間を省く。導入の注意点とおすすめのサービスを紹介

2022.05.27
オフィスのミカタ編集部

経理業務の手間を省きミスを削減するために、多くの企業が活用しているのが経理アウトソーシングというサービス。今回はこのサービスについて、導入のメリットや注意点、おすすめのサービスを紹介する。

経理は企業活動で流動する「カネ」を管理する部門

まずは経理の役割について確認していく。

経理の役割は会社のお金の流れの記録・管理
経理とは「経営管理」の略で、会社が行う事業活動において発生するお金の流れを数値として可視化し、記録・管理する役割を指す。業務内容は請求や支払い業務から決算業務まで幅広く、複数の業務を正確に同時進行していく必要がある。企業規模によっては数人で全ての業務をこなす必要があるため、業務負担が大きいことが問題となっている。

経理業務をアウトソーシングする企業が増えている
経理業務は会社の根幹に関わる部署のため、従来はアウトソーシングには向かないと考えられていた。しかし、現在は、作業効率の向上や経理のプロへのアウトソーシングによる品質の高い成果物などが評価され、アウトソーシングを導入する企業が増えている。アウトソーシングをすることでのメリットは後述する。

以下の記事では詳しい経理業務に役立つ知識・スキルについて触れている。ぜひ一読してみてほしい。

経理とは?業務内容や必要なスキルを紹介

経理業務をアウトソーシングするメリットは経営リソースの最適化

経理業務にアウトソーシングを導入するメリットについて見ていこう。

人件費の削減と属人化のリスクを軽減する
経理担当者を自社で採用して育成し、戦力にするまでには多くの時間とお金がかかるが、アウトソーシングを利用すれば、即戦力の人材に業務を依頼することができ、人件費の削減につながる。また、経理業務は専門的な分、担当者しか仕事の進め方や進捗状況を把握していない属人化状態になりやすいが、アウトソーシングすることでそういったリスクも軽減できる。

ヒューマンエラーなどのリスク回避につながる
複雑な業務を同時進行で行う経理は1つのミスが大事になったり、その後の業務に混乱が生じてしまったりする。多くの経理担当者はミスをしないよう心がけているが、それでもヒューマンエラーを0にすることは難しい。アウトソーシングを利用する場合、プロに任せるためエラーの確率を下げることができるほか、外部に依頼することで不正防止にも役立つ。

経営リソースをコア業務に専念させることができる
創業間もない会社や小さな会社の場合、経営者が経理業務を行っていたり、他部署と兼務して経理を行う社員がいたりするケースも少なくない。本来の業務に専念するために、アウトソーシングを利用するのも手だ。

経理業務のアウトソーシングの注意点

アウトソースする上で心がけたい点や注意点を紹介する。

目的と委託の範囲を定める
経理業務は広範囲の及ぶため、一部分の業務を依頼するのか、全てを依頼するのか、委託する範囲をまずは検討する必要がある。そのためにはアウトソーシングを活用する目的をはっきりさせよう。

例えば、伝票作成業務の負担が大きいのでそこだけ委託する、請求書の発行や入金管理にミスが多く負担になっているならその一連の流れをまとめて委託するなど、経理業務の現状の課題を把握することから始めたい。

有事に備え社内にも経理機能を持つ
全ての経理業務をアウトソーシングしてしまうと社内の経理人材の育成ができず、業務ノウハウが蓄積しない。もしもの場合に備えて一部でも経理機能を社内に残すようにしたい。また、アウトソーシングを提供している会社の中には、経理人材の育成サービスを行っているところもあるので、活用するのもよいだろう。

経理アウトソーシングでおすすめしたいサービス

経理業務をアウトソーシングする際におすすめしたいサービスを5つ紹介する。特徴を比べて、自社に合うサービスの導入を検討してほしい。

Remoba経理
クラウドサービスと経理に精通した専任の経理プロフェショナルが、自社で利用している販売管理ソフトや労務ソフトなどと会計業務を連携して、業務の効率化を実現してくれる「Remoba経理」。クラウド上にデータを置くため、いつでもどこでも業務の進捗状況を確認できる。

従業員15名以下の企業には月額20万円のミニマムプランが、15名〜50名の企業には月額30万円のスタンダードプランがある。さらに上には、高度な経営体制構築と運用をするプロフェッショナルプランがあるが、こちらは個別のヒアリングによって料金が変わる。

https://remoba.biz/accountant

NOC経理アウトソーシング
30年以上の実績を持つアウトソーシング会社「NOC経理アウトソーシング」が提供するサービスは、経理業務はもちろんのこと、財務コンサル、業務コンサル、請求業務の完全データ化サービスなど幅広い。さらに、経理のプロフェッショナル人材の紹介・派遣サービスも行っている。

自社の問題や課題に合わせて提供するサービスをアレンジするため、固定の料金プランは明示されておらず、ヒアリング後の見積りとなる。

https://www.noc-net.co.jp/account/

smart経理
簿記検定2級以上の専門スタッフがチーム制で業務に当たってくれる「smart経理」。経理に関わる全ての業務を行ってくれるため、自社に経理担当者が必要なく、特に起業直後の会社にとって有用となるサービスだ。

料金は業務範囲によって異なり、経理業務のみであればスタンダードプランで月額15万円から、資産管理などの依頼も考えているのであれば、月額30万円からとなる。

https://smart-keiri.com/

メリービズ
ずっと協働できる経理のパートナーとして、安定した経理業務を提供してくれる「メリービズ」は、経理のDX、クラウド化を推進し、業務プロセスの改善や効率化にも取り組んでくれる心強いサービスだ。

料金は企業規模によって変わるが、月次仕訳入力代行のみで月15〜20万円程度。無料の見積もりができるため、ぜひ相談してみてほしい。

https://merrybiz.jp/

CasterBiz
経理業務だけでなく、秘書、営業事務、人事、クリエイティブ、翻訳など多岐にわたる業務をワンストップでサポートする「CasterBiz」。導入企業は3000社以上で実績も豊富だ。経理に関しては、経理記帳、請求書・領収書発行、など、時間を取られがちな業務を中心に依頼が可能だ。

固定の業務を継続的に依頼する場合は月11万8800円、幅広い業務を依頼する場合は月12万円など、希望に合わせてプランを作成してくれる。

https://cast-er.com/

税理士と経理アウトソーシングの取り扱う業務範囲の違い

経理のアウトソーシングといえば、昔から業務の一部を税理士に依頼していた会社は多いのではないだろうか。決算申告などの税務申告や税務書類に関しては税理士しか代行できないため、税理士に依頼する必要がある。財務会計や税務会計といった範囲は税理士に、組織内部用に活用される管理会計については経理アウトソーシングに依頼することができる。

まとめ

経理業務は複雑かつ同時進行で進んでいく上に、ミスが許されない。担当者の心身の負担を少しでも軽くし、コア業務に専念してもらうためにもアウトソーシングは有効だ。導入の際には、自社にとって委託が必要な範囲をしっかりと検討し、もっとも効果的と思われる活用をしてほしい。