【2024年版】ビジネスにおけるお歳暮 取引先に贈る際の注意点や選び方とは?
日頃の感謝の気持ちを伝えるギフト「お歳暮」は、ビジネスシーンでもコミュニケーションツールとしてぜひ活用したい。そこで大切なのが、お歳暮を贈る際のマナーだ。取引先に失礼のないようにしっかりマナーを身につけたい。本記事では、取引先にお歳暮を贈る際の注意点やお歳暮の選び方などを解説する。
目次
●2024年のお歳暮
●ビジネスにおけるお歳暮とは
●取引先にお歳暮を贈る際の注意点
●取引先におすすめのお歳暮は?選び方のポイント
●まとめ
2024年のお歳暮
国内のお歳暮市場規模は年々減少傾向にあるとされていたが、2024年2月に発表された、株式会社矢野経済研究所「ギフト市場に関する調査」によると、コロナ禍による消費行動の変化の影響もあり、2023年の市場規模は見込値で10兆8190億円に達し、前年比102.7%に増加傾向。2024年の予測ではさらに成長し、前年比101.7%の約11兆円に達する見込みだという。
ビジネスシーンにおいても、オフラインからオンラインへと戻る傾向が続く中で、年末の挨拶としてのお歳暮は「気持ちを伝えるコミュニケーションツール」として見直されはじめているようだ。
※参考元:株式会社矢野経済研究所 ギフト市場に関する調査を実施(2023年)
ビジネスにおけるお歳暮とは
お歳暮とは、日頃お世話になっている方に対し、お礼の気持ちとして年末に贈る贈り物のこと。感謝の意を伝えることを目的として、「お中元」と同様に古くから日本で受け継がれている風習だ。
ビジネスにおいては、日頃あまり会うことのできない取引先の幹部や担当者などに、1年のお礼を伝えるためのよい機会として活用されている。1年間お世話になったことへの感謝とより一層のご愛顧を望む気持ちを、取引先に伝える方法だ。
お歳暮を贈る時期
ビジネスシーンでお歳暮を贈る時期は、一般的には12月1日から20日頃がよいとされている。ただし、贈るとよいとされる時期は地域によって違いがあるため、取引先の所在地を確認する必要があるだろう。地域ごとのお歳暮を贈る時期の目安は以下の通りだ。
関東地方:12月1日から20日頃
沖縄県:12月1日から12月25日頃
その他の地域:12月10日から20日頃
会社にとって12月は1年でも忙しい時期となることもあり、早いところでは11月末頃から発送を開始する発送先もある。お歳暮は多忙な時期である年末を避け、12月の初旬に贈るなど配慮するとよいだろう。
お歳暮の相場
ビジネスシーンでのお歳暮の相場は、3000円から5000円程度が一般的だ。あまり高価なお歳暮にすると取引先にかえって気を使わせてしまう。特にお世話になっている取引先に贈る場合でも、1万円以内に納めることが望ましい。
取引先にお歳暮を贈る際の注意点
取引先にお歳暮を贈る場合は、失礼がないようにマナーに気をつける必要がある。どのような点に気をつけると良いか、知っておきたい注意点を解説する。
会社や職業によってはお歳暮を受け取れない場合がある
会社や職業によっては、お歳暮を受け取れない場合があることに注意が必要だ。例えば、政治家や公務員などがこれに該当する。近年は、コンプライアンスの観点からお歳暮を禁止する民間の企業もある。
お歳暮を贈ってもよい取引先かどうかを、事前に確認することが大切だ。
贈る時期が過ぎた場合は「のし」の表書きを変える
取引先より貰ったお歳暮のお返しをするケースなど、お歳暮を贈る時期がずれ込んでしまう場合もあるだろう。そのような場合は、贈る時期に合わせて「のし」の表書きを変える必要がある。
年を越して松の内(門松などの正月飾りを飾る期間)にお歳暮を贈る場合は、「お年賀」とするのが適切だ。また、松の内を過ぎて暦の上で春を迎える立春までに贈るお歳暮の場合、「寒中見舞い」と表記することに注意しよう。
お歳暮は持参するのが基本
取引先へのお歳暮は、持参するのが基本となる。対面で感謝の気持ちを伝えることが礼儀となるためだ。
ただし、取引先が遠方の場合などケースによっては、郵送しても問題はない。郵送する場合は、お歳暮を贈る前に「送り状」を郵送し、お歳暮を届ける旨をあらかじめ取引先に伝えるのがマナーだ。送り状には、時候の挨拶や日頃の感謝、お歳暮の内容や到着日時などを記載しよう。
縁起の悪い品物など不適切なものは贈らない
お歳暮で縁起の悪い品物など失礼にあたる品物を贈ることは控えよう。お歳暮に適さない商品とその理由は以下の通り。
商品券:相手が金銭的に困っていると捉えられる
下着など身に着けるもの:みすぼらしいと捉えられる
ハンカチ:別れを連想させる
刃物:縁を切ると捉えられる
櫛:苦や死を連想させる
そのほか、取引先の競合商品なども失礼にあたるため注意が必要だ。
宛名の書き方は誰に宛てるのかで異なる
お歳暮を郵送する場合の「のし」などに記載する宛名は、お歳暮を誰に宛てて贈るのかで書き方が異なる。
取引先の宛名:会社名+代表者(社長)名
支店の宛名:会社名+支店名+支店長名
部署の場合:会社名+部署名+部署の代表者名
どの場合も個人名は中央に記載し、会社名・支店名・部署名は「のし」の右側に記載するようにしよう。
取引先におすすめのお歳暮は?選び方のポイント
取引先へのお歳暮は、どのような品物が喜ばれるだろうか。ここからは、お歳暮の選び方を紹介する。
定番の商品を贈る
定番の商品は、相手の好みがわからない場合でも喜んでもらえるお歳暮だ。例えば、オフィスで普段使える洗剤やタオル、オフィスで働く人が休憩中に飲食できるコーヒーやジュース類、焼き菓子などが人気である。また、日持ちのするビールなどの商品もおすすめだ。
定番の商品を選ぶ際は、品質のよいものや高価なものを選ぶと、特別感があって取引先に喜んでもらえるだろう。
珍しい商品を贈る
トレンドを意識する業界や女性社員が多い取引先の場合、珍しい商品を贈ると喜ばれる。テレビで紹介された商品など話題性のある商品を選ぶのがおすすめだ。
また、地域の特産品なども、品物から自社をイメージしやすいため印象深いお歳暮となるだろう。
カタログギフトを贈る
カタログギフトを贈れば、取引先に好きなものを選んでもらえる。相手の好みが分からなくても喜んでもらえるお歳暮として、カタログギフトを選ぶ企業も増えている。
取引先ごとに適した贈り物を選ぶのには多くの時間を要するが、カタログギフトであればお歳暮選びに迷わなくなるだろう。
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まとめ
本記事では、取引先に贈る際の注意点やおすすめのお歳暮などを紹介した。取引先へのお歳暮は、お歳暮を贈る時期をはじめ、宛名・表書きの書き方など、知っておくべき基本マナーのほかに、縁起の悪い商品を避けるなど、もらう相手の立場に立って考えることが大切だ。取引先に失礼のないようにするためにも、注意点についてしっかり理解してほしい。ここで紹介した選び方を参考に、取引先に喜ばれるお歳暮を贈ろう。